◎「地域包括ケア」を実践する千葉県船橋市の中小病院のノウハウとは
◎日本病院会 会長 相澤孝夫氏推薦「板倉病院は、病院らしくない取り組みをしているから魅力的なのです」
形骸化しがちな地域活性化が見られる中、地域と病院の理想的な姿として、いま船橋市にある板倉病院は注目を集めています。
本書では都市部の地方の病院の違いや問題提起、人口の減少に伴う病院の存在意義にも触れながら、「地域包括ケア」の具体的なポイントや事例を取り上げていきます。
医療従事者の方や地方病院の院長の方に手に取っていただき、中小病院がいかにして地域を元気にしていくか、その考え方と事例を知っていただける1冊です。
病院が地域をデザインする
- 著者:梶原崇弘
- 定価:1,738円(1,580円+税10%)
- 発行日:2024年6月14日
- ISBN:9784295409861
- ページ数:192ページ
- サイズ:188×130(mm)
- 発行:クロスメディア・パブリッシング
- 発売:インプレス
目次
はじめに
第1章 「日本の将来・医療の変化」を知る
疾病構造の変化が、病院の役割を変える
人口ボーナス期から人口オーナス期へ
価値観、死生観の変化
医療サービスの偏在化
限られた医療リソースを適切に分配する
「よい看取り」を目指して
コラム① 薬が手に入らなくなる将来
コラム② 成功した社会主義からの転換を
第2章 「地域包括ケアシステム」を考える
「病院完結」から「地域完結」へ
地域密着中小病院・在宅療養支援病院
都市部と地方で見ている景色の違い
評論家ではなく、汗をかこう
システムには熱量が必要
なぜ、病院が「それ」をやらなければいけないのか
取り組みは十人十色でいい
病院は「地域を健康にする場所」
変わり続ける病院の役割にどう対応していくか
高齢化社会に必要な病院機能
病院に求められる「企画力」
地域の仲間が密接に協力し合う「船橋のキセキ」
コラム③ 在宅原理主義からの脱却
第3章 「都市型地域密着病院」のデザイン思考――板倉病院がやっていること
日本一幸せな船橋を目指して
地域に屋根のない総合病院をつくる 病院が地域をデザインする① 医療機関への取り組み
「屋根のない総合病院」をめざして
■病院のインフラを地域に開放する
■なぜ無料でシステムを開放するのか
①患者さんのメリット
②クリニックのメリット
③病院のメリット
システムエンジニア派遣でDX支援
「医療用スマホ」でICT活用による地域DX連携
■画像と動画で遠隔相談
■退院前カンファレンスのDX活用
事業承継相談・開業支援
コラム④ 医師に求められるのはコミュニケーション力
コラム⑤ 凡事徹底の重要性
地域が病院をつくり、病院が地域をつくる 病院が地域をデザインする② 地域住民への取り組み
「おらがまちの病院」を目指して
病院が行う「病院らしくない」勉強会
■お酒の飲み方教室
■「地域住民のための企画」の思いを大事にする
■地域住民とともに行う防災訓練
■いたくらメディカル体験
■企画の実現が職員のモチベーションにつながる
■ワカモノ未来共創スタディツアー
■ごはんLABO(子ども食堂)の夢
■健康サポーター(いたくらん)からの情報発信
■副産物としての「クレーム減少」
企画を発想できる職員の成長
コラム⑥ やりたいことを言葉にする
コラム⑦ 高齢者は貴重な活躍人材
職員とその家族までを愛する 病院が地域をデザインする③ 職員への取り組み
業務効率化のためのDX推進
■病院専用スマートフォン
■AI問診の活用
■医療DXのモデル病院を目指す
ワークライフバランスの充実・心的安全性の保障
■挑戦する姿勢を評価
■福利厚生の充実
■ここにいたいと思える病院へ
人材育成・地域ブランドとしてのプライドの醸成
■法人ビジョンの共有
■リーダー育成のための研修
■地域ブランドとしてのプライドの醸成
コラム⑧ まずは実行してみる
コラム⑨ タスクシフト・タスクシェア
第4章 弘仁会のめざす未来
ビジョナリーカンパニーへ成長する
安心して働ける訪問看護ステーション
「行きたくなるデイサービス」をつくる
わくわくする老健施設
地域とともに地域デザインというアートを楽しむ
病院の価値観を超えていく
おわりに