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出版実績

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仕事術・ビジネススキルの本
AI-Ready Commerce AI時代に変化適応する大企業のコマース事業モデル

AI-Ready Commerce AI時代に変化適応する大企業のコマース事業モデル

  • 著者:花岡宏明/飯尾 元
  • 定価:2,200円(本体2,000円+税10%)
  • 発行日:2025年10月24日
  • ISBN:9784295411505
  • ページ数:256ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

「DXの9割が失敗」その本質的な理由は事業の“構造”にあった。


AIの活用深度が事業の競争力を決めるこの先の時代において、DX同様にAI活用が失敗に終わらないためのポイントも同じ“ 構造”にある。

株式会社アイスタイル 代表取締役会長 CEO 吉松 徹郎氏
「AI時代に向き合うべき問題は「人材不足ではなく行動不足」だと認識できた。」

三井不動産株式会社 常務執行役員 若林 瑞穂氏
「AI時代のDX推進・構造変革に突破口を示してくれた。」

◆大好評5刷の『D2C THE MODEL』著者陣がコマース×AIによる次世代の事業戦略を徹底解説
「累積流通総額約4,000億円」を達成するECプラットフォーマーであり、大手企業のDXプロジェクトを数多く成功に導いてきたSUPER STUDIO/ecforceのCOOとCMOが、AI時代を勝ち抜くための次世代コマース戦略を完全解説。

◆コマースの”常識”を破壊する、AIという地殻変動
2022年末の生成AIの登場は、消費者の購買行動を根本から覆し、コマースのルールを書き換えようとしています 。

かつて戦略の中心にあった「どうすれば人の心を動かし、買ってもらえるか」という問いは、もはや絶対ではありません 。

この生成AIの登場により、ビジネス環境は再び激変の時を迎えています。かつてのITのように、生成AIは「活用しない」という選択肢がないレベルのテクノロジーなのです。

一方、かつてDXでつまずいた企業は、AI活用でも同じ失敗を繰り返し、市場から退場を迫られるリスクに直面しています。

なぜ多くの企業においてDXが失敗に終わったのか。
その本質的な原因は、人の問題ではなく、“構造”にあります。

この“構造”そのものを変えない限り、企業はAI時代もその変化に対応できず、AIがもたらす巨大なチャンスを逃す結果になるでしょう。

◆AI時代を勝ち抜く唯一の解「AI-Ready Commerce」
本書が提唱するのは、AI時代の変化に適応し、事業で成果を出し続ける構造を生み出す鍵になる実践的な解「AI-Ready Commerce」です。

これは、AIが活躍できる柔軟な「システム基盤」と、高速で仮説検証を回す「アジャイルな運営体制」を両輪で備えた企業の姿を指し、AIが事業の成果に直結する状態を実現します 。 その実現のために、本書では2つの具体的な方法論を提示します。

(1)ニューノーマルSI: 市場変化に合わせ進化し続けるSaaS型システムを土台に、事業の個別要件のみをSIで補う、柔軟性と拡張性を両立した新しいシステム構築手法
(2)アジャイルDX: ビジネス・システム・インテグレーションの「三位一体」で仮説検証サイクルを高速で回し、再現性のある成果を積み上げる実行手法

実際にこのアプローチにより、「1年以上かかると見込まれたオムニチャネルサービスのDXプロジェクトをわずか4ヶ月で本番リリース」「店頭スタッフの業務工数を25%削減」 といった劇的な成果が生まれています。

本書は、AIが変える未来の顧客体験から、それに選ばれるためのブランド戦略、そしてそれを支えるシステムと組織の構造設計、具体的なプロジェクトの進め方までを体系的に解説する、国内初の実践ガイドです 。

「変化に適応できる企業だけが生き残れる」――。
これは、いつの時代も変わらない真理です。

AIという未曾有の変化の波を乗りこなし、「100年後も選ばれ続ける企業」になるための羅針盤として、本書がコマースの未来を担うすべてのリーダーの一助となれば幸いです。

著者紹介

花岡宏明/飯尾 元

花岡宏明
株式会社SUPER STUDIO 取締役副社長 COO兼CPO
2010年に関西大学を卒業後、国内最大手SI企業に入社。プロジェクトマネジャーとして大手金融企業の基幹システムの開発及び保守運用を担当。2014年にSUPER STUDIOを創業。現在、経営戦略・組織マネジメントからSaaSプロダクトのリードまでを担い、データとAIを活用したコマースDXを推進。特に、大手企業におけるAI時代のアジャイルDX実現に向けて、“AI-Readyなシステムアーキテクチャ”の第一人者として業界をリードしている。共著に『D2C THE MODEL』(クロスメディア・パブリッシング)がある。

飯尾 元
株式会社SUPER STUDIO 執行役員 CMO
早稲田大学法学部卒業後、国内最大手インターネットサービス企業に入社。ファーストパーティEC事業の事業戦略部門にて、主に新レベニューソース創出、利益改善、SCM改革などのプロジェクトを担当。その後、外資コンサルファームにて、デジタル時代のビジネスモデル変革、デジタルプラットフォーム構想策定等、デジタル戦略領域を中心としたプロジェクトに従事。2019年にSUPER STUDIOに参画。現在はCMOとして、B2Bソリューション事業におけるマーケティング・セールス部門を管掌。プロフェッショナルコンサルティングとSaaS・AIを組み合わせた、次世代型のIT戦略プロジェクトの推進を統括。大手企業のアジャイルDX推進による変化適応力のある事業体質への転換に向け、戦略からIT・オペレーションまでの構想策定と実行支援の両面を牽引する。共著に『D2C THE MODEL』(クロスメディア・パブリッシング)がある。

目次

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はじめに 変化適応力で差が付く時代―AIと共に進化する企業の条件

変化できる企業だけが生き残れる
「AI-Ready Commerce」が大企業に再現性あるDXをもたらす
100年後も選ばれ続ける企業とは

 

 

 

第1章 AIは顧客とコマースをどう変えるか

01 世界では今、何が起きているのか―生成AIがもたらした衝撃
02 スマートフォンとコロナが変えた、消費者と企業の関係
03 「人に売る」のではなく「AIに選ばれる」時代へ
04 UIではなく「意思決定構造」が変わるインパクト
05 検索や比較が不要になる世界の到来
06 なぜ「ブランド」だけでは選ばれなくなるのか
07 人間の“本能的消費”とAIの“最適化”の共存構造
08 オフライン体験とブランドの価値再定義
09 AIによる「100人、100通り」のリアルタイムマーケティング
10 AI時代の顧客理解とLTV
11 AI時代にコマース企業が進むべき道―AI-Ready Commerce

 

第2章 AIは開発現場をどう変えるのか

01 技術書では伝え切れない、今“開発”に起きているパラダイムシフト
02 「人がコードを書く時代」の終焉―AIが開発の中心に
03 AIが広げる開発の守備範囲―SRE・QA・自動運用の領域にも
04 新たに生まれる職種―AIプロンプトエンジニアとAIコード品質管理者
05 AIがもたらす“超成長”と“二極化”―人の学習曲線が変わる
06 それでもAIは“魔法”ではない―構造がなければ恩恵は受けられない
07 生産性格差とSIビジネスモデルの転換
08 AI時代の外部パートナー戦略─委託先から共創パートナーへ

 

第3章 DXが失敗した本当の理由

01 「DX」とは何か―AI時代に求められる定義
02 なぜDXは失敗してきたのか―共通する誤解と構造不足
03 DX失敗の真因はシステム基盤の欠如―実行不全の構造要因
04 DXの失敗はAIでも繰り返される─AI-Readyの基盤なしにAIは活きない
05 AI-Readyへの条件─変化に耐えるシステム基盤の再設計すべての相槌には意味がある

 

第4章 SIとウォーターフォール構造の真実

01 AI時代に見直すべき開発構造の本質
02 SIとは何か―歴史と成立背景
03 ウォーターフォール開発とは何か―構造の成立と思想的前提
04 ウォーターフォールの“前提”が崩れ始めている
05 “予測できる世界”の終焉と要件定義の限界
06 なぜ“正確性”が“成果”につながらなくなったのか
07 ウォーターフォール構造が“変化”を阻害する理由
08 “受託開発”という構造的制約
09 なぜこの構造が温存され続けてきたのか
10 なぜこの構造がAI時代に、より危うくなるのか

 

第5章 SaaSとアジャイルが作る“変化し続けられる構造”

01 “変化に強い構造”とは何かを再定義する
02 SaaSはAI-Readyなシステム基盤である―進化を前提とした構造
03 従来のSIと何が違うのか―“導入して終わり”からの脱却
04 なぜSaaSがDXの本質にフィットするのか
05 アジャイルとは何か―“仮説検証を構造化する思想”
06 AI開発の不確実性と“変化前提”のアジャイル構造
07 アジャイルを現場で実装する―スクラムとスプリントの基本
08 “正解のない時代”にどう向き合うか―学習する組織としてのアジャイル
09 SaaS×アジャイルがもたらす“共創の開発構造”―理論と現実をつなぐ構造設計
10 SaaSを選べない大企業の実態―“理想と現実”のギャップ

 

第6章 最適配置と接続で構築するAI-Readyな基盤設計

01 「どちらか」ではなく「使い分ける」視点へ
02 ウォーターフォールが適する領域―“確実性”が優先される世界
03 アジャイルが適する領域―“変化と学習”が前提の世界
04 最適配置と接続が生むAI-Readyな開発構造
05 SoR/SoE/SoIによるシステム分類と構造的理解
06 SoRはウォーターフォール、SoE/SoIはアジャイル―“守りと攻め”の構造分離
07 疎結合アーキテクチャがAI-Readyを可能にする鍵
08 AI-Readyを支える“つながり方”の再設計(API/データ連携)
09 最適配置と接続で実現する“AI-Readyな2階建て構造”
10 構造設計でDXは成功率が変わる―組織を巻き込む視点

 

第7章 AI時代の再編、SaaSをベースとしたSI

01 SaaSとSIは「対立」ではなく「融合」に向かう
02 SaaSと従来型SIの強み・限界―AI時代の選択条件とは
03 “SaaSを土台にしたSI”という選択肢―ニューノーマルSIの誕生
04 なぜ“ニューノーマルSI”は今、実現可能になったのか―テクノロジーと構造の変化
05 “SaaS上にSI”と“SaaS+SIの連携”―ニューノーマルSIの2つの融合アプローチ
06 ニューノーマルSIが切り拓く未来―企業はAI-Readyな“進化する基盤”を持て

 

第8章 AI時代に成果を出すアジャイルDX

01 DXが定着しなかった本当の理由―“アジャイルに動けない構造”
02 ベンダーから“共創パートナー”へ―三位一体構造が必要な理由
03 三位一体モデルの実装―「ビジネス×システム×インテグレーション」が支えるアジャイルDX
04 KPIが変わる―“作ること”から“活かすこと”への転換
05 “プロジェクト設計”が全てを決める―アジャイルDXの実行構造
06 ニューノーマルSIが支える“仮説検証サイクル”の型化
07 AI時代の“再現性あるDX”―“三位一体”による競争力の構造化
08 「内製する力」とは何か―AI時代の“内製”を再定義する
09 AI時代の一つの解―AI-Ready Commerce

 

第9章 AI時代におけるコマース戦略と永続的な事業成長

01 「人に売る」から「AIに選ばれる」へ―コマース戦略の原点が変わった
02 LTVは“新規獲得の広告性能”であり、“ブランド資産”である
03 購入フォームが消える世界―“意思決定そのもの”の統合と埋め込み化
04 AIに選ばれるブランドとは何か―“構造化された魅力”の作り方
05 “AIによる最適化”と“人間の衝動”の共存戦略―体験価値の再定義
06 AI-Ready Commerce が実現するデータと実行環境
07 AIに任せる仕事、人が担う仕事―コマース業務を学習性と失敗許容度で整理する
08 AI-Ready Commerceの本質―人とAIの共進化
09 人とAIの共進化がコマースの未来を築く

 

第10章 変化し続けられる経営

01 経営に求められる「変化前提」という構造設計
02 アジャイルとは「思想」であり、「経営構造」である
03 AIを活かすのは「人」と「構造」である
04 組織は「距離」で決まる―変化を阻む“階層”と“分断”の解体
05 ビジネス×システム×インテグレーション―変化を実装する“器”を共創する
06 「変化に適応する経営」から「変化を仕掛ける経営」へ

 

 

 

おわりに 人とAIの共通化