外務省、特捜検察……巨大組織に屈せず、心を守り抜いた佐藤優氏が語るメンタルの強化術。
著者によると、ここ最近、講演会や勉強会の後で“メンタル面の不調”について相談されることが
飛躍的に増えたといいます。その背景には、日本社会が急速に新自由主義化しているために、
ビジネスパーソンが常に競争圧力にさらされていることがあります。新自由主義を推進すると
弱肉強食の社会になり、格差が拡大。一旦、転落してしまうと、そこから這い上がることは
ほぼ不可能になります。結果、メンタル面で苦しむ人が増えるというのです。
こうした弱肉強食の社会において、競争に耐え、勝ち残ることができるのは一握りの人だけ。
彼らは、他人を蹴落としてでも自分は生き残ってみせるという、良く言えばメンタルの強い人、
悪く言えば自分勝手で図々しい──言い換えると“下品”な人たちである、と佐藤氏は言います。
大半の、繊細で優しい心を持った普通の人たちは、競争の中でいつか心が折れてしまうだろう、
と言うのです。
どんなに必死に頑張って働いても、会社に貢献しても、自分の「心」=「メンタル」が
壊れてしまったら元も子もありません。ではこれから先、私たちはどのように働き、
どのようにして心を守ればいいのか。下品になってでも戦い続けるのか、
品格を保ちながら別の戦い方を探すのか。
これからの時代を折れずに、負けずに、疲弊せずに生き抜くための働き方を提案します。