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マーケティングミックスとは?その意味と4Pと4Cの関係性について解説

# マーケティング基礎知識
# マーケティング用語

「マーケティングミックス」という言葉を耳にしたことはあるけど、意味を知らないという人は多いのではないでしょうか。

マーケティングミックスとはマーケティング戦略全体の中でも「実行戦略」に該当する重要な要素です。

本記事では、マーケティングミックスの意味やその構成要素について詳しくお伝えします。

マーケティングミックスとは

「マーケティング・ミックス」は、マーケティング戦略の一連の流れの中で「実行戦略」に位置します。

マーケティング戦略の一般的な流れは以下です。

【マーケティング戦略の流れ】
①環境分析
②基本戦略
③実行戦略(マーケティングミックス)
④施策実行と評価

マーケティングミックスは、マーケティング戦略を進める手順の3手目であり、①②で策定された戦略を元に、具体的にどのようにマーケティング施策に取り組むかを検討するステップです。

どのようにターゲットにアプローチしていくのか、複数の観点を組み合わせて施策を検討していきます。

マーケティングミックスの構成要素

4Pとは

マーケティングミックスは複数の要素を組み合わせて、そこから自社にあった最良の組み合わせを選びます。この複数の要素として用いられるのが「4P」です。この概念はアメリカのマーケティング学者のエドモンド・ジェローム・マッカーシーが提唱しました。

<マーケティング・ミックスの4P>
製品(Product)・・・何を売るか
価格(Price)・・・いくらで売るか
流通(Place)・・・どこで売るか
販売促進(Promotion)・・・どのように売るか

この4つの要素の頭文字をとって4Pと呼びます。これらの観点から分析し、その結果から具体的なマーケティング施策を組み立てていきます。ちぐはぐな組み合わせにならないために、この4Pはそれぞれの要素に一貫性を持たせる必要があります。

以下では4Pそれぞれについて詳しく解説していきます。

製品(Product)

この要素では、企業が提供する商品・サービスはどのようなものにするかを検討します。要するに、「何を売るか」という部分を決定していきます。この製品戦略は4Pの軸となる重要な要素です。

まずは、その商品・サービスを顧客に提供する価値とコンセプトを明らかにします。その後、生産方法やデザイン、パッケージ、機能、サポートサービスなどを細かく決めていきます。

価格(Price)

価格戦略では商品・サービスを販売する価格を決定します。「いくらで売るか」という価格設定は売り上げに直結する大事な部分です。

どのようなターゲットを設定するか、市場の相場価格や、生産コスト、そして競合となる製品はいくらで展開しているのかといったところから適切な価格を設定していきます。

このとき、付加価値をつけあえて高めの価格を設定するケースもあれば、相場より低めに設定し、お得感を売りにするケースもあるため、自社の製品コンセプトやブランド戦略を考慮して練っていく必要があります。

流通(Place)

流通戦略では、商品・サービスと顧客を繋ぐチャネル(媒体・経路)戦略とも呼ばれ、流通ルートや販売方法を決めていきます。例えば、スーパーマーケットやショッピングセンター、百貨店、コンビニエンスストア、テレビ通販、オンライン販売など流通方法はさまざまです。

策定したターゲットの年齢層やライフスタイルを鑑みて、広範囲に流通させるのか、特定のチャネルで独占的に販売するのかなどの選択肢から目的に応じた最適な販路を選ぶ必要があります。

このとき、顧客にとってその流通先は利便性があるのか、買いやすいかどうかという所も追及していく必要があります。

プロモーション(Promotion)

プロモーション戦略はターゲットに対してどのようにアプローチし、販売促進していくかといったことを検討します。

顧客に自社の商品・サービスを知ってもらうための広報活動や、購買へと誘導するためのさまざまな施策を行っていきます。

近年、このプロモーションの手法は多岐にわたります。商品の特性やターゲット層などから分析し、効率よくプロモーションできる方法を策定します。

プロモーションについて詳しい記事はこちら↓
プロモーションとは?PRとは何が違う?

4Cとは

上記でご紹介した4Pは企業視点でしたが、この4Pを顧客視点でとらえたものを「4C」といいます。

4Cは以下の4つの頭文字をとったものです。

<マーケティングミックスの4C>
価値(Customer Value)
費用(Customer Cost)
コミュニケーション(Communication)
利便性(Convenience)

この4Pと4Cは対の関係にあり、片方の視点ではなく両方の視点を組み合わせ、マーケティング戦略を立てていくことが大切です。

以下では、4Cについて詳しく見ていきます。

価値(Customer Value)

価値(Customer Value)の要素は4Pの「製品」(Prodact)と対になるものです。

顧客のニーズを満たし、商品・サービスが顧客にとって価値のあるものになっているのかを確認します。

商品・サービスのクオリティだけではなく、それを手に入れたことでどのような利点があるのか、「使いやすい」「何だか素敵」「わくわくする」といった好意的な感情や購入後のアフターサービスといったものでも価値を創出していきます。

費用(Customer Cost)

費用(Customer Cost)の要素は4Pの「価格」(Price)と対になります。この要素はその商品・サービスを手に入れるためにかかるコストであり、購入費用だけでなく、購入のために必要な経費や時間なども該当します。

つまり、入手するまでの移動時間や、検討している時間、オンラインショップであれば送料などが含まれます。

これら全てを踏まえて、どの程度の価格なら商品・サービスを購入するために顧客は支払ってくれるのかを検討し、妥当な費用を考えていきます。

利便性(Convenience)

利便性(Convenience)の要素は4Pでいうと「流通」(Place)と対になります。この要素では、商品・サービスがどこで購入できるのか、決済方法が選べるのかといった、「どうすれば顧客が入手しやすいか」という、購入時の利便性に関する要素になります。

昨今では、増加しているオンラインショップは購入ページの使いやすさなども考慮していく必要があります。

どんなに良い商品・サービスも、入手までの導線が整えられておらず、入手するのが難しい場合、購入へつながりにくくなってしまいます。

コミュニケーション(Communication)

コミュニケーション(Communication)要素は4Pの「プロモーション」(Promotion)と対になります。顧客と企業の双方のコミュニケーション方法を指します。

宣伝や広報といった企業の一方的な情報提供だけではなく、サービスに対するサポートやアフターフォロー、コールセンターの設置など、購入前後に顧客側から問い合わせができるサービスを拡充するなど、顧客の声を拾い上げることが大切です。

顧客とのコミュニケーションを重要視することで、顧客満足度の向上につながります。

4Pと4Cの関係性

前述しましたが、4Pと4Cは視点が異なり、対の関係性になっています。どちらか一方では視点が偏ってしまうため、相互の視点を活用して抜け漏れのないマーケティングミックスをめざすといいでしょう。

まとめ

マーケティングミックスはマーケテイング戦略の「実行戦略」を指し、4Pや4Cといった複数の要素を活用し、自社に必要な施策を考えていきます。

企業視点である4Pと顧客視点である4Cの両方の視点を意識し、施策を組み立てていくことがマーケティングミックスには必要不可欠なのです。