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リードナーチャリング必須!マーケティングオートメーション活用施策基礎編
リード(見込顧客)と一言で言っても、人により商品・サービスへの理解の度合いや買いたい気持ちの度合いはさまざまです。それを無視して、メルマガのような全員に同じコミュニケーションを行ってはリードの育成は上手くいかないでしょう。マーケティングコミュニケーションは人によって異なる情報へのニーズ・期待にちゃんと対応して、人によって異なるコンテンツを異なる手法で、更に異なるタイミングで実行する、いわゆるパーソナライズすればする程効果が高まる特徴があります。
リードによって異なる打ち手を打つ等という大変厄介な仕事を人間マーケターに替わって実行してくれるのがマーケティングオートメーションです。
そこで、今回はリードナーチャリングをする上で必須となる、マーケティングオートメーション活用方法について、分かりやすく解説していきます。
リードナーチャリングにはMAツールの活用が必須
リードナーチャリングは獲得したリード(見込顧客)に対して継続的なコミュニケーションをして「今すぐ買いたい」「すぐにでも商談を始めたい」という気持ちのリード、すなわちホットリードに育成するマーケティングです。
商品・サービスに対する理解や購入意欲も異なるリード、あるいは最初から関心領域が異なるリードに対して同じ施策を打つのでは効果がありません。リードによって最適なコンテンツ、あるいは最適な手法・施策を打つのが効果的です。
「顧客ごとの異なる行動、意識、属性を把握して、最適な施策を打つ」と言葉で言うのは簡単ですが、実行するのは容易ではありません。複雑すぎて実行に時間と労力が多大に掛かるだけではなく、ミスも発生します。その複雑な作業を人間に代わってコンピューターが実行してくれるのがマーケティングオートメーションです。
マーケティングオートメーションというITツールの登場によって、実行が不可能と言われていたリードナーチャリングが初めて実行可能になったのです。
マーケティングオートメーション(MA)とは?
突然マーケティングオートメーションという単語が出てきて首を傾げた人も多いのではないでしょうか。マーケティングオートメーションとは、「月額の利用料を払って使うクラウドサービス」の一つです。
クラウドサービスとは、自前でシステムを構築・運営するのではなく、既に存在するシステムをインターネットを通じて借りて使うサービスという意味です。従って社内でプログラミングなどの専門知識は不要で、常に最新の更新されたシステムを自在に使えるサービスになります。
マーケティングオートメーション(MA)を使えば、
- シナリオメールの自動実行
- ウェブ閲覧行動、購買行動に応じたメールやLINE配信
- 休眠リードの復活、または離脱しそうなリードの察知とそのアラートメール配信
- リードの温度感(買いたい気持ちの高まり)の自動判定
- コールドリード⇒ウォームリード⇒ホットリードの変遷に対応した施策変更
といったことができるようになります。
これらはじっくりと時間をかけて検討する商材のリードナーチャリングで使われることが多いです。BtoB商材やBtoCでも高額商品(不動産、高級車など)、あるいは人材獲得にも活用されます。または定期購入商材、サブスクリプション商材など長く使い続けてもらいたい商材でも活用されています。
この場合、相手は必ずしも購入前のリードではなく、既に購入した顧客(カスタマー)が中心となります。 日本ではEloqua(Oracle)、Pardot(Salesforce)、Marketo(Adobe)が出そろった2014年から企業に使われだしたまだ10年も経っていない新しいサービスです。国内では、SATORI、B-Dash、HeartCore等が有名です。
MAを活用したリードナーチャリング施策
1.ステップメール/シナリオメールの自動実行
ステップメール・シナリオメールは最も良く使われているナーチャリングの施策になります。最初からシナリオを組んでおくことにより、メールに対しての相手の振る舞いごとに次に送るメールを変えていくといった手法になります。
- 開封したか
- クリックしたか
- 問い合わせをしたか
- 購入したか
- ウェブページ○○を閲覧したか
このような動作ごとに送付されるメールが変わるので、目標となる行動に1人でも多くの顧客を向かわせることが可能になります。
ステップメール・リードメール施策例
2.特定ターゲットへのキャンペーン自動実行
特定のリード選び、その人にだけキャンペーンを実施する施策になります。「金融会社に勤務の人」「登録時アンケートで3か月以内に購入したいと答えた人」「ウェブサイトの見積ページを3回見た人」など、肩書や意識、行動の組み合わせでターゲットを規定していきます。
特定ターゲットへのキャンペーン自動実行例
3.休眠(離脱)復活の自動実行
リードナーチャリングをしていると順調にウォームリード、ホットリードと育成されていくリードもいますが、途中で反応が途切れ離脱するリードもいます。また、突然メールを開封したり、ウェブサイトを訪問したりなど自然と復活することもありますが、そのまま無反応が継続するリードもいます。これらを休眠リード・離脱リードと言います。
そんなリードのうち何人かは復活することが多いので、休眠しているリードに限定してアプローチを仕掛けます。これらの施策には、顧客の状態を予想し仮定をすることが必要です。
例えば、会員登録後に無反応の人がいたら
「メールの内容が難しすぎて理解できていないのではないか」
「相手の興味と違った内容になっているのではないか」
「『私向』感がなく、メールが目に留まっていないのではないか」
などの仮定を元にアプローチを進めていきます。
休眠(離脱)復活の自動実行例
4.アラートメール自動配信
- ホットリードへの変化
- ウェブサイトで退会ページ閲覧
- 休眠していた顧客のメール開封
などの即アクションが求められる行動をリードまたは購入歴のある顧客が取ったとき、自動的に担当者に警告メールを配信するように設定をおこないます。
アラートメール自動配信例
5.リード自動判別
リードナーチャリングの目標は、ホットリードに育成し、営業・インサイドセールスに送客、もしくはECでのクロージングにつなげることです。そのためにはホットリードとはどんな人なのかしっかりと定義してマーケティングオートメーションで自動的に判別することが必要です。
詳しいホットリードの定義・運用に関してはダウンロード資料をご覧ください↓
『リードナーチャリングのポイント』
いかがでしょうか。マーケティングオートメーションを使って行うリードナーチャリング施策を5つ紹介してきました。マーケティングオートメーションを使用すれば、これらを実行するシステム開発は必要ありません。
他のデジタルマーケティングと同様、まずはスモールスタートで始めて、PDCAを回しながら少しずつ拡大・高度化をしていきます。一度にこれまで上げたものをすべて取り組もうとすると失敗してしまいます。PDCAを回す中でシナリオを増やしていくようにしましょう。
これまで説明しました施策はマーケティングオートメーションとしては基礎的な施策です。マーケティングオートメーションを使えばもっと高度な施策を行うことも可能になります。
6.複数セグメント対応・エンゲージメント対応
詳しくは応用編へ↓
リードナーチャリング必須!マーケティングオートメーション活用施策応用編:セグメント対応とエンゲージメント対応