会社は「残業を減らせ」と言うけど、仕事量は増えている――。
日本のサラリーマンは、たくさんのタスクを抱えて追われるような毎日を送っています。
限られた時間の中で、たくさんのタスクを片付けるためには、
一つひとつの仕事を「短くやる」ことが重要なポイントです。
「短くやる」とは、瞬時に仕事をこなすことではありません。
生産性を上げて、「結果」を出すための最短のルートをたどり、
できる限り短い時間で、数多くのタスクを処理することをイメージしています。
いくら早く仕事を片付けても、そこに結果が伴わなければ意味がありません。
ひとつの仕事を早く終えても、やることはたくさんありますから、
他の仕事が遅くなったのでは、結果として何も変わらなくなってしまうのです。
結果を出すことを目指して、遠回りせず、無駄を削ぎ落とし、
すべてのタスクの「最短ルート」を見つけ出していくことが、「短くやる」の核心となります。
本書で詳しくお伝えしますが、仕事を「短くやる」ためには
まず最初に、次の「5つの原則」を頭に入れておく必要があります。
①「優先順位」を明確にする
②「余計なこと」をしない
③「先延ばし」をしない
④「人に任せられる」ものを抱え込まない
⑤「タイミング」を間違えない
仕事を早く終えるためには、「すぐやる」ことも大事ですが、
「すぐやる」と「短くやる」には大きな違いがあります。
「すぐやる」が、「やる気を出す」というモチベーションの問題なのに対して、
「短くやる」は、「効率を上げる」というテクニカル(手法)な問題ということです。
「短くやる」ことは、気分や感情に左右されませんから、
そのコツさえ理解してしまえば、圧倒的に仕事がはかどることになります。