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経営理念浸透のためには?インナーブランディングに最適な書籍を活用した解決策
長年、経営理念の浸透が、組織力の向上、そして企業の発展と成長に繋がることから、重要視されてきました。また、近年では経営理念とは別に、パーパスマネジメントが拡まり、社員個人のpurposeとなる存在意義、会社自身のpurpose(存在意義)を大切にしお互いのpurposeの共有するという考え方が企業に取り入れられるようになりました。
パーパスマネジメントと経営理念に関する記事はこちら↓
パーパスマネジメントとは?経営理念との違いを解説
昨今のビジネスシーンにおける環境の変化などによる社員の帰属意識の低下や離職率などの課題から、企業にとって経営理念の浸透やパーパスマネジメントはどちらも重要度があがっています。
しかし、なかなか思うように理念浸透やpurposeの共有には至りません。この現状を打破するためにはどのような施策を講じれば良いのでしょうか?
理念浸透が滞る理由と解決策
まず経営理念の浸透が進まない背景には、
- 経営理念が抽象的であり、他社との差別化ができていないこと
- 理念の背景やストーリーが社員にまで伝わっていない
- 経営理念を定めて満足してしまっている
ことがあげられます。
これはパーパスマネジメントにおいても同じように考えられます。
パーパスマネジメントにおいては、企業のpurposeの明確化が必須です。「組織の価値観」と「社会的意義」を含んだpurposeが具体的にしっかりと設定されている必要があります。そして、そのpurposeを社員と共有し理解・共感し、社員自身のpurposeとの共通点をみつけてもらう必要があるため、purposeを伝える手だてを考えなければなりません。
purposeや経営理念を定めたからといって、勝手に浸透していくわけではありません。従業員に伝えるための活動をする必要があります。他社とは違う、具体的かつ明確な経営理念やpurpose、その意図や背景となるストーリーをも伝える事で従業員の共感や感動を生むことが重要です。
ストーリーを伝えるための方法として、定例会や月例会にて、代表が口頭で伝える機会を設けるのも一つの手ですが、それだけでは記憶に残りづらいものです。文字に起こし、ストーリーや背景を落とし込んだ書籍出版をすることが、非常に効果的です。
書籍を利用した施策
書籍というコンテンツは多くの情報を深く伝える事に非常に長けた媒体です。物語を伝えることに適している書籍は、より具体的に、経営理念、purposeの背景、意味、ストーリーをふんだんに伝える事ができ、共感や理解を深く求めることができます。
ストーリーを伝える書籍の力についての記事はこちら↓
「ストーリーブランディング」は、中小企業の成長の鍵
さらに、経営理念とpurposeの共有だけでなく、経営者の哲学、社内ナレッジを盛り込み、言語化することは必要な情報の整理になるため、企業にとって有用な情報を漏らさず社員に伝える事も可能です。
実際の出版事例
では、ここで、実際に企業が書籍出版した例をご紹介いたします。
事例1:事業継承のタイミングで書籍化
実際に2代目に事業を引き継ぐタイミングで理念の継承や区切りの周年史として出版した企業の事例があります。改めて社長の理念や創業当初から、今に至るまで企業をどのように成長したのかというストーリーや、心掛けている事、またコラムとして世の中の役に立った仕事実績を交え言語化することで、次世代へ思いを引き継いだのです。
言語化して本という形で受け継ぐことで、その想いは風化することなく企業を支える柱となります。
事例2:組織力向上に繋がる書籍化
地方の老舗企業が社員を巻き込み、仕事の「いい話」をショート・ストーリーとして、まとめて出版した例もあります。この書籍は、地方企業が抱える、採用難や若者の人口流出の悩みから、自社の良さや老舗としての会社の文化を伝えることを目的に制作しました。
この事例の特徴としては、社員有志によって制作され、実際にあったいい話が具体的にかかれていることで、社外へ伝えるという目的だけでなく、社内の一体感を高める事に繋がります。
また、つい忘れてしまいがちな、企業で働く意義や誇りを、このような実際のエピソードを通して自身の仕事は社会へ貢献できているのだということを思い起こすことができるため、社員のモチベーションアップや組織力向上をめざすことができるのです。
事例3:経営者の哲学をまとめて書籍化
企業全体の従業員が心がける信条や行動指針となるクレドや社長の言葉を社内報や社内ポータルなどを活用し、社内発信に取り組んでいる企業も多くあると思います。発信された社長からのメッセージは、従業員に知って欲しい社長自身の経営哲学です。
このような経営哲学を書籍としてまとめた出版事例では、主に社内のインナーブランディングに大きく役に立ちました。改めて社長の経営哲学やマインドなど、言語化することで従業員へ理解や共感を強く訴求することができます。
また、新入社員への研修や採用に利用することで、企業への理解や、ビジョンの共有ができます。これは新入社員とのミスマッチ減少につながり、離職率の低下も望めます。そのうえ、社外へも書籍というメディアにのせ発信することで、自社や社長自身のブランディングにも繋がります。社内外どちらにも利用できる一挙両得なツールとしての活用も可能なのです。
書籍の活用
書籍は一度作ってしまえば非常に汎用性が高いツールというのはご存じでしょうか。例えば
- 取引先へ自社の魅力を伝えるための営業ツール
- 価値観の近い人材を集め、ミスマッチが減少と、離職率の抑制につながる人材採用ツール
- 自社への理解を深めてもらうための新入社員の教育ツール
- 他社や世間へアピールのためのブランディングツール
など社内だけではなく社外へまでも様々な応用が可能な最強ツールといえます。特に書籍はブランディングが得意な媒体であり、書籍を出した企業は権威性や信頼性を高める事ができます。他にも書籍をマーケティングツールにした出版マーケティングは様々施策があります。
出版マーケティングについて詳しい記事はこちら↓
出版マーケティングとは?取り組み方や成功事例を詳しく解説
また、企業成長をめざすことを目標とし、課題解決のために出版する企業出版が近年注目を集めています。創業からのストーリーを小説形式で表現したり、リクルートブックを漫画にしてよりわかりやすく、読みやすくした書籍など、すでに様々な企業が書籍の出版に取り組んでいます。
まとめ
本記事では経営理念の浸透やパーパスマネジメントを促進するために書籍の活用が効果的であることを、事例を交えお伝えしました。
創業のストーリーや企業の想い、社内ナレッジを文字に落としこみ書籍化することは効果的な手法のひとつです。また、汎用性が高い書籍は、様々なツールとして活躍することが見込めます。あなたも理念の浸透、purposeの共有を目指し、書籍を活用した施策を考えてみませんか?