出版実績

出版実績

マネジメントの本
イノベーションの壁

イノベーションの壁

  • 著者:村山誠哉/大屋雄
  • 定価:1628円(本体1480円+税10%)
  • 発行日:2018/7/1
  • ISBN:9784295401957
  • ページ数:326ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

次々に新しいものを生み出す企業と、そうでない企業。 その差は、企業内に存在する「壁」にある。

経営陣からは「何か新しいことをやれ」と言われるが、
「なかなか良いアイデアが出ない」
「いいアイデアが出たと思っても、決済が降りず潰されてしまう」
「決済が降りても、社内の協力が得られず、結局うまくいかない」
などの理由で新規事業がなかなか思うように進まないという状況は、
携わったことがある人であれば誰しも経験があるのではないでしょうか。

なぜ、こういった事態になってしまうのか?
どうすればこの状況を変えることができるのでしょうか?

イノベーションと呼ばれる「新しいもの」はその新しさ故に理解を得られないことが多いのです。
それをうまく進めるためには、企業内部に存在する次の5つの壁を乗り越えていく必要があります。
・発想の壁
・目利きの壁
・投資の壁
・市場の壁
・組織の壁

本書では、これら5つの壁を乗り越え、企業をイノベーティブな組織に変革することをゴールとしています。
今後どんどん人口が減少していく日本において、従来の産業だけでは限界が訪れるでしょう。
そんな状況を打破するには、新しい価値を生み出し、新しい市場を作り出していける、強い企業になることが求められます。

著者紹介

村山誠哉/大屋雄

村山誠哉(むらやま・せいや)
株式会社 iTiDコンサルティング シニアマネージングコンサルタント。技術経営修士(MOT:Management of Technology)。芝浦工業大学大学院工学マネジメント研究科修士課程修了。曙ブレーキ工業にて、新事業開発となる次世代の鉄道用ブレーキシステムの開発に従事。iTiDコンサルティングに参画後は、素材、自動車、自動車部品、精密機器、食品、美容業界と多岐に亘る業界にて「顧客の声を聞くだけではヒット商品は生まれない」をモットーに、クライアントの要素技術を生かした新規事業・新商品企画支援を多数実施。その他にあるべき姿に向けた業務プロセス改善などのコンサルティング、問題解決力、発想力、行動観察、ロジカルシンキングなどのセミナー・研修講師としても活躍中。

大屋雄(おおや・ゆう)
株式会社 iTiDコンサルティング マネージングコンサルタント。京都大学理学部卒、奈良先端科学技術大学院大学物質創成科学研究科修了。ソニーにて、CMOSセンサの開発に従事し、世界初のHDカムコーダー用センサ、携帯電話用イメージセンサのデバイス設計とプロセス立ち上げを行った。その後、液晶プロジェクターの開発に携わり、小型から大型機種の設計とプラットフォーム開発、中国での設計立ち上げを行った。日本の製造業をより強くしたいとの思いからiTiDコンサルティングへ参画し、自動車・電機・素材メーカーなど、幅広い業界において新商品立案や技術ロードマップ作成、新事業立ち上げ支援を行っている。

目次

目次

MORE

はじめに

 

序章 イノベーションはなぜ必要か

イノベーションの必要性
番でない企業の存在価値
本書におけるイノベーションの定義
イノベーションに関する4つの誤解
イノベーションを阻害する5つの壁
本書の構成

 

第1章 答えがない時代における「発想の壁」

発想の壁
新しくすべきものは価値
性能向上はいつか価値につながらなくなる
新しい価値を見つけるには
新しい価値は自ら生むしかない
アイデアを生むための発想法
K-Matrix発想法
「K-Matrix」の進め方
STEP 1|行動でテーマを設定する
STEP 2|潜在ニーズを検討する
STEP 3|未来予測から生活者の状況・制約を考える
STEP 4|生活ニーズと生活者の状況・制約を強制的に掛け合わせる
手段(技術)を考える上での発想の壁
技術探索の手順
STEP 1|価値を体系化し、実現すべき価値を明確にする
STEP 2|アナロジーによって技術アイデアを発想する
「FA法」で発想の壁を越える

 

第2章 良いものを見極められない「目利きの壁」

価値と手段の評価を分ける
間違った指標
市場規模の罠
イノベーションの指標「K-Table」
ニーズを満たす「魅力度」
他との違いを測る「新奇性」
2つの軸で見極める
新奇性が高いものの評価は難しい
決裁者がアイデアを潰す
事前に指標とルールを決める
「適社性」はやりやすさではない・
「実現性」は難易度でなく、期間で評価する
「事業性」は市場規模でなく収益性で判断する

 

第3章 事業性を伝えることができない「投資の壁」

決裁者の承認を得る
伝わらなければ「良いもの」でも意味がない
「ビジネススタートアッププラン」を作成する
「優位性マップ」で価値の差別化を図る
「優位性マップ」を作成する
「ペルソナ」でターゲットを具体化する
「利用プロセス」で利用シーンを具体化する
「価値・手段ツリー」で実現手段を具体化する
ビジネスモデルでマネタイズを考える
売り上げを予測する
購入頻度の仮説を立てる
ターゲットユーザー数、シェアの仮説を立てる
価格を設定する
普及カーブを考える
普及の期間は何で決まるか
投資額を見積もる
「ビジネススタートアッププラン」の完成
良さを伝える

 

第4章 顧客の声が聞こえない「市場の壁」

不確実性を下げる
失敗ではなく、学習のサイクルを回す
顧客に仮説をぶつける
顧客の声を聞く
結果を分析する
速く、小さく回すために

 

第5章 新しいものは社内で嫌われる「組織の壁」

リーダーがぶつかる課題
なぜ新しいものは社内で嫌われるか
既存と新規のギャップ
失敗を許容し、挑戦できる文化を築く
組織文化を形作るもの
「イノベーションキャンバス」
イノベーションが次々に生まれる組織を築く
全体戦略|組織の姿勢を明確にする
予算・リソース配分|ロードマップとポートフォリオを策定する
チーム|困難を突破するチーム