出版実績

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社会・経済の本
金利を見れば投資はうまくいく 日本編

金利を見れば投資はうまくいく 日本編

  • 著者:堀井正孝
  • 定価:1,848円(1,680円+税10%)
  • 発行日:2024年11月29日
  • ISBN:9784295410362
  • ページ数:256ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス
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ベストセラーの「日本編」登場!
「金利」を見れば「景気」がわかる。
「景気」がわかれば「投資」で成功する。

▼「金利」を知れば、投資に役立つ

難しい経済指標がわからなくても、簡単に景気の動きを把握する方法があります。
それは「金利」です。

金利の変化は、何かを知らせるサインです。
株価が上昇し続ける中、当初、上昇していた長期金利が、2024年7月頃から上昇を止め、低下し始めていました。気づいていた方は、株価最高値更新や利上げの発表に警戒感を抱いたはずです。

日本は、ここ数十年続いた超低金利(ほぼゼロ%)時代から、プラス%の時代に戻ろうとしているのです。今までとは違います。
歪みもギャップも、イレギュラーな動きも出てくるでしょう。だからこそ、「金利」という軸を作り、予測や判断に役立てていただきたいのです。

炭鉱労働者にとって、カナリアは一種の警報(アラーム)で、坑道に3羽のカナリアを連れていき、1羽でも鳴き止んだら、ガスの発生等「なんらかの変調・危険」があると察知しました。
金融市場の変調を知らせてくれるのが「金利」だと、私は確信しています。

金利の見方、使い方さえ習得すれば、「金利」は、景気と言う漠然としたものを具体化してくれるツールとなり、景気を考える上で、誰よりも頼りになる存在です。
今、日本で起こっていることは、決して特異な事態ではありません。
「金利」を見れば、今起きていることの背景が、今の景気が、日銀(日本銀行)の気持ちが、これからの課題が分かるはずです。

本著は、「日本編」のタイトルのとおり、できる限り、日本の金利と経済に絞りました。
そんなに言うなら、日本なら身近だし、これから役に立つかもしれないし、「金利」を学んでみようかなと思っていただけたら幸いです。

なお、姉妹書『改訂版 金利を見れば投資はうまくいく』では、米国を中心に金利と経済を詳しく説明しています。
本著と合わせてお読みいただければ、金利の見方、米国の役割、米国と日本の違いなどさらに理解を深めていただけるはずです。

著者紹介

堀井正孝

マネックス・アセットマネジメント(株)債券運用部長。国内有数である先進国債券ファンド「グローバル・ソブリン・オープン(通称グロソブ)」元運用責任者。第一生命保険(株)および系列運用会社、国際投信投資顧問(株)(現三菱 UFJアセットマネジメント(株))、SBI系列運用会社での債券運用歴 30年超。著作に『改訂版 金利を見れば投資はうまくいく』など。

目次

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はじめに 「金利」を知れば、投資に役立つ

今までと何かが違うぞ、日本経済
「金利」は、下落を察知か
日本経済の大転換、金利のある時代に
「金利」は金融市場の「炭鉱のカナリア」である
経済の中心は「金利」
金利を見れば、景気が分かる
景気には四季がある
金利を、投資に活かす
〈読み替え・略語 一覧〉

 

第1章 景気と金利の関係

1 金利とは?
① お金が動くとき、金利が誕生
② 「インフレ」で、100万円の価値が1年後に減っているかも
2 覚えるべき3つの金利
① 短期金利:政策金利
② 長期金利:10年国債利回り
③ 社債利回り
3 日銀(日本銀行)の役割
① 日銀の立ち位置は?
② 日銀が景気をコントロール
4 経済の中心にあるのが「金利」
① 2つの景気サイクル
② 金融政策サイクルには四季がある
③ 切り離せない米国の影響
④ 銀行が融資するか、それが信用サイクル

 

第2章 日本の金融政策を振り返る 今を知る一番の近道

1 歴史は繰り返されるのか
2 ①円高が呼んだバブル(1980年~1990年)
① 米国:1980年代前半 ネックとなった「米ドル高」
② 日本:1981年~82年 「米ドル高・円安」の恩恵(①a春)
③ 日本:1982年 貿易摩擦で、短期金利高め誘導(①a夏)
④ 米国:1985年 プラザ合意で「米ドル安」
⑤ 日本:1985年 許されなかった貿易一人勝ち(①a秋)
プラスα:経常収支に変化あり
⑥ 日本:1986年~87年 円高不況に(①b冬)
⑦ 米国:1987年2月 ルーブル合意で、米ドル買いへ
⑧ 日本:1987年 バブル誕生(①b春)
⑨ 米国:1987年10月 ブラックマンデー
⑩ 日本:1988年~89年 金融政策サイクルを逸脱(①b夏)
⑪ 日本:1990年 遅すぎ&急激過ぎた利上げ(①b秋)
3 何度もの危機で、ぶり返す冬(1991年~2007年)
① 日本:1990年~97年 ぶり返す冬
② 日本:1998年~2007年 正常化へ2度失敗
プラスα:長期金利が上昇する春、ショック到来
4 もう失敗できない日銀(2008年~2024年)
① 米国:2008年「リーマンショック」勃発 米ドル安へ
② 日本:2008年~13年 日米の危機(③e冬)
③ 日本:2013年~16年 異次元緩和を宣言(③e冬~春)
④ 日本:2018年 フォワードガイダンス導入(③e秋)
⑤ 日本:2018年~19年 金融政策正常化へ動き出す(③f)
⑥ 日本:2020年~24年現在 コロナショックから急回復、正常化へ(③f’)

 

第3章 日本の金利が動き始めた!

季節は春から夏へ、動き始めた日本の金利
① 2023年4月、日銀、新体制発足
② 2023年7月、YCCを修正
③ 無風だった2024年3月会合
④ 2024年4月会合 円安が加速
プラスα:なぜ円安なのか? 実質金利から説明
2 夏の気配感じるも、早くも秋か?
① 2024年7月会合 変わり始めた日銀のスタンス
② 2024年8月5日、株価大暴落
③ 利上げ後に景気後退の過去
④ 短い夏、早くも秋か?
プラスα:住宅ローン金利を考える時代が来た

 

第4章 どうする日銀

1 利上げは、続くのか?
① 長期国債買い入れ減額が始まった
② カネ余りが終了
③ 銀行の預金獲得競争が始まる
2 課題1: 利上げとQTで、米銀破綻の現実
① 2023年3月、米国で見られた銀行不安
② 破綻を招いた春の評価損と預金流出
③ 日本の銀行は大丈夫か?
3 課題2: 誰が日本国債を買うのか?
① 国債発行が急増
② 国債は日銀へ
③ 誰が日本国債を買うのか?
④ 頼りにならない海外投資家
4 課題3: CDSは警告する、悪い金利上昇
① 良い金利上昇と悪い金利上昇
② ギリシャショックとトラスショック
③ トランプショックは、問題なし
④ 日本のCDSは、大丈夫か?
⑤ 短期金利「命」の日本

 

第5章 世界から日本を考える

1 まず、米国のサイクルを確認
① ワールド・ダラー(WD)から見た米国
② 長短金利から見た米国
③ 信用サイクルから見た米国
④ 米国のメインシナリオ:早めの春
⑤ 米国のリスクシナリオ:信用サイクルの悪化
2 日本のサイクル
① 日本の信用サイクル
② 今の日本の金融政策サイクル
③ 世界から見た日本(メインシナリオ)
④ 世界から見た日本(リスクシナリオ)
⑤ 投資環境スコアで確認
プラスα:チェックシートで米国を確認

 

第6章 投資に活かす

1 預金だけの時代は終わった
① 資産運用は苦手、という意識が大事!
② 預金ではダメですか?
③ ギャンブル・投機・投資の違い
④ 自分にあった投資スタイルを見つける
2 投資の心得
① なぜ、「長期」投資が有効なのか
② 時間分散投資
③ ポートフォリオ分散投資
④ ポートフォリオを考えよう
⑤ 実は理想的? 日銀のポートフォリオ
プラスα:豪ドルは新興国経済に連動する
3 景気に合わせたポートフォリオの構築
① 景気循環と市場の関係
プラスα:インフレ率 体感温度はもっと高い?
② 金融政策サイクルとポートフォリオ
プラスα:「金」が輝く時

 

おわりに 金利のある世界にようこそ!

円債がベース資産だった時代
ゼロ金利は資産運用難の時代
資産運用の必要性
本著を感謝のしるしに