本書ではローソク足や、テクニカル分析の指標として広く利用されている“三種の神器”として、
「移動平均線」「MACD」「一目均衡表」について解説しています。
この3つのテクニカルは、著者の佐藤氏がフランスの銀行でチーフディーラーを務めていたとき、
実際のトレードに頻繁に利用していた指標でもあります。
テクニカル指標には他にも、ボリンジャーバンドやRSI、RCIといったオシレーター系指標など、
さまざまなものがありますが、テクニカル指標の数を増やしたからといって、
FXトレードで勝てるわけではありません。たった1つだけ、というのも判断に偏りが出るため、
2つか3つ程度のテクニカル指標を使いこなせるようになれば、
十分、FXで好成績を収めることができます。
個人投資家の中には、FXで数千万円以上の利益を出しているトレーダーもたくさんいますが、
彼らにトレード手法について話を聞くと、一目均衡表で流れを読みながら、
MACDとその移動平均線であるシグナルのゴールデンクロス、
デッドクロスで売買している人がとても多いことがわかりました。
最近のFX市場では、ブロの世界でもAIを使った高速自動売買が主流になるなど、
「機械」が取引の主体になるケースも増えています。
多くのAIも、テクニカル分析主体のプログラムで運用されています。
そのため、最近は移動平均線の前後でピタリと相場が反転したり、
直近高値・安値ラインの前後で異常に取引量が増えるなど、
「よりテクニカル分析が効きやすい」相場展開になっています。
AIはともかく、テクニカル指標を使って相場の大局や全体像を把握し、
さまざまな売買シグナルを参考に実際のトレードを行うのは、
プロも個人投資家もまったく変わりありません。
本書で紹介する移動平均線、MACD、一目均衡表の3つを自分なりにマスターすれば、
ある意味、怖いものなしです。