農業は今、大きな変革期を迎えています。人口減少による担い手不足、気候変動の影響、食料安全保障の問題など、かつてない課題が山積する一方で、テクノロジーの進化により新たな可能性も広がっています。本書は、現代農業が直面する課題と、それを乗り越えるためのイノベーションの最前線、いま知っておきたい農業ビジネス事情を網羅的に解説します。

農業は今、大きな変革期を迎えています。人口減少による担い手不足、気候変動の影響、食料安全保障の問題など、かつてない課題が山積する一方で、テクノロジーの進化により新たな可能性も広がっています。本書は、現代農業が直面する課題と、それを乗り越えるためのイノベーションの最前線、いま知っておきたい農業ビジネス事情を網羅的に解説します。
目次
1 農家のM&Aが止まらない
2 なぜ証券会社や商社、卸が農業に注目しているのか
3 珍しくないメガファーム、常識になるギガファーム
4 将来の供給不足の懸念で農家を囲い込む人たち
5 生産から販売まで一気通貫がトレンド 増える垂直統合型農業とは
6 巨大化する畜産で酪農界はどう変わるか
COLUMN 農業ではまだ珍しい「攻めのM&A」の実例
1 商社なしでは成り立たない日本の食卓
2 加工も惣菜も冷凍食品も 新たな需要を満たしてきた輸入品
3 中国産の価格上昇で見直される国産
4 飼料の輸入を前提に作られた畜産の歴史
5 食料自給率が低いのは問題なの?
6 「買い負け」論争に意味はあるのか
COLUMN 卵に鶏肉…… 表示されない輸入農産物
1 1グラムの土に3000種の微生物
2 肥料を大幅に減らせる菌の世界
3 ブラジルの荒野を緑の絨毯に ダイズを育てる根粒菌
4 農業とSDGsの二刀流で農家が稼ぐ未来
5 人工の土「高機能ソイル」で「月産月消」は可能なのか?
6 土壌にもある「健康診断」と「人間ドック」とは
COLUMN 日本の栄養収支はアンバランス?
1 高騰と品薄……日本のコメ生産は
2 コメの需要を減らしていたのはシニアだった
3 潰された先物市場 価格形成がカギの現物市場
4 昔は専売だった米屋の今
5 日本米の海外輸出の実情
6 中国から稲わらを輸入し続ける意味
COLUMN 数多のブランド米が生まれる訳
1 国産肥料はほとんどない? 輸入が前提の肥料たち
2 実は日本は種子が強い 農業生産は下り坂
3 安全性が議論される遺伝子組み換え農薬 節約というメリット
4 中国の輸出規制で高まる期待 トイレ由来の肥料
5 ゴミの山だが宝の山? 家畜糞尿の活用
6 飼料高騰の切り札 食品残渣とは?
COLUMN 迷惑な竹林が農業の味方に
1 自動車の自動運転より先に普及 農業機械の自動操舵
2 中国勢が席巻するドローンの活躍 DJIだけじゃない農業用の雄とは
3 ついにアイガモもロボットに 有機農業の拡大への寄与
4 人手不足は自動収穫機で解決できるのか
5 北海道では常識 人工衛星が農業に使われている?
6 東洋一の選果場に登場したAI選果機のすごさ
COLUMN 農業用モノレールが中国で大絶賛
1 農家を悩ませてきた規格外品の取り扱い
2 シェアの下落で卸売市場が閉鎖の危機に瀕している?
3 経営の安定に欠かせない契約栽培の取り組み
4 一人暮らしにも共働きにも 高齢者にも人気が広がるカット野菜
5 生産だけでない! 食品企業と化す農業法人
6 食品流通の新常識 GAPとは
COLUMN 農業流通における2024年問題をどうする
1 なぜダボス会議で稲作が批判されたのか おコメも水田から畑へ?
2 収穫が2倍以上になる「再生二期作」のすごさ
3 「ムーンショット計画」で肥料も農薬も不要に!?
4 クリスマスケーキの高騰と地球温暖化の関係
5 北上するリンゴとミカン 熱帯果樹が普及するか
6 肥料でも農薬でもない第三の資材「バイオスティミュラント」
COLUMN 2027年には環境配慮が義務化へ
1 品質も収入もアップ 経験と勘からデータ管理へ
2 広がる病虫害にはアプリで対策
3 進化続くも熟練者の代わりは今のところ困難
4 ロボットで変わる牧場の新常識とは
5 さらば電話とFAX 出荷伝票の電子化が急がれる
6 品種改良で変わる作物 昔の姿と今の姿
COLUMN 日本人はこだわり過ぎ?