出版マーケティング

社内ナレッジを共有!ナレッジシェアを目的とした書籍活用事例

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投稿日:2021年7月1日 | 最終更新日:2024年1月22日

ナレッジの書籍化戦略的な書籍活用で社内外へアプローチ

企業経営におけるノウハウ、スキルなどのナレッジ共有は時代と共に重要視されるようになりました。個人の頭の中にナレッジをとどめていては、特定の従業員の能力に依存する形になってしまうことから、ナレッジの属人化は企業全体の成長の足を引っ張ることになります。そのため、個人やチームで有益なナレッジを会社全体で共有することが重要です。

ナレッジ共有ツールは様々ありますが、今回は書籍を活用しナレッジの共有を促進するための活用方法をお伝えいたします。

社内ナレッジ共有の重要性

共有するメリットと現状

ナレッジの共有が進むことには多くのメリットがあります。属人化されていたナレッジを組織全体で共有することで、企業全体のスキルの底上げになり、企業成長や活性化につながります。そして、新規事業の立ち上げや、新しい人材の育成、業務の引継ぎなどの際も、必要なナレッジが言語化されていると、スムーズに行うことができます。

また、ナレッジ共有が進むにつれ、そこからさらなる改善点がみつかり結果的に、より成果の出しやすいノウハウが生まれてくることもあります。

しかし、このようにナレッジ共有の重要性やメリットは理解していても、それには時間をかけて取り組むことが必要であるため、一朝一夕では達成できないことや、そもそも共有の方法が分からない企業、そこまで手が回らない、継続できないという企業がほとんどで、後回しになってしまうことも多々あります。

ナレッジの共有は、今まで見える化されずブラックボックス化してしまっていた情報や技術などを誰でもみる事ができるように、暗黙知から、言語化という形で形式知にすることが重要なのです。

言語化、見える化という形を取りたい時、オンラインツールの一つとして社内wikiやアプリの利用や研修用の動画マニュアル、書籍など様々なツールがあります。オンラインツールは使いやすいため多くの企業が使用していますが、継続して書き込み続けることが重要になります。また、マニュアル動画は、分かりやすく作成されているため新人研修の際に使われることが多い媒体です。

そして書籍は、自社のナレッジをまとめ、教科書としての育成ツールや社外へのブランド発信ツールとして使用できます。

このように、ナレッジの共有は多種多様なツールがありますが、この中でも書籍活用はこれまでのナレッジ共有ツールとは違った活用方法ができるのです。

ナレッジ共有を目的とした書籍活用事例

あるコンサルティング会社が新しい経営方針を打ち出し、新規事業展開を計画した際に、社員からそんなこと可能なのかと、反対する声があがり、新規事業もうまく展開できず、会社全体が停滞していました。

その対策として書籍というコンテンツにまとめることをゴールに、社内ナレッジを整理し、販売できるサービスをつくりあげるプロジェクトを立ち上げたのです。

この会社の事業は、専門的な知識や経験を扱うサービスであるため、従業員はそれぞれの分野におけるプロフェッショナルであり、技術も持ち合わせていました。しかし、従業員の間での情報共有がされておらず、個人のスキルへ依存してしまっていたために、新しい事業を始めるにあたって、特定のメンバー以外が対応できるのか、どのようにマーケティングを行い、営業活動していくべきなのか分からないなどのネガティブな意見が多く、プロジェクトを阻害する要因が発生してしまったのです。

このようなマインドセットを変えるために、目指すゴールを決め、それをどのように進めていけば、クライアントを成功に導けるのかを書籍の章立てとして組み立て、プロジェクトの進め方と方向性を整理しました。

それを元に各チームが持つ強みや特徴をピックアップし、詳細を取材にて、言語化していきました。そして、必要な情報を精査し、わかりやすく、伝わりやすい文章と図版で表現し、書籍というアウトプットに落とし込みました。

書籍は誰でも手軽に読むことができるうえ、長期間使い続ける事ができる教科書としての役割を果たす事が可能です。書籍を教育ツールとして、各メンバーが全体設計と手段を理解し、マーケティング展開から営業活動、コンサルティングまで一気通貫して事業拡大する体制が整いました。

さらに、書籍を一般流通させ、発売と同時に新サービスをローンチし、記者会見を行い、PR計画も同時に実行して、新規事業の成功に向けて走り始めました。

このうように戦略的に書籍を活用することで、インナーブランディングとしてマインドセットや社員教育を行い、組織力を強化し、アウターブランディングとして、マーケティング活動としても利用可能なのです。

書籍の可能性

専門的知識が詰まった書籍を手に取る読者は、課題や問題があり、書籍によってそれを解決しようしているのです。それは、顕在化したターゲット企業の担当者であり、見込み客です。社内での利用はもちろんですが、社外の人々にとってもそれは知的財産となります。様々なナレッジ共有のためのツールは存在しますが、社外へ発信することも可能なのは書籍という媒体だからできることで、リードの獲得と育成ができる最強のツールなのです。

本事例では、スタート段階では社内ナレッジの言語化、見える化をして、書籍という形にまとめるゴールを設定しましたが、結果的に新規事業のサービスを紹介する営業ツールとして活用することができ、PRする際のターゲットメディアとして発信することにまで至りました。

戦略的に書籍を活用することでナレッジ共有ツールだけには留まらない、多くの可能性を秘めている事が書籍の魅力なのです。

まとめ

本記事ではナレッジ共有の重要性と書籍活用についてお話ししました。個人のスキルに依存しないためにも、ナレッジの共有は促進されるべきですが、一朝一夕でできる事ではないため、滞っている企業も多いのが現状です。

しかし、企業成長や活性化のためには、言語化し目に見える形でナレッジの共有が進むことは必要不可欠です。そこで、積み重ねてきたナレッジや情報を書籍という形でまとめ、誰にでも読める、長期間使えるナレッジ共有ツールとして、組織力を強化していく仕組みをつくること可能です。

また、その専門的知識がつまった書籍を社外へも発信できるという点で、書籍は他ツールとは違う活用ができるのです。アウターブランディング、インナーブランディングのどちらにも活用できるナレッジ共有ツールとして、書籍は有効なのです。


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