出版実績

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仕事術・ビジネススキルの本
日本型デジタル戦略

日本型デジタル戦略

  • 著者:柴山 治
  • 定価:1,958円(1,780円+税10%)
  • 発行日:2024年4月1日
  • ISBN:9784295409519
  • ページ数:308ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

「DX」に振り回される99.7%の日本企業の経営者に贈る一冊 従来の経営戦略に「デジタル」を組み込んで戦略に関わるあらゆる言葉を「再定義」して、日本企業にしか実現できない「理性+感性の日本型デジタル戦略」へとアップデートする方法がわかる!

「DX」と聞いて何をすべきか、経営者によって解釈がバラバラになっている昨今。
その原因は経産省と総務省が発表しているそれぞれのDXの定義が2重基準になっていることに端を欲している――。
さらに、多くの経営者が基盤としている経営戦略の構造に「デジタル」は組み込まれておらず、誰もアップデートできていない。

本書はこうした状況を原因として「デジタル化を進められない経営者」へ向けて、戦略の考え方を解説します。

著者紹介

柴山 治

株式会社YOHACK Founder & CEO 
デジタル戦略プランナー 危機管理プロフェッショナル

米国ワシントン大学フォスタービジネススクール経営学修士課程修了(Global
Executive MBA )。SIerでの経験を経て、ベイカレント・コンサルティングでスマート
フォン日本市場導入、スマートシティ構想等の多数のプロジェクトを統括支援。メット
ライフ生命保険で新規部門を立ち上げ、BCP/BCM成熟度調査で2年連続トップティア
部門へと昇華。のちに渡米し、米国シアトルで産官学のネットワーキンググループを主
宰。さまざまな国籍や職業の方々と触れ合う中で、「日本の衰退」に強い危機感を覚え、
「日本を元気にする」仕事に携わるべく帰国。経営理念への共感からリヴァンプに参画し、
執行役員として複数のクライアント先でCIO等を歴任。「人と企業に“余白”が生まれる
とき、日本はまた強くなる」と確信し、株式会社YOHACKを創業。デジタルを軸に、あら
ゆる企業のパートナーとして伴走支援している。

目次

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はじめに

 

CHAPTER1 「DX」の言語化と再定義

日本と世界の差分
ハードウェア企業からソフトウェア企業へ
日系企業が持つ生産性という「余力」
社会の最小単位「人」が持つ〝余白〟に着目する
労働環境に〝余白〟を生み出すデジタル化
日本の企業と投資家との間に存在するギャップ
DXの定義という「見えない壁」
「DX」を言語化する
世界を見て、自分を知る
「DX」という言葉の曖昧さ
「既存事業のデジタル化」がDX推進の鍵
本章のまとめ

 

CHAPTER2 世界の産業変革と日本の未来

自動車産業の今は「自動車」だけでは語ることはできない
自動車産業の未来像
世界の潮流に乗り遅れないために
CASE革命の現在
CASE革命の実現を加速させたメガトレンド
環境課題対策としてのEVシフトの加速
国際競争力を維持するための要因
革命前夜の景色① ── 投資判断の変化
革命前夜の景色② ── 価値の移行
革命前夜の景色③ ── 経済の分断
革命前夜の景色④ ──エネルギーの脱炭素化
CASE革命推進の課題と主要各国の取り組み
技術的課題── 自動運転の技術
市場の変化── EV市場に向けたグレートリセット
自動車産業の新たな姿 「モビリティ産業」
新興ブランドの成功要因
主要EV市場の国家戦略
EVシフトがもたらす新たなビジネスチャンス
EV充電市場の広がり
変わる産業と変わる企業。その中で勝ち残る理由
ソフトウェア企業の独自性の源泉「バリュープロポジション」
海外モビリティ産業における主要企業
トヨタのバリュープロポジション
モビリティカンパニーに変貌するために
エコシステムによる脱炭素の実現
既存事業の水平分業の強みを活かす
トヨタのシナリオプランニング
マルチパスウェイ戦略
マルチパスウェイだからできること
欧米を追わず、中国とも違う、逆張りの戦略
ビジョンを描くためのデジタル化の定義
世界を見渡す視野を持つ
本章のまとめ

 

CHAPTER3 日本型のデジタル戦略論

デジタル化のための「世界地図」を手に入れる
すべてを見渡すための〝今〟を把握する
ギャップが広がりつづける各業界のDX推進状況
デジタル先進企業のビジネスを構成する4レイヤー
第4次産業革命時代における競争優位性
産業レベルの変革に取り残される巨大企業
データはどこにあり、どう活用するのか
データ活用に必要なエコシステムの構築
エコシステムの今までとこれから
インターナルエコシステムの現在──「製品を届ける」過程すべてが「内部」
エクスターナルエコシステムの現在──ビジネス・サービスの拡大からプラットフォームの活用へ
「デジタル戦略」とは何か
経営戦略の系譜に新たに加えるべきデジタル戦略
変化した競合企業の定義
ソフトウェア企業への変貌アプローチ
「イノベーション」とは何か?
「イノベーション」の父
2段階のイノベーション
イノベーションの5分類
イノベーションを創出する7つのポイント
「イノベーション」のジレンマ
理性+感性=日本型デジタル戦略
〝理性〟だけでなく〝感性〟も持つ企業が世界で戦えるソフトウェア企業となる
本章のまとめ

 

CHAPTER4 戦略の定義と構造の「アップデート」

戦略を正しく策定する
本書における「戦略」の定義
「戦略」はなぜ重要なのか
変化しはじめた戦略の構造
VUCA時代の企業の分岐点
デジタル化を見据えた新たな戦略
「どこへ向かうのか」の見極め
「戦略」の定義と要件
デジタル時代の「戦略」の定義
企業戦略の再定義
企業戦略の構成
経営者が持つべきマインドとしての「真・善・美」
意思決定の助けとなる哲学的概念
本章のまとめ

 

CHAPTER5 日本型デジタル戦略の策定プロセス

デジタル戦略の策定プロセス
デジタル時代を生き抜くための唯一の武器
デジタル戦略の7つのステップ
① スコープ設定
② MVVの見直しと再策定の判断
③環境分析
外部環境分析
内部環境分析
統合分析
④ドメイン設定
ドメイン設定
DIA(デジタルインパクト分析)
⑤戦略策定
西洋思想と東洋思想
ユニークな戦略は定石だけでは構築できない
シナリオプランニングのアプローチ
シナリオプランニングのフレームワークXモデル(Transformation Model)
シナリオプランニングのベースシナリオ選定
事業戦略のシナリオプランニング
⑥ビジネスモデル策定
デジタル・ディスラプターになるための戦略
顧客にもたらす価値 コストバリュー
顧客にもたらす価値 エクスペリエンスバリュー
顧客にもたらす価値 プラットフォームバリュー
⑦ アクションプラン立案
①施策の具体化
②実行計画の策定
③プロジェクト管理指標の設定
④組織マネジメント
本章までのまとめ──デジタル戦略立案の担い手となるために

 

CHAPTER6 世界の最先端で起きていることと日本の「少し先の未来」

世界の現状、日本の「少し先の未来」
日本人の眼から見る世界の“今”
イノベーション
探索と探求を「再定義」する
変化のスピードに取り残されないための「コミュニティ」との付き合い方
組織
社会変革を加速させる国や自治体のプレゼンス
米国では「人」がイノベーションの起点
イノベーションを推進するのは「チャレンジング精神」
少し先の未来
米国における生成AIが与えたインパクトのリアルと変化の加速化
「AIのコモディティ化」は日本の大きなチャンス
重要なのは「文化的豊かさ」を創り出せる人の存在

 

おわりに

参照文献
参考文献