出版マーケティング

ブランディング出版とは? 自費出版やカスタム出版と何が違うのか

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投稿日:2019年5月27日 | 最終更新日:2023年7月5日

別の記事で「商業出版」「自費出版」「企業出版」と3つの出版形式があることをご紹介しました。このうち「企業出版」は、「カスタム出版」「ブランディング出版」と呼ばれることもあります。この記事では「ブランディング出版」に焦点を当てて、詳しくお話していきます。

企業出版とは?詳しい記事はこちら↓

『企業出版の主なメリットと代表的な書籍活用パターン!本の出版で何が実現できるのか?』

ブランディング出版の概要

ブランディング出版は、企業のブランディングを目的として、書籍の企画・制作や書店への流通を行う出版形式になります。企業出版の目的が、集客力の向上、社員のエンゲージメント向上、採用活動の促進など、経営課題の解決であり、ブランディングも経営課題の1つであるため、ブランディング出版は企業出版の中の1カテゴリーのようなイメージです。企業出版は先に述べたような様々な経営課題に対して効果を見込めますが、ブランディング出版はその中でも、企業のブランディングに特化させた出版形式です。そのため、プロモーション戦略は他の課題解決を目的とした企業出版のケースと変わりますが、書籍制作の流れやコストは変わりません。

自費出版やカスタム出版との違い

「商業出版」「自費出版」「企業出版」の出版形式の違いをまとめた記事でもご紹介してきましたが、この記事でも「自費出版」と「ブランディング出版」の違いについて整理してみます。

自費出版との違い

この2つの出版形式の大きな違いは、出版の目的になります。前章でも解説しましたが、ブランディング出版の目的は企業のブランディングです。企業のブランディングを通して、見込み顧客やリピーターの獲得を実現するためのものです。対して自費出版は、自身の活動やノウハウを伝えること、これまでのストーリーを書籍という形にまとめることが目的になります。そのため、自費出版は書店展開されるケースは少ないです。この点は書店展開を行うブランディング出版とは異なるポイントです。

カスタム出版との違い

次に、ブランディング出版とカスタム出版に違いについてご紹介します。ちなみにカスタム出版は企業出版とほぼ同義です。目的は企業の経営課題の解決です。ではなぜ「カスタム出版」と呼ばれるのかというと、制作するコンテンツをカスタマイズできるからです。
企業出版で制作するコンテンツは、書籍はもちろん、小冊子、社史、広報誌、パンフレットなど多岐に渡ります。そのため、どのコンテンツを活用するのかカスタマイズできるという意味合いから、企業出版はカスタム出版とも呼ばれます。

ブランディング出版が主に書籍をコンテンツとするのに対して、カスタム出版は書籍に限らず、コンテンツの選択肢が幅広いという点がこれらの出版形式の違いになります。

カスタム出版とは?詳しい記事はこちら↓

『カスタム出版とは?自費出版との違いを詳しく解説』

ブランディング出版の特徴

ここではブランディング出版の特徴を詳しく解説していきます。何度もお伝えしてきましたが、ブランディング出版の目的は、企業のブランディングです。ブランディングとは、顧客と企業をつなぐことです。「このサービスは〇〇なメリットがあるから利用しよう」ではなく「このサービスは〇〇の会社が作っているから利用しよう」と思ってもらうことです。顧客に、”企業のファン”になってもらうことです。そのために、サービスの優位性や差別化ポイントを紹介するだけでなく、企業理念や創業ストーリーなどの人間味を感じさせる部分までしっかりと伝えて、共感してもらうことが大切です。そこでブランディング出版では、コンテンツとして企業の想いや原体験をしっかりと文章に落とし込むことが重視されます。

ブランディング出版のメリット

ブランディング出版のメリットは、サービスだけでなく企業もPRできる点です。企業の想いや原体験を読者(ターゲット)にしっかりと届けることができれば、ファンの獲得につながります。そのため、潜在顧客開拓のためにコストをかけてマーケティングを行わずとも、企業に共感してサービスを利用してくれる新規顧客やリピーターの獲得につながります。そして、動画広告やSNS、オウンドメディアなど他のブランディング手段と比較して、ブランディング出版は、圧倒的な情報量、情報の信頼性、客観性の担保という書籍の強みを活用することができます。ファンになってもらうためには、熱量が高くて信頼のおける情報をボリュームのあるコンテンツにすることが必要ですが、書籍はこれらの要素を満たしており、ブランディングの手段として適したツールと言えます。

ブランディング出版の事例

最後に、弊社が手がけたブランディング出版の事例を1つご紹介します。
ご紹介するのは、若手人材に特化した人材紹介事業や、教育事業を手がける株式会社UZUZ様の事例です。
当時設立4年目の会社として、お客様や他社から若い会社として見られることが多く、信頼感を高めたいという課題を抱えていました。すでにオウンドメディアに力を入れて取り組んでいたこともあり、相乗効果を狙った施策を検討するなかでブランディング出版を選択されました。

書籍のテーマとしては「既卒、フリーター、第 2 新卒」というで、UZUZ様の強みを活かした就職活動に関するノウハウをまとめたものでした。さらにノウハウだけではなく、基本的なビジネスマナーやエンジニア志望向けのプログラミング技術講座をユーザーに無料提供しているUZUZカレッジというサービスについても紹介し、就職活動に悩む読者(ターゲット)に向けて企業の想いもメッセージにしました。

その結果、企画コンセプトも功を奏し、Amazonでジャンル1位を獲得することができました。この実績をオウンドメディアにも活用し、「皆が買っている本を出版している会社」という企業ブランドを構築していきました。
こうしたプロモーション活動の結果、セミナーや講演でもプロとして認知されるようになったり、新規会員登録が月に10件以上発生するようになりました。さらに、遠方に住んでいる就職希望者の方からもお問合せが来るようになったそうです。このようにブランディング出版は、コンテンツに詰められる熱量も情報量も多いため、企業の想いや原体験をしっかりと読者に届けることができます。それだけ密度の濃いコミュニケーションを読者と行えるため、見込み顧客へのリーチが期待できます。


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