出版実績

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仕事術・ビジネススキルの本
メンタルの強化書

メンタルの強化書

  • 著者:佐藤優
  • 定価:1518円(本体1380円+税10%)
  • 発行日:2020/2/1
  • ISBN:9784295403845
  • ページ数:224ページ
  • サイズ:182×115(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

いまの世の中、ふつうの精神では心が折れてしまう。 あなたの心を守る仕組みが必要だ!

外務省、特捜検察……巨大組織に屈せず、心を守り抜いた佐藤優氏が語るメンタルの強化術。
著者によると、ここ最近、講演会や勉強会の後で“メンタル面の不調”について相談されることが
飛躍的に増えたといいます。その背景には、日本社会が急速に新自由主義化しているために、
ビジネスパーソンが常に競争圧力にさらされていることがあります。新自由主義を推進すると
弱肉強食の社会になり、格差が拡大。一旦、転落してしまうと、そこから這い上がることは
ほぼ不可能になります。結果、メンタル面で苦しむ人が増えるというのです。

こうした弱肉強食の社会において、競争に耐え、勝ち残ることができるのは一握りの人だけ。
彼らは、他人を蹴落としてでも自分は生き残ってみせるという、良く言えばメンタルの強い人、
悪く言えば自分勝手で図々しい──言い換えると“下品”な人たちである、と佐藤氏は言います。
大半の、繊細で優しい心を持った普通の人たちは、競争の中でいつか心が折れてしまうだろう、
と言うのです。

どんなに必死に頑張って働いても、会社に貢献しても、自分の「心」=「メンタル」が
壊れてしまったら元も子もありません。ではこれから先、私たちはどのように働き、
どのようにして心を守ればいいのか。下品になってでも戦い続けるのか、
品格を保ちながら別の戦い方を探すのか。
これからの時代を折れずに、負けずに、疲弊せずに生き抜くための働き方を提案します。

著者紹介

佐藤優

1960年東京都生まれ。作家。元外務省主任分析官。同志社大学神学部卒業。同大大学院神学研究科修了後、85年外務省に入省。英国の陸軍語学学校でロシア語を学び、在ロシア日本大使館に勤務。北方領土問題など対ロシア外交で活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕。09年、最高裁上告棄却。13年、執行猶予期間を満了し刑の言い渡しが効力を失う。同志社大学神学部客員教授、同大学特別顧問、名桜大学客員教授。著書に『国家の罠』(毎日出版文化賞特別賞)、『自壊する帝国』(大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞)など多数。

目次

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はじめに

 

第1章 下品化する社会とどうつき合うか?

心が折れると完治するのが難しい
孤独の中で抱えきれない仕事を負う
心が折れた人は罪を犯すという暴論
理解しがたいものを排除しようとする動き
この異常な世界と距離を置いて生きる
不安と恐怖をあおったメディアの責任
ラベリングによって逸脱者を作り出している
「負け組」を作ることで「勝ち組」が生き残る
繊細で優しい人は勝ち組になれない
下品な“三かく人間”が出世する社会
硬いものはいつか折れる。
柔らかさこそ本当の強さ
メンタルを強くするために必要な2つのこと
年収300万円の人を憎む
年収200万円の人たち
少ない賃金でも“逸脱者”よりはマシ?
親よりも低い教育しか与えられない国
国にお金を預けるという発想の転換
厳しい時代だからこそ「束」になることが大事

 

第2章 「前のめり」な生き方をやめる

貴族のような生活を
しているのに幸せでない
常に不安感、孤独感に苛まされている
神なき後に神の位置に座ったのは誰か?
共同体の一員から孤独な個としての存在へ
30代から老後の準備を始める女性たち
お金の不安につけ込んだ商品、サービス
教養を身につけないと生き残れない?
「前のめりな生き方」は他者に利用される
なぜいま、あおり運転が増えているのか?
官僚たちは知っていて、黙っている
「自己責任論」が生まれた背景とは?
欧米には自己責任という言葉はない
努力しなかったことの
責任が問われるのはおかしい
キリスト教では不完全な人間の
責任を問わない

 

第3章 折れない!  疲れない!自分のための働き方改革

「時短ハラスメント」で心が折れてしまう
エリート社員は残業できないと困る?
「一般職」「専門職」として働く場合の人生戦略
仕事の「快適度」と「達成度」でタイプを診断
国民を心配しての改革か、それとも……?
日本経済を守るために中小企業を潰す
いずれ正社員の非正規化が始まる
明日できることは今日やらない
やる気が起きない時は身の回りを整理する
余計なエネルギーを使わない働き方を目指す
最悪の事態を想定しておけば慌てずに済む

 

第4章 心が折れた時の動き方・考え方

「助け合う組織」から「奪い合う組織」へ
心が折れそうになったら、とにかく休むこと
復帰する時は以前の6掛けでよしとする
SNSがあるせいで心が休まる時がない
現代社会は依存症と背中合わせ
睡眠の質が下がるとメンタルも落ち込む
仕事以外で小さな目標を設定してみる
怒りをコントロールすることで心を整える
相手の怒り、焦りの原因がわかれば怖くない

 

第5章 コミュニティとアソシエーションで乗り越える

不条理にまみれた世界を解釈するための辞典
混乱と不安の時代、再び宗教が力を持つ?
上品な人が集まり共同体を構成する
会社がコミュニティの代役を担ったが……
社会的な使命をもったアソシエーションとは?
シングル同士、夫婦同士が集まって協力し合う
殺伐とした都心で働き続ける意味はあるか
高校時代を一緒に過ごした仲間が糧になる
最大のセーフティネットは人とのつながり
『「いき」の構造』に見るしなやかな生き方
「意気地」があるから「媚態」も上品になる
再び世に出られたのは意気地があったおかげ
自らの限界を知らない存在は傲慢になる
逆境の時代こそ日本人の美意識に立ち返る