出版実績

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マネジメントの本
本物のコンサルを選ぶ技術

本物のコンサルを選ぶ技術

  • 著者:堀 紘一/津田久資
  • 定価:1,848円(1,680円+税10%)
  • 発行日:2024年10月1日
  • ISBN:9784295410164
  • ページ数:272ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

コンサルを雇っても、思ったような成果が上がらない……「期待と違った」はなぜ起こるのか? 日本のコンサルの草分け的存在「伝説のコンサルタント」が明かす、本物のコンサルを選ぶ技術とは?

コンサルタントを雇っても、思ったような成果が上がらないどころか、むしろ会社が混乱してパフォーマンスを落としてしまった、というような話を耳にすることが増えました。
どうやら本来の実力があるとは思えないような人物が、コンサルタントとして大手を振って仕事をしているということがあるようです。
これだけコンサルティング会社が増え、コンサルタントの絶対数が増えれば、その中で当然のごとく玉石混交が生じるのでしょう。

では、本物のコンサルタントとは? 本当に価値のあるコンサルティングとは? いまこそ原点に戻ってそれを見極めなければならない時代に来ているのかもしれません。
それは同時にコンサルティングする側だけでなく、それを受ける側、すなわち企業の問題としても跳ね返ってきます。あまりに安易にコンサルタントに頼りすぎている部分はないでしょうか? 
かつて著者がコンサルタントとして駆け出しの頃は、著者自身が企業の人たちからさまざまなことを学んだといいます。いまの企業に果たしてコンサルタントを育てるくらいの真剣な姿勢や必死さがあるでしょうか? 

本書の大きな目的は、コンサルタントを雇う側の意識を高め、実力のある「本物のコンサルタント」と見せかけだけの「偽物のコンサルタント」を見極めること。それによって企業とコンサルのミスマッチを少なくすることです。
その意味で、まずは巷にあふれる質の悪いコンサルの共通点をおさえ、会社を変える力のあるコンサルの特徴を知る必要があるでしょう。本書で紹介する「優れたコンサルに不可欠な7つの能力」は企業のみならず、現役コンサルタントにとっても役に立つはずです。ぜひ本書でそれらを確認してみてください! 

著者紹介

堀 紘一/津田久資

堀紘一(ほり・こういち)
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業後、読売新聞経済部を経て、73年から三菱商事に勤務。ハーバード・ビジネススクールでMBA with High Distinction(Baker Scholar)を日本人として初めて取得後、ボストン コンサルティング グループで経営戦略策定を支援。89年より同社代表取締役社長。2000年6月、ベンチャー企業のコンサルティングを行うドリームインキュベータを設立、代表取締役社長に就任。05年9月、同社を東証1部に上場させる。著書多数。


津田久資(つだ・ひさし)
東京大学法学部卒業。カリフォルニア大学バークレー校経営大学院修了(MBA)。博報堂、ボストン コンサルティング グループ、チューリッヒ保険などで、一貫して新商品開発、ブランディングを含むマーケティング戦略の立案・実行にあたる。現在はコンサルティング業務を行いながら大手企業などの研修において、論理思考・戦略思考の講座を多数担当。のべ1万人以上の指導実績を持つ。著書に『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか──論理思考のシンプルな本質』『新マーケティング原論』(ともにダイヤモンド社)など、共著に『ロジカル面接術』(ワック)などがある。

目次

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はじめに

第1章 企業とコンサルのミスマッチはなぜ起こるのか?

コンサルタントの年収がたった500万円?
少数精鋭から玉石混交へ
安かろう、悪かろう──コンサルの俗化現象が始まった
安易にコストカットを唱えるべきではない
こんなコンサルが会社を潰す!
特徴①知識や理論を振り回し、それに当てはめた見方や考え方しかしない
特徴②コミュニケーション力に問題があり、場の空気を読めない
特徴③上から目線で教えることがコンサルティングだと考えている
ハーバード大学での「考える授業」
コンサルタントを雇う側の問題点とは?
昔の企業の方が「考える力」を持っていた
コンサルの言うことを受け入れる体制ができていない
あと出しジャンケンで細かいところにケチをつける
カルロス・ゴーンの依頼を断ったわけは?
コンサルタントは「知識」ではなく「考えたこと」を売る仕事
考えることを省略するのが公式の役割
なんちゃってコンサルタントの正体
当てはめるだけでは競争に勝てない
考えるとは「拡散」して「収束」すること
説明がよくわからないコンサルの存在

第2章 コンサルティングは本当に役に立つのか?

業務改善がコンサルティングの主流だった
BCGの登場により戦略コンサルティングが確立
PPMによるデュポンの成功
コンサルティングは机上の空論ではない
コンサルティングの効用①「時間を買う」ことで機会損失を避けることができる
コンサルティングの効用②企業が抱える「真の問題」が明確になる
コンサルティングの効用③内側からはわからない〝ズレ〟を外からの視点で矯正する
コンサルティングの効用④論理的に因果関係を分析することができる
コンサルティングの効用⑤外圧として利用することで思い切った意思決定や改革ができる
優れたコンサルはクリエイティブである
物事の本質を見極めるのがコンサルの力
真のコンサルティングは未来を見据えることができる
〝正解〟がわかっていても教えない
優れたコンサルタントの論理的思考力の本質とは?
論理的思考力があると何がいいのか?
「演繹法」と「帰納法」、コンサルがよく使うのは?
論理的思考法のパターン①演繹法 普遍的な前提から結論を導き出す論法
論理的思考法のパターン②帰納法 個別の事実の積み重ねから結論を導き出す論法
演繹法に頼りすぎるコンサルは力がない
クリエイティビティは帰納思考から生まれる
人材は自分の頭で考えてはじめて育つ
どんなデータベースを検索しても出てこない

第3章 企業を変えるコンサルタント7つの条件

力のあるコンサルタントは地頭がいい
日本人が1年間に使うトイレットペーパーの長さは?
問題解決力のあるコンサルの7つの条件
条件①業界やクライアントについて勉強する力
条件②結論仮説を立てる力
条件③現場・現物・現実に向き合い、「原石」を発掘する力
条件④会社の長所を見つけ出し、伸ばす力
条件⑤クライアントの懐に深く入り込む力
条件⑥相手に理解させ、納得させる力
条件⑦過去を振り返り、将来を見通す力
コンサルが「結論仮説」を持つことの重要性とは?
時間のかかる情報収集がすぐに終わる理由
結論仮説のメリット①集める情報の対象を絞り込むことができる
結論仮説のメリット②集めた情報の優先順位を見極めることが早くできるようになる
結論仮説のメリット③仮説が間違っていたとしても、それが正しくないことがわかっただけも有効
仮説を持っているかどうかを最初に聞いてみる
その程度の仮説なら我々もわかっていた?

第4章 ひと目でコンサルの実力を見抜く方法

コンサルタントの力はどこで判断する?
実力を見抜くポイント①雑談ができて日常会話ができる
実力を見抜くポイント②聞き上手でインタビューができる
実力を見抜くポイント③食事やお酒などのつき合いが上手にできる
実力を見抜くポイント④フットワークが軽く、現場にもよく足を運ぶ
実力を見抜くポイント⑤上から目線ではなく、一緒に考える姿勢がある
実力を見抜くポイント⑥チームプレーができる
実力を見抜くポイント⑦リピート案件をたくさん抱えている
優れたコンサルタントはクライアントの半歩先を読む
もっと目先のことを教えてほしい
明確になっていないものを明確にする仕事
明確にするだけでは納得してもらえない

第5章 コンサルタントとの賢いつき合い方

コンサルの力を引き出せるかは企業の態度次第
賢いつき合い方①戦略決定に参加する
賢いつき合い方②経営者がリーダーシップを発揮する
賢いつき合い方③無難なC案を選ばない
賢いつき合い方④コンサルの提案を素直に受け入れる
賢いつき合い方⑤コンサルタントのやる気を引き出す
賢いつき合い方⑥コンサルタントに投資をする
いい仕事ができるクライアントの条件
コンサルがファシリテーターになるといい
中途半端に知識を身につけると、逆効果なことも
コンサルにはいくらでもケチをつけられる
会議を見れば、会社のレベルがわかる