保険診療のみの皮膚科は、他の診療科に比べ保険点数が低く、
多くの患者さんを診療しなければいけないので、
どうしても医師が疲弊してしまう。
一方、自費診療のみに特化した美容皮膚科のなかには、
利益至上主義になり、患者さんに大きな負担を強いるところも。
そこで本書では、保険診療と自費診療のお互いのメリットを活かし、
デメリットを補完しながら、確かなエビデンスに基づいた治療をおこなう
「ハイブリッド皮膚科」を提案する。
患者さんも医師もスタッフも幸福度が上がる、
新しい皮膚科クリニックのあり方について考えを深める一冊。
ハイブリッド皮膚科
- 著者:花房崇明
- 定価:1848円(1680円+税10%)
- 発行日:2023年4月1日
- ISBN:9784295408130
- ページ数:216ページ
- サイズ:188×130(mm)
- 発行:クロスメディア・パブリッシング
- 発売:インプレス
目次
はじめに 保険医療×美容医療で理想の医療を追求する
第1章 私がハイブリット皮膚科を進める理由
皮膚科クリニック経営を成功させる第三の選択肢
皮膚科の保険診療のビジネスモデルはファストフード店と同じ
保険診療は丁寧に診ても単価が変わらない
保険診療だけでは医師も患者も満足度が上がらない
値決めができない医療経営の難しさ
誰にでも開かれた素晴らしい保険診療
医師が抱く美容医療に対するイメージ
美容皮膚科が急増している背景
皮膚科専門医がいる美容クリニックは多くない
皮膚科専門医が美容医療を提供する意義は大きい
ハイブリッド皮膚科の4つの魅力
第2章 ハイブリット皮膚科の経営と組織体制
医師・看護師が押さえておきたい経営のキホン
開業は最小限の設備で3000万円から
毎月かかる固定費と変動費
意外と知らない治療費の裏側
価格設定の差はどうして生まれるのか
価格設定に見合った技術とサービス内容
保険診療のクリニックをラグジュアリーにできない理由
経営は値決め、付加価値が重要
ハイブリッド皮膚科を始めるために必要な準備
ハイブリッド皮膚科の経営収支
第3章 医師として技術を磨き、経営者として人材を育てる
患者さんは皮膚科クリニックに何を期待しているのか
保険診療の知識があるからこそ、質の高い美容医療を提供できる
腕がいいだけでは開業医として成功しない
皮膚科は海外では人気の高い診療科
優れた指導者との出会いが成長の近道
スタッフが成長できる仕組みづくり
女性が働きやすい環境の整備
スタッフそれぞれの成長、それぞれの思い
第4章 医師キャリアの可能性は無限に広がっている
スパルタな両親のおかげで中高の成績は常にトップ
受験番号書き忘れのミス、それでもなんとか大阪大学に
高校までとは一変、ハジけた大学時代
思い出深い大学の授業、恩師との出会い
医局に疲弊するも、論文執筆が転機に
教授を目指して大学院、さらに留学へ
研究は肩書を得るため? ストレスから体調悪化
耳鼻科の先生との出会いで開業を決意
悔いのないキャリアを選択するために
第5章 ハイブリット皮膚科は1日にして成らず
開業医は想像以上にハードワーク
勤務医が知らない保険診療の裏側
安心・安全な美容医療で患者さんを救いたい
医者は社会の常識を知らない
自然とスタッフがついてくるわけではない
次々に辞めていくスタッフ
新型コロナで状況がさらに悪化
大量離職の裏にあった引き抜き事件
リーダーに重要なのは心の「あり方」
一本の電話から分院がスタート
自分の夢を叶えられているのはスタッフのおかげ
スタッフに感動体験を
関係性がよくなるとアイデアはカタチになりやすい
熱い思いを伝え、経営者としてのビジョンを見せる
大学の非常勤講師として教鞭をとる
スタッフに惚れられる経営者に
第6章 見た目は人生の一部、だからこそベストな治療で期待に応える
感謝の言葉が仕事のモチベーションに
「学校へ行くのが楽しくなった!」と笑顔が増えた女子学生
何年間も悩まされていたアトピー性皮膚炎が改善
見た目が美しくなることに年齢は関係ない
アトピー性皮膚炎だと医療脱毛ができない!
アトピーや毛深さに悩んだ自分の経験を治療に活かしたい
第7章 【特別対談】医師から見たハイブリッド皮膚科の魅力
千里中央花ふさ皮ふ科院長 花房崇明×江坂駅前花ふさ皮ふ科院長 大村玲奈
保険と美容の両方を提供できるクリニックを探していた
丁寧な診療スタイルに信頼感が持てた
ハイブリッドなら患者さんのどんな悩みにも対応できる
いつも新たなチャレンジを続けていたい
専門医がハイブリッド皮膚科を経営する意義は大きい
皮膚科医は最高に楽しい!
おわりに