出版実績

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仕事術・ビジネススキルの本
世界の一流は「雑談」で何を話しているのか

世界の一流は「雑談」で何を話しているのか

  • 著者:ピョートル・フェリクス・グジバチ
  • 定価:1738円(1580円+税10%)
  • 発行日:2023年4月1日
  • ISBN:9784295408109
  • ページ数:240ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

日本人が苦手な「打ち解ける」「間を埋める」「盛り上げる」を 世界の一流ビジネスマンはどうやっているのか? 

日本では、取引先との商談などを始める際に、
本題に入る前のイントロダクションとして雑談を交わすのが一般的です。
天気の話に始まり、SNSで話題になっていることや、
お互いの業界のウワサ話など、
そのほとんどが「とりとめのない会話」です。
ビジネスマンは雑談を本題に入る前の「潤滑油」と考え、
その場を和ませたり、無駄な緊張感を取り除いて、
相手との距離感を縮めることを期待しています。
お互いの関係性を深めるのは大事なことですが、
筆者は「それだけでは、あまりにももったいない」と考えています。
なぜならば、そこが「ビジネスの場」であるからです。

世界のビジネスシーンで、一流のビジネスマンが交わしているのは、
日本的な雑談ではなく、「dialogue」に近いものです。
ダイアログとは、「対話」という意味ですが、
単なる情報のやりとりだけでなく、話す側と聞く側がお互いに理解を深めながら、
行動や意識を変化させるような創造的なコミュニケーションを目指した会話です。
彼らは明確な意図を持って目の前の相手と向き合い、
「雑談」を武器としてフル活用することで、仕事のパフォーマンスを上げ、
成果を出すことを強く意識しています。
日本のビジネスマンの雑談には、
こうした戦略的な視点がスッポリと抜け落ちているのです。

本書では、雑談を社内や社外の人間関係の構築に活かし、
仕事で成果を出すための考え方や実践法を徹底的に掘り下げて詳しくお伝えします。
世界のビジネスマンの雑談との向き合い方や、日本との考え方の違いを知ることは、
雑談のスキル向上だけでなく、仕事のクオリティーを高めることに結びつきます。

著者紹介

ピョートル・フェリクス・グジバチ

連続起業家、投資家、経営コンサルタント、執筆者。プロノイア・グループ株式会社 代表取締役、株式会社TimeLeap取締役、株式会社GA Technologies社外取締役。モルガン・スタンレーを経て、Googleで人材開発・組織改革・リーダーシップマネジメントに従事。2015年に独立し、未来創造企業のプロノイア・グループを設立。2016年にHRテクノロジー企業モティファイを共同創立し、2020年にエグジット。2019年に起業家教育事業のTimeLeapを共同創立。ベストセラー『NEW ELITE』他、『パラダイムシフト 新しい世界をつくる本質的な問いを議論しよう』『世界最高のコーチ』など執筆。ポーランド出身。

目次

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はじめに 日本人は「雑談」を世間話や無駄話と考えている

 

第1章 ここが違う! 「世界」の雑談と「日本」の雑談

日本の雑談には「定番のフレーズ」が多い
一流は「その人」に特化した雑談をしている
日本人が「自己開示」に慣れていない理由
自己開示の前に「自己認識」する必要がある
なぜ日本のビジネスマンは雑談が苦手なのか?
雑談を通じて「ラポール」を作る
ひとつの質問だけで、多くの情報が得られる
目の前の相手に対して「無条件の肯定的関心」を持つ
日本は世界に類がない「ハイコンテクスト社会」
ビジネスの雑談は「BtoB」ではなく「CtoC」
欧米の一流は周到な「準備」をして雑談に臨む
日本のビジネスマンの50%は「事前準備」をしていない
一流が雑談に求めているのは「リベラルアーツ」
「グローバル」な視点と「トランスナショナル」な考え方
「何のために相手に会うのか?」を見つめ直す
「出たとこ勝負」の雑談をしても勝ち目はない
相手の表情やその日の様子を確認しない人が多い
「トランザクション文化」と「リレーション文化」
無意味な雑談によって失う「3つ」のもの

 

第2章 グーグルの強さの秘密を知る!  強いチームをつくる「社内雑談力」の極意

「社内コミュニケーション」は転換期を迎えている
上司の指示や意見は「絶対」と考えられていた
Part1 グーグルは雑談とどう向き合っているのか?
社員が自分の意見を経営陣にぶつける機会が用意されている
意図的に雑談の機会を作るオフィス設計
2000人以上の部下の名前を覚えた人事のトップ
マネジャーとメンバーは上司と部下の関係ではない
誰とでも気軽に「1on1」ミーティングができる文化
グーグルの躍進を支える原動力は「風通し」の良さ
Part2 なぜ「社内の雑談」が重要なのか?
「雑談をするチームは生産性が高い」というエビデンス
職場の雑談には7つの「相乗効果」がある
雑談の不在は人間関係の悪化を招きやすい
笑い声が聞こえない会社には何らかの問題がある
雑談によって周囲の「バイアス」を低減する
働く女性が新たに直面している「慈悲的性差別」
Part3 マネジャー(上司)に求められる雑談とは?
部下の状況を確認しながら、成果につながる会話をする
サポートができなければ、話に耳を傾けるだけでもいい
「1on1」ミーティングは雑談だけで事足りる
「キャリア・カンバセーション」も雑談で対応できる
明確な目的を持って、日常的に雑談をする習慣を作る
マネジャーはもっと自分の「弱み」を開示していい
若手マネジャーも下の世代に悩んでいる
「マイクロマネジメント」よりも雑談を心がける
Part4 メンバー(部下)に必要な雑談とは?
日本企業の管理職は大半が「プレイング・マネジャー」
「マネジャーをマネジメントする」という視点
「オーバーコミュニケーション」を意識する
仮説を立てて「上司は何を求めているのか?」を考える
雑談を商品の「マーケット・リサーチ」に活用する
雑談を「リサーチ」に活用する際の注意点
一流は「不平」や「不満」とどう向き合っているのか?

 

第3章 どうすれば結果が出せるのか? 武器としてのビジネスの雑談

雑談の最初のミッションは「確認作業」をすること
雑談で相手企業の「意思決定」の流れを確認する
雑談を通じて「ライフタイムバリュー」を高める
ビジネスの雑談には4つの「目的」がある
日本のビジネスマンは相手と「上下関係」を作ってしまう
ビジネスの相手と「対等」な関係を作るためのアプローチ
興味と好奇心を持って、相手に意識を集中する
相手を喜ばせることより、本質的な雑談を目指す
異業種の相手には「サイクル→トレンド→パターン」を聞く
エグゼクティブは雑談で「スクリーニング」している
自分に興味を持っている相手には好意を示す
教養は時間がかかるが「質問力」は短時間で身につく
「聞きにくいこと」を質問する時に便利なフレーズ
相手が答えやすい状況を考えて意図的に情報を集める
複数で相手と雑談する時は「役割分担」を決めておく
相手が複数の雑談では、最も立場が弱い人を立てる
雑談を武器として活用するための「3つ」の心構え

 

第4章 何を話すべきではないのか? こんな雑談は危ない!  6つのNGポイント

「何を聞かない方がいいか?」を合理的に判断する
「こんな雑談は危ない!」という視点を持つ
雑談のNG01 相手のプライベートに、いきなり踏み込まない
雑談のNG02 「ファクト」ベースの質問は意外に危険
雑談のNG03 ビジネスの場で「収入」の話はしない
雑談のNG04 「シチュエーション」を考えた雑談を心がける
雑談のNG05 「宗教」の話は無理に避ける必要はない
雑談のNG06 「下ネタ」で距離感が縮まることはない
あえて「雑談をしない」という選択肢もある

 

おわりに リモートワークの増加が雑談の重要性を浮き彫りにした