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「自分で考える力」を無理なく育む 子どもと大人の「共育」論

「自分で考える力」を無理なく育む 子どもと大人の「共育」論

  • 著者:森田昭仁
  • 定価:1628円(本体1480円+税10%)
  • 発行日:2021/9/21
  • ISBN:9784295405917
  • ページ数:180ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

「教えて育てる」はもう古い! 子どもが自発的に考えて行動する力(=非認知能力)を高める、レッジョ・エミリア由来の保育手法「ミントリーフ・メソッド」を解説。

「子どもをよりよく育てたい」という思いがあるものの、
それを実現する社会環境の整備は、いまだ不十分と言えます。
あらゆる母親は育児の初心者であるにもかかわらず、育児の責任は母親に重くのしかかり、
孤立した状態で深刻なストレスを抱えながら育児をしている母親は少なくありません。

一方、幼児教育の現場では、創造力・思考力・忍耐力といった非認知能力を育てるために、
「アクティブ・ラーニング」の視点を取り入れる動きが進んでいます。
しかし、その具体的な方法については十分に共有されず、
幼児教育や保育に携わる人たちは暗中模索している状態です。

本書は、インターナショナル保育園「ミントリーフ」を経営する著者が、
これからの世界でグローバルに活躍できる子どもを育てるために、
アクティブ・ラーニングを通して非認知能力を育む方法をお伝えします。
世界中で急速な広がりを見せている幼児教育法「レッジョ・エミリア・アプローチ」を
ベースとしながら、イタリア生まれの同手法を日本の文化や風土に合うようにアレンジした
「ミントリーフ・メソッド」は、私たちの子どもに対する認識を変えてくれます。
それは、子どもだけでなく、子どもと接する大人も一緒に成長するメソッドです。

「こどもが考えて行動するようになった!」
「自分の意見を話すようになった!」
「ひとつのことにじっくり取り組む集中力がついた!」
「育児が楽しくなった!」
保育園に通う子どもの親からは、このような声が聞かれます。

育児に悩む親はもちろん、園経営者や幼児教育・保育関係者など、
こどもに関わるすべての大人にとって学びの大きい一冊です。

著者紹介

森田昭仁

(株)ZEN、(株)グランドクロス代表取締役。1976年、東京都に生まれる。1998年、伝手もコネもないなか単身渡米。英語をまったく話せない状態だったため、1年間語学学校で英語を学んだのち、コミュニティカレッジにてビジネスを専攻。2001年に卒業後、帰国しサラリーマンとして勤務するが、その傍ら2007年に輸入販売会社を設立、3年で年商5億円を超える。2010年に訪問看護ステーション運営会社を立ち上げ、都内最大級にまで拡大する。その後2012年に再度渡米し、米国法人を設立する。滞在中に第一子をアメリカのプリスクールに通わせた経験から、日本とアメリカの幼児教育の違いに衝撃を受ける。2016年日本に帰国決定し長野県に移住、ゲストハウス「ZEN Hostel」をオープンさせ、2017年に「ミントリーフ・インターナショナル・プリスクール」を開園する。2021年現在、東京都、神奈川県、茨城県、長野県に計11の保育園を運営。座右の銘は「Make a Choice to take a Chance or your life will never Change」(チャンスを掴むために選択しなければ人生は絶対に変わらない)。

目次

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はじめに
子どもの「自己肯定感」を高める驚きの工夫とは?
レッジョ・エミリア・アプローチとの出合い

 

1章 「子どもたちが大人になった世界」から現代の育児・保育・教育を考えると?

現在の子どもたちが大人になる2035年の世界は?
どんな能力を伸ばしてあげれば、子どもたちの役に立つのか?
人間とAIが共存し、仕事を分担する時代へ
「人間にしかできない仕事」を考える
AI時代に、人間に求められる能力は?
「複業」が当たり前の働きかたになる
「どこで働いているか」よりも「なにができるか」が問われる
「あなたの仕事は?」と問われたときに、どう答える?
育児に磨耗する母親たちが抱える問題とは?
子どもはかわいいのに、育児はつらい
親は、あらゆる分野の専門家にならないといけない?
「こうあるべき」という根拠なき思い込みが、母親を追い込む
日本独自の「世間体」という考えかた
保育士たちを取り巻く問題とは?
保育士は、現場仕事より書類仕事が多すぎる?
ルールからはみ出た子を叱るストレス
それは本当に子どものため?
日本の保育現場の主流「一斉保育」の問題点
高度経済成長期までは一斉保育でよかったが……
一人ひとりに、自分に合ったペースがある
「考える力」を育てる環境とは?
大人の思い込みは、子どもに伝播する
海外の育児・保育環境から考える
海外の保育現場から得られるヒント
「間違えること」を恥じる必要はない
大学入試でも、「人間力」を重視するアメリカ文化

 

2章 アクティブ・ラーニングで「非認知能力」を高める

注目が高まる「非認知能力」とは?
「非認知能力」を代表する10の能力
子どもはだれしも創造力を備えている
批判的思考能力こそが、情報社会を生きぬく術となる
非認知能力を伸ばす「考える力」
10の非認知能力は繋がっている
「経験」が「考える下地」になる
子どもは経験を繰り返すことで、ようやく知識を習得できる
「認めること」は「考える力」を育むプロセスの一つ
非認知能力は「遊び」で伸びる
「アクティブ・ラーニング」が推進される理由とは?
社会が変化すれば、必要な教育も変わる
保育指針が10年ぶりに改定されたが……
「ゆとり教育」が失敗した理由とは
主体的に学べば、学問はおもしろい!
大人自身のマインドを改革しよう
真に変わるべきは大人である
「子ども」をどう捉えるか
子どもは、大人が思うよりも万能
繰り返し手本を見せること、辛抱強く「習得」を待つこと

 

3章 「自分で考える力」を無理なく伸ばすレッジョ・エミリア・アプローチとミントリーフ・メソッドの秘密

レッジョ・エミリア式保育とは?
イタリア発の最先端幼児教育
どんなときにも、子どもが中心!
アイデンティティを主張しやすい環境をつくる
レッジョ・アプローチから生まれたミントリーフ・メソッド
「地域性」を取り入れて広がるレッジョ・アプローチの発展
教育メソッドは「哲学」そのもの
感性に働きかけるアートの力
ビジネス界でもアートの能力が注目されている
子どもの思考を狭めないアート指導のポイント
子どもが好きなことに集中できる環境をつくる
さまざまな「子どもの興味」を引き出すコーナー保育の魅力
子どもの興味を広げる「インビテーション」とは
子どもの好奇心を刺激し、「自発的な行動」を引き出すしかけ
家庭でできるインビテーションの工夫
「やめてほしいこと」を自主的にやめさせるには?
「ドキュメンテーション」で子どもの思考を追う
結果よりもプロセスを重視し、共有する
ツールを活用してドキュメンテーションを簡単に
「経験の共有」がもたらす効果
「子どもの発想」を重んじる「オープンエンド」の魅力
創造力を育むオープンエンドな遊びかたとは?
「子どもの社会」で無理なく「社会性」を育む
議論を自然と生み出すグループワークのメリット
子どもどうしの揉めごとに、大人が介入すべきか
「対話」をとおして「考える力」を伸ばす
対話の始まりは、子どもの話を聞くことから
「I statement」という話法のメリット
バイリンガルの真の意義とは
「英語が話せる」のメリットとは?
五感で英語を覚える工夫

 

4章 「子どもと大人が笑顔で過ごせる育児・保育環境」を目指して

育児・保育の未来を考える
すべてを「子ども中心」で考えよう
保育の方針にあった仕組みづくりが必要
親と保育士は、子どもを伸ばすパートナー
「小学生で起業」が当たり前の社会に?
起業は究極のアクティブ・ラーニング
小さいころから、お金を稼ぐことを学ぶ重要性
サラリーマンにも問われる「起業家マインド」
育児を楽しむためには?
比べるべきは、「ほかの子」よりも「過去のその子」
「子どものわかる言葉」を意識しよう
子育ての「正解」を探してはいけない
専門家を頼ってみよう

 

おわりに