電通のコピーライターとして活躍してきた一方、
ハーバード大学デザイン大学院にて都市デザイン学修士を
修めた建築家でもあるという異色の経歴を持つ著者の視点から、
日本人が抱えてきた“デザイン”という言葉への誤解を紐解くとともに、
デザイン思考の先を行く新たな手法の秘訣を紹介します。
“デザイン思考”が日本に輸入されて以来、「ゼロイチ」や「イノベーション」
という文脈で、数え切れないほど多くの書籍が出版され、
現在でもイベントやワークショップが至る所で開催されています。
しかし“デザイン思考”とは既存のプロダクトを「改善」していく手法としては
最高のフレームワークである一方、必ずしも、革新的なビジネスの
「はじまり」に寄与するとは限りません。
これからの事業創造に求められることは、「未来はどうなるか」
という受け身の予測的態度ではなく「(あなたは)未来をどうしたいか」
という能動的な個人の欲求であると著者は言う。
ハーバード・デザインスクールの授業で著者は、
創造力に必要な二つの力の存在を学んできました。
ひとつはあらゆるアイデアの源泉であり、個性と専門性が求められる
【個人の見立てる力】。そしてもうひとつは、
自ら創造した未来から逆に現在のあるべき姿を描く
【未来からの逆算力(バックキャスティング)】。
このふたつを原動力として生み出された
5つのビジネスやデザインの実例を元に、
誰もが革新的な発想を生み出せる4種類のメソッドをご紹介します。