出版実績

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自己啓発の本
ベーシック・インカム

ベーシック・インカム

  • 著者:フィリップ・ヴァン・パリース /ヤニック・ヴァンデルポルト/監訳者:竹中平蔵
  • 定価:3080円(本体2800円+税10%)
  • 発行日:2022/12/1
  • ISBN:9784295407485
  • ページ数:356ページ
  • サイズ:210×148(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

ベーシック・インカムについて、さまざまな角度から検討し、いかに実現可能なものであるかを明らかにする。

働いているかどうか、職を探しているかどうかにかかわらず、人々に収入を与えるというのは、
ありえないと思うかもしれません。しかし、富める者も貧しい者も、活動する者もしない者も、
すべての人に無条件でベーシック・インカムを支給するという考えは、
トマス・ペイン、ジョン・スチュアート・ミル、ジョン・ケネス・ガルブレイス
といった大思想家によって提唱されてきました。

今日、それは世界で最も広く議論されている社会政策の提案の一つとなっている。
著者の二人は、この急進的なアイデアをこれまでで最も包括的に擁護し、
21世紀の経済的不安と社会的排除に対処するための最も現実的な希望として提唱している。
不平等が拡大、政治が分裂、永続的な社会問題に対する古い答えが
もはや自信を失わせる時代にあって、ベーシック・インカムは、
自由な社会と正常な経済を実現する可能性があるという新たな希望の根拠を示している。

著者紹介

フィリップ・ヴァン・パリース /ヤニック・ヴァンデルポルト/監訳者:竹中平蔵

フィリップ・ヴァン・パリース
ルーヴァン大学経済社会政治科学部教授。ベルギーの政治哲学者、政治経済学者。ベーシック・インカムの概念の提案者。2020年に英国の『Prospect』誌でCOVID-19時代のトップ50の偉大な思想家のうち8番目の思想家として挙げられた。

ヤニック・ヴァンデルポルト
ブリュッセル・サン・ルイ大学教授。ルーヴァン・カトリック大学客員教授。主な研究分野は、比較政治学、比較社会政策、比較社会史。ベーシック・インカム・アース・ネットワーク(BIEN)実行委員会メンバー。

監訳者:竹中平蔵
慶應義塾大学名誉教授。博士(経済学)。1951年、和歌山県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、73年日本開発銀行入行、81年に退職後、ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学総合政策学部教授などを務める。2001年、小泉内閣の経済財政政策担当大臣就任を皮切りに金融担当大臣、郵政民営化担当大臣、総務大臣などを歴任。04年参議院議員に当選。06年9月、参議院議員を辞職し政界を引退。ほか公益社団法人日本経済研究センター研究顧問、アカデミーヒルズ理事長、SBIホールディングス(株)独立社外取締役、世界経済フォーラム(ダボス会議)理事などを兼職。

目次

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監訳者まえがき

 

はじめに

 

第1章 自由を実現する手段

新たな世界
ベーシック・インカム
現金給付
個人単位の所得
普遍的な所得
義務を課さない所得
健全な経済

 

第2章 ベーシック・インカムと、その親戚たち

ベーシック・インカム 対 基本的一括付与
ベーシック・インカム 対 負の所得税
ベーシック・インカム 対 勤労所得税額控除
ベーシック・インカム 対 賃金補助
ベーシック・インカム 対 雇用保証
ベーシック・インカム 対 労働時間削減

 

第3章 ベーシック・インカム前史:公的扶助と社会保険

想像段階の公的扶助:
ビーベスの『De Subventione Pauperum(貧しい人への扶助について)』
実践段階の公的扶助:イープル市の救貧法からロックの思想まで
脅かされる公的扶助:スピーナムランド制度と揺り戻し
大胆な宣言:啓蒙主義と革命
社会保険:コンドルセからビスマルクまで
社会保険の後の公的扶助:ルーズベルトからルーラまで

 

第4章 ベーシック・インカムの歴史:ユートピア主義者の夢から全世界的な運動へ

構想段階のベーシック・インカム:トマス・スペンス対トマス・ペイン
国家規模のベーシック・インカム:ジョセフ・シャルリエ
真剣に検討されるベーシック・インカム:ジョン・ステュアート・ミルのフーリエ主義
議論が深まるベーシック・インカム:第1次世界大戦後のイギリス
1960年代初頭の保証所得:セオボルト対フリードマン
アメリカのリベラル派のベーシック・インカム:トービンとガルブレイス
短命に終わった絶頂期:マクガヴァンの「デモグラント」
ユニークな成果:アラスカの配当金
国を超えたネットワーク:ヨーロッパから世界へ

 

第5章 倫理的に正当化可能か? フリーライド(ただ乗り)対公平な分配

ベーシック・インカムとフリーライド
万人の実質的自由
ジョン・ロールズ 対 マリブ海岸のサーファー
ロナルド・ドウォーキン 対 海辺の不良者
リベラル平等主義者が反対する理由
リバタリアニズムと土地の共同所有
マルクス主義と、共産主義へ至る資本主義的な道
ベーシック・インカムと幸福

 

第6章 経済的に持続可能か? 財源、実験、移行の方法
労働所得

ベーシック・インカムの実験
負の所得税の実験
計量経済モデル
資本
自然
貨幣
消費
カテゴリー別のベーシック・インカム
世帯ごとのベーシック・インカムと税の上乗せ
部分的なベーシック・インカム

 

第7章 政治的に実現可能か? 市民社会、政党、裏口

世論
労働組合
雇用者
プレカリアート
女性
社会主義者
自由主義者
環境保護論者
キリスト教徒
組織なき結束
参加型所得と裏口

 

おわりに

 

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参考文献