羽生結弦、吉田沙保里、高橋尚子、内村航平・・・。
言わずと知れたオリンピックメダリストたち。
なぜ彼らは4年に1度の大舞台で、結果を出すことができるのか?
なぜ彼らは日々の練習に手抜きをせず、全力で頑張ることができるのか?
スポーツは、あらゆる要素が凝縮された世界だ。オリンピックなら、4年間とあらかじめ決められた時間の中で、目標へと向かって進む。競技人生そのものも、長く約束されているわけではない。結果を求める時間にも制約があり、いきおい、日々の努力も葛藤も濃密になる。
そんな世界で生きている彼らの言葉は、さまざまな局面、例えば失意にあるとき、仕事で壁にあたったとき、重圧におしつぶされそうなとき、あるいは人間関係に悩むとき、それらを打開するヒントになりえる。
本書では50名の言葉を選び抜き、それが生まれた背景とともに記した。
スポーツの一流の世界に生きるそれぞれの選手や指導者の、軌跡と思いから発せられたそれらを中から、もし何かしらの生きていく上での手がかりや、力を得られたなら幸いである。
▼本書で登場する選手と名言(一部抜粋)
オリジナルを作り上げなきゃ、世界では勝てない
陸上/室伏広治
→日本人では大柄だが、ハンマー投げの世界基準では小柄な室伏選手。
そんな彼が「投網トレーニング」などをはじめとする、類を見ない独特な努力を積み重ねたワケ。
日本人にできないと言われていたが、僕にできないとは聞いたことがなかった
ボクシング/村田諒太
→ボクシングミドル級でメダルを取った日本人はかつていなかった。
その念願のメダルを獲れると確信できた、その自信の根拠とは何だったのか?
自分をイチバンに信じてあげる
体操/白井健三
→高校2年生、17歳と1ヶ月で、世界選手権・ゆかで金メダル。
史上最年少の獲得を実現したのは、ベテラン選手級の物怖じのなさだった。
頼っていては勝てない。試合では一人
ウェイトリフティング/三宅宏実
→元オリンピック銅メダリストの父をコーチとして競技を始めた三宅。
偉大な父からの精神的独立が、日本史上初の父娘でのメダルを生む。
俺は伝説になった
陸上/ウサイン・ボルト
→彼の華麗な実績、強気な発言に隠された、苦悩と努力。
脊椎湾曲症による、スタートの練習不足という弱点をいかに乗り越えたのか。
私に限界があるとしたら、空だけね
陸上/エレーナ・イシンバエワ
→すでに金メダルを確定させ、残す最後の跳躍に寄せられる、9万人の聴衆の「世界新」を期待する手拍子。
プレッシャーを跳ね除け、不可能と考えられていた5m超えを達成できたのはなぜか。
何もなしに「自主的に判断しろ」と言ってもできるはずがありません
サッカー/佐々木則夫
→「なでしこジャパン」を率いて、ワールドカップ優勝、五輪銀メダルを実現させた名将。
その物腰柔らかな指導の裏に通底する哲学とは?
あのときはじめて、「敵を愛せよ」という言葉がわかりました
シンクロナイズドスイミング/井村雅代
→メダルを独占する最強のロシアを打倒するため、8年間チームの指導を重ねたが敗戦。
しかし試合後、ロシアに対して抱いた感情は、悔しさでも、憎しみでもなかった。
▼ こんな人におすすめ
・目標達成に向けて努力している方
・部活、スポーツを頑張っている方
・リーダーとしてチームを率いている方