マーケティングの基本

STP分析とは?マーケティングの基本と具体例を解説!

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投稿日:2021年8月2日 | 最終更新日:2024年1月22日

近年、ビジネスシーンにおいてマーケティングの重要性はますます上がってきています。しかしなぜこれほどまで重要と言われているのでしょうか。

一時代前であれば広告を大々的に出せばモノが売れる時代でしたが、ネット社会になり世の中に情報があふれる現在では、広告をしても見てもらえる機会が限定的になっています。また、世の中の人々のニーズの多様化により、市場における製品・サービス数が増えたことなど、社会に大きな変化があったことから、現代はモノが売れにくい時代といえます。

そのため、市場調査やデータ分析などのフレームワークを行ったうえで消費者が抱えている潜在的なニーズを汲み取り、商品・サービスを効率的にアピールしていくため、綿密なマーケティングの重要性が増してきているのです。

市場調査をするならSTP分析

マーケティングを行うにあたって自社の商品・サービスを売る市場の調査は欠かせません。効果的に市場分析・開拓をするための手法として、このSTP分析は重要です。この分析を行うことで自社の製品が誰に対してどのような価値を提供しようとしてるものなのかを浮き彫りにすることができるのです。マーケティンングにおいては自社にしかない価値を見出すことが重要です。

S セグメンテーション(Segmemtation)
T ターゲティング(Targeting)
P ポジショニング(Positioning)

セグメンテーション

市場の顧客を細分化しグループ化することを指します。ユーザーの年齢や職業、趣味趣向のど属性に着目しながら市場調査し、市場を分割し、どのグループにどのようなニーズがあるのかを把握しながら分類していきます。

ターゲティング

製品を売る相手、売れそうなセグメントの選定のことを指します。セグメントによって分けられた市場の中から、狙うべき市場を絞るのです。

ポジショニング

顧客に対する自社の立ち位置を理解・確立することを指します。ここで重要なのは、競合他社と比較する軸をもつことです。値段や品質など多くの指標の中から必要なものを洗い出し競合と比較します。セグメンテーションやターゲティングでニーズが明らかになっても、既にその業界に大手がいた場合、新しい企業が参入しても顧客の受け取り方や提供できる製品や価格も大きく違います。一般的にはそこで大きな利益をだすことは難しいですが、競合を知り、自社の商品・サービスが勝負できるポジショニングを探し、競合と差別化することで利益を確保することができます。ポジション次第でアピールすべきポイントが変わってくるのです。

STP分析で得られるもの

このSTP分析では将来有望な顧客である生涯顧客価値を見極め、顧客をみつけることが可能です。生涯顧客生産価値とは、一回きりの取引ではなく、取引期間を通じてもたらされる取引の合計で、顧客を捉える考え方を指します。

自社にとって価値を提供できる、買っていただいてから使い続けてくれるであろう顧客を、STP分析のセグメンテーションとターゲティングで明らかにし、「顧客情報資産」を保有、蓄積していきます。

顧客情報資産を収集して管理することはマーケティングにとって重要です。昨今ではSFAやCRMなどのツールが充実しており、このようなシステムを導入して顧客情報を管理している企業は多いと思います。必要な情報の蓄積、管理、活用できる仕組み作りをしっかりと行うことで企業にとって重要な資産となるのです。

また、顧客に自社がどう思われたいか、どのよな価値を持っていると認識されたいかというポジショニングは「ブランド資産」に当たります。商品を売るプロセスのなかで自分自身や自社に魅力を感じてもらえるよう自己ブランディング、差別化し、企業価値を高めることで、プル型の集客が可能になります。

また、STP分析は商品開発の際も利用できるフレームワークです。
商品開発の考え方について詳しい記事はこちら↓
シーズとニーズとは?2つの違いを徹底解説!

認知と共感をうながすマーケティング

このようにマーケティングのフレームワークによって導き出した価値や強みは顧客に認知・共感されないと強み足りえません。強みは顧客が体験することで初めて成立するのです。そのためマーケティングにおいては「顧客体験」が重要視されています。

顧客体験とは、顧客接点といわれる企業と顧客の接点一つひとつの集合体であり、顧客が商品・サービスに興味を持ったところから購入し、利用するまでの一連の体験を指します。

顧客の興味やニーズによって求められることが変わるため良い顧客体験を提供することは非常に難しいことです。自社がターゲットとする顧客と商品・サービス情報との接点を想定し、顧客の興味やニーズの変化を想定し、その時々の顧客のニーズの状態に合わせて適切な情報と手段を用意する必要があります。この情報と手段を整理するためによく使われるのがカスタマージャーニーです。

どんなに優れた商品・サービスでも誰も知らなければ売れません。誰かに認知されて、価値があると共感してもらって初めて販売に繋がります。そのための手段がマーケティングや営業の仕事なのです。商品・サービスの認知、共感を市場に創り出すことこそが本質的なマーケティングの発想といえます。

認知を促すための施策として昨今ではwebマーケティングや出版マーケティング、メールマーケティングなど様々なマーケティング手法が広まっています。

そして、マーケティングを実践していくなかで顧客の信頼を勝ち取るために忘れてはいけないのは、顧客視点です。つい自社のアピールに必死になってしまい、顧客の立場で物事を捉えられていない企業を見受けますが、自社の売上・利益だけを考えるのではなく、相手にとってもどんなメリットがあるかを考え、顧客とwin-winの関係を築くことが最も重要であり、実は一番の近道なのです。

おわりに

かの有名な経営学者であるピーター・ドラッカーはマーケティングについてこのように語っています。

「実のところ、販売とマーケティングは逆である。同じ意味でないことはもちろん、補い合う部分さえない。もちろん何らかの販売は必要である。だが、マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。」

「マネジメント」P.F.ドラッカー.

この言葉が示すように、マーケティングの最終的な理想は営業をしなくてもどんどん注文が入ってくる状態であり、その状態へ近づこうと工夫することが成功への道であり、その道を極め”売れる仕組み”をつくることこそがマーケティングなのです。

デジタル化がますます進む今後のビジネスにおいては、マーケティングを自社で最適化し確立させることが必要不可欠なのです。

(参考文献:『少人数チームからはじめる失敗しないBtoBマーケティングの組織と仕組萩原張広、河村芳行、米田光雄著/クロスメディア・パブリッシング)


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