「老後のために投資をしましょう」と言われても、何から始めていいのかわからない。
お金のプロに聞いてみたいと思っても、「銀行や証券会社は自分たちのビジネスに有利なことを言うに違いない」
と疑心暗鬼になってしまう。知人に「これがいいよ」と薦められた保険などの金融商品を、
内容をよく理解せず買っている。
こういう状態を脱するには、「お金」について学ぶしかありません。
アメリカの一部の州ではわずか10歳で「複利」を学び、「パーソナルファイナンス」が高校の必修科目となっています。
北欧でも自立した大人を育てる教育の一環として、お金の教育がさかんにおこなわれています。
一方、日本では、投資による資産形成が一般に広まってきてはいるものの、
学校で「お金」について学べる機会は少なく、不十分です。「パーソナルファイナンス」という学問があること自体、
日本ではあまり知られていません。
本書は、金融教育を専門とする大学教授が、自分の望む人生を実現するために知っておきたい「お金」の基礎知識を
体系的にわかりやすく解説した、「パーソナルファイナンス」の入門書です。「お金」についての選択を迫られたとき、
人に勧められるままに行動するのではなく自分の頭で考えるために、また、お金に振り回されるのではなく自らお金を
コントロールするために必要な知識をお伝えします。