序章 マーケティング・イノベーションが生み出す「価格支配力」 菅野誠二
「価格支配力」とは何か?
WHY-WHO-WHAT-HOWに答えを出す
本書のWHY-WHO-WHAT-HOW
本書構成のガイドライン
第1部 PRICING POWER 価格支配力とマーケティング
第1章 「イノベーション」としてのマーケティング 菅野誠二
マーケティングの基本
マーケティングとイノベーションは不可分。「インサイト」と「価値」がキーワード
マーケティング戦略はポエム厳禁。SMACT/SMARTであれ
第2章 価格支配力で創造する「自由なプライシング」 菅野誠二
価格支配力という果実が秘めるインパクト
売上で意思決定をする企業は罠に陥る
痛みを感じさせない「顧客価値創造プライシング」
ペインを探し出せ!
ブランドポジションで見る3つのプライシング戦略
顧客を「ワオ!!」に導く自由なプライシングを創造せよ
第3章 「価格“無”支配力企業」のチェックポイント 菅野誠二
価格戦略における世界基準と日本の意識の差
価格支配力を持つ企業と比較して、自社を判定する
WHY なぜ、我々がやるのか?
WHO 市場はどこか? どんな課題を持つ、誰を幸せにしたいのか?
WHAT 課題解決で儲かる仕組みは?
HOW マーケティングミックス、基盤(調査・分析、IT、組織戦略)
第4章 成功の鍵は「マーケティング・イノベーション・マトリクス」 菅野誠二
第一象限 分散化・売り手市場「ハイエンド・ブランド商品」
第二象限 集約化・売り手市場「エントリー・バリア商品」
第三象限 分散化・買い手市場「ピンポイントニッチ商品」
第四象限 集約化・買い手市場 「マス高付加価値商品」
第2部 WHY 未来のシナリオを逆算で描く
第5章 バックキャストで実現する「First-to-Market」 松岡泰之
天の時、地の利
天の時で価格支配力を得る「First-to-Market」
従来の戦略思考「フォーキャスト」の限界
変革ロードマップを策定する「バックキャスト」
未来洞察を狂わせる「3系統8種の認知バイアス」
外部環境を戦略の主語にする「アウトサイド・イン」
持続可能な独自の競争優位性を生み出す「クリティカル・コア」
第6章 未来SWOT分析で抽出する「未来の戦略課題」 松岡泰之
1. 未来を見る「シナリオプランニング」
2.「未来SWOT」で導き出されるWHY-WHO-WHATの初期仮説
3.「戦略ロードマップ」を構想する
4. 総括:バックキャストを実装する「人・組織・文化」
第3部 WHO 幸せにしたい顧客をファンにする
第7章 「ポジショニング・ステートメント」をインサイトから創造する 菅野誠二
セグメンテーションによる「市場細分化」と「ニーズの理解」
イノベーション普及理論から顧客に合わせて価格戦略を考える
エクストリーム・ユーザー「変態さん」を探せ!
インサイトは「創造」するもの
インサイトには4つのレベルがある
キーインサイトから「ポジショニング・ステートメント」を創出する
第8章 ファン化するための「ターゲティング」 菅野誠二
ターゲティングは「市場の魅力×勝てる根拠」で解を出す
顧客の生涯価値を念頭にターゲットを選択する
顧客を自社ブランドの強力なファンにする
第4部 WHAT ビジネスモデルとブランドで競争優位を創造する
第9章 イノベーションを生み出す「ビジネスモデル」 松岡泰之
ターゲット顧客のインサイトに刺さる提供価値「WHAT」を設計する
ビジネスモデルの可視化で事業のブラッシュアップを図る
発想を変えて新しいビジネスモデルを作る
第10章 独自のポジショニング「ホワイトスペース」 菅野誠二
戦わないポジショニングを決める
ホワイトスペースを見つける
基本は変えない。しかし環境変化には対応する
シンプルに保つ! 選び取る勇気を持つ!
第11章 ブランディングが生み出す「価値連鎖」 千葉尚志
ブランドとは何か?
ブランドの本質は「契約」「理念」「シンボル」「無形資産」
「精神的な絆」を生み出すブランドの様々な構成要素
唯一無二のブランドを創造するための「ブランド価値規定」
3つの価値階層から成る「ブランド価値連鎖」
ブランドの保証効果とブランド・エクステンション
ブランディング関連の調査
第5部 WHY 価格支配力を実装する
第12章 「ファクト・ベースの調査」と「ブランドの全戦略見取り図」 千葉尚志
顧客提供価値を創造するファクト・ベース・ステップ
エビデンス・ベース・マーケティングの実践
ファクト・ベースのコンサルティングと論理的思考
データサイエンス隆盛下でのマーケティングのあり方
様々な調査手法で実践のためのデータを入手する
血の通った多変量解析をビジネスに活かすための理論と実践
不可避な調査バイアスとソーシャル・メディア・リスニング
オムニチャネル・マーケティングに必要な2つの視点
価格支配力を生み出すデータ分析と応用法
ブランド・マーケティングと全調査の相関を理解する
ブランド構築のための「全戦略&見取り図」
第13章 顧客価値を創造する「カスタマーソリューション」 菅野誠二
プロダクト・イノベーションで顧客の課題を解決する
第14章 価格支配力で実行する
「顧客価値創造プライシング」 菅野誠二
唯一、直接的かつ柔軟に利益を生む「プライシング」をいつ実行するか
新製品導入の価格戦略:顧客価値を見定め、つかむ
既存商品の価格戦略:心理戦で顧客価値を創造する
第15章 「価格戦争」に向けた攻めと守りの対策 菅野誠二
平時、準備期間に「攻めにより守る」こと。それでも価格戦争が起きたら「攻める」こと
価格戦争がはじまったら、第一にすべきは「状況把握」
第16章 「価値の伝達」 川嵜稔
消費者購買モデルの変化
商品カテゴリーとブランドごとに「最適なコミュニケーション」がある
消費によって「価値を常に知覚させる」
ブランド・ストーリーで「顧客の共感」を生む
顧客の共感を生むブランド・ストーリーの重要性
4大メディアは時代遅れか?
ソーシャルメディア、オウンドメディアなどの新しいメディアを使いこなす
購買利便性を設計する
第17章 B2Bビジネスにおける価格支配力 村田真之助
B2Bビジネスの価格を「価値の総体」で捉える
B2Bビジネスの「セグメンテーション」と「ターゲティング」
DMUで顧客意思決定の構造を捉える
サイエンスとアートで「価格支配力を強靭化させる」
模倣困難かつ有意な差をつくる「両輪思考」
第6部 CULTURE 仕事の作法と組織の文化
第18章 「価格戦略の責任」と「全社員マーケター文化」 菅野誠二
プライシングの責任者とプロセスは明確か?
顧客中心の「全員マーケター組織」をつくる
社内でマーケターを憧れのポジションにする
海外のブランド・マネージャー制度「P&Gの圧倒的なカルチャーの数々」
日本のブランド・マネージャー制度「日清食品のマーケティング・イノベーション志向で
構築された組織」
CMOを活用することがマーケティング体質の組織と文化の第一歩
あるべき権限は「予算の裁量」「ブランドの守護者」「上市の意思決定権」
事業トップへ向かう登竜門としてのマーケティング部門
チャレンジが常識となるネスレ日本の文化「イノベーションアワード」
組織的な執念が培われる小林製薬の文化「全社員提案制度」
第19章 マーケティングは「トップの覚悟」で決まる 菅野誠二
貴社のトップは、ビジョナリーか?
価格支配力を創造する成果は「トップの肝の据わり方」で決まる
おわりに