自らが弱者として弱い立場で
生きざるを得ない状況に追い込まれた経験のなかで、
不動産会社を起業した経緯を軸に本書はまとめている。
俗に言う弱者とは「LGBT」や「外国人」「障がい者」などであろう。
しかし、そういった人々だけではなく、
今は「発達障害」「HSP」などもそれに該当するだろう。
タイトル通り「きまじめでやさしい弱者」であるがゆえに、
組織で長年働くことが難しく、もう少し楽な生き方、
いや、その人らしい生き方の提唱として、
本書では「独立・起業」をすすめている。
きまじめでやさしい弱者のための「独立・起業」読本
- 著者:阿部浩一
- 定価:1628円(本体1480円+税10%)
- 発行日:2021/12/21
- ISBN:9784295406310
- ページ数:216ページ
- サイズ:130×188(mm)
- 発行:クロスメディア・パブリッシング
- 発売:インプレス
「きまじめでやさしい弱者」とはダイバーシティが叫ばれる今、 さまざまな環境のなかで弱い立場に追いやられがちな人々を総称しています。
目次
プロローグ 「なぜ、今の仕事に就いたのですか?」
第1章 生きやすさは何をしたいかではなく、「どこで生きるか」で決まる
1-01 人々が理想とする弱者像と相対的弱者について
1-02 権利を主張するのはわがままか
1-03「堅実」に生きられるのは強者だからこそ
1-04 おとなしそうでオドオドしている人だけがHSPじゃない
1-05 「働くということ」を捉え直してみる
1-06 仕事と趣味とライフワークのクロスオーバー的な生き方
1-07 正社員、怖い
1-08 社会起業家の罠
1-09「会社を離れる勇気がない」と言っているうちはまだ余裕
1-10 貧乏な人が今ある資源を用いて起業できる時代
第2章 独立・起業のテーマはありふれたものくらいがちょうどいい
2-01 やりたいことよりも絶対にやりたくないことから逆算する
2-02 弱さの違いに合った独立・起業の方法とは
2-03 業種はわかりやすく、中身で差別化する
2-04 個人事業主と法人の違いについて
2-05 独立・起業するのにお金はあんまりいらないけれど
2-06 クラウドファンディングは楽しい
2-07 自分にとってフツーのことは案外売れる
2-08 熱気に包まれる狭い場所をつくろう
2-09 とりあえずやってみれば、準備すべきものや課題は見えてくる
2-10 広告宣伝は面白いけど奥が深い
第3章 自責から解放されることで、社会が見えてくる
3-01 「努力」に冷たい社会
3-02 業務委託契約とフリーランスに潜む危険性
3-03 自分は悪くない、社会のほうが悪い
3-04 この社会があるから幸せでいられる
3-05 寄付をすると幸せになれるって本当?
3-06 寄付をしたら税金が安くなる場合がある
3-07 LGBTsと遺言
3-08 コーディネート力の高い専門家を探そう
3-09 コミュ障でもいい、大切なのは「コラボする力」である
3-10 いちばんケンカが強いのは「めんどくさそうな人」である
第4章 弱者のための暇つぶしと時間稼ぎの方法
4-01 宅建士資格は人生一発逆転のパスポート
4-02 保護者を頼れない子どもたちと住まいの問題
4-03 明日死んでも50年後に死んでも、余生
4-04 LGBTsの10人に約3人が「住まい」の確保に困っている
4-05 生き方のロールモデルが少ないL G B Ts
4-06 同性カップルのためのペア住宅ローンの広がり
4-07 株屋・不動産屋・保険屋はうさんくさい職業御三家!?
4-08 メディアリテラシーとポッドキャスト
4-09 Oh! RADIO
4-10 ネットの時代だからこそ紙媒体が効く
第5章 人生はお花畑ではなく荒れ地である
5-01 恩返しと恩送りの話
5-02 6時間だけ働いて本を読め
5-03 無理をする必要はないけれど、限界を決める必要もない
5-04 「脱落したら最後」── 恐怖であやつられる私たち
5-05 今の自分にふさわしい人しか寄ってこない
5-06 引っ越し貧乏が教える部屋探しの極意とは
5-07 何がやりたいかよくわからない人に見えてもいい
5-08 自分のことが好きですか?
5-09 定休日とスキマ時間の話
5-10 荒れ地をお花畑だと思うから苦しい
エピローグ 居場所がないなら自分でつくるしかないという開き直りと諦念