出版実績

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仕事術・ビジネススキルの本
職場の共通言語のつくり方

職場の共通言語のつくり方

  • 著者:堀越耀介
  • 定価:1,848円(本体1,680円+税10%)
  • 発行日:2025年6月1日
  • ISBN:9784295410997
  • ページ数:224ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

なぜあの人と話がかみ合わないのか? 「言葉の壁」を超え、チームのポテンシャルを引き出すガイドブック

5000名以上の対話分析から生まれた「東大発 哲学対話メソッド」
NECソリューションイノベータ株式会社、三井不動産株式会社、株式会社SBI新生銀行、株式会社LegalOn Technologies…一流企業が続々導入!

◎こんな「モヤモヤ」、ありませんか?
・若手に指示しても、期待通りに動いてくれない…
・会議がいつも堂々巡りで、結論が出ない…
・会社の理念やビジョンが、現場に浸透しない…

5000人以上の対話分析を通して見えてきたのは、これらの課題の背景にしばしば「言葉の壁」があること。
同じ言葉を使っていても、意図やニュアンスが微妙にズレている。そんな「通じているつもり」が、組織の成長を妨げているのです。
このような言葉の壁は、世代間ギャップの拡大、働き方の多様化、価値観の多様化から生まれています。

◎その突破口は「共通言語」にあった
本書は、東京大学の特任研究員であり、数々の企業の組織変革を支援してきた哲学コンサルタントの堀越耀介氏が、誰もが腹落ちし、自律的に動けるようになる「共通言語」を構築する対話メソッドを、豊富な事例と共に解き明かす一冊です。

【共通言語とは?】
共通言語は、単なる「合言葉」ではありません。メンバー全員の中で「意味と具体的なイメージが共有され、コミュニケーションと行動の基盤となる言葉」のこと。
たとえば、行動指針に「遊び心」とあっても、その真意を誰も説明できなければ意味がありません。
しかし、「『遊び心』とは、安易な答えに飛びつかず、常にもっとよい方法はないかと工夫し続ける姿勢だ」と全員が語れるようになれば、それは強力な「共通言語」として機能し始めます。

◎「共通言語」が組織を変える
①認識のズレが消え、 意図がスムーズに伝わる!
②世代や立場の壁を越え、 互いの価値観を深く理解し合える!
③遠慮や忖度がなくなり、本質的な議論が生まれる会議になる!
④メンバーが当事者意識を持ち、自ら考え行動するようになる!
⑤全員で「最適解」を共創する文化が育まれる!

マネージャーはもちろん、組織のコミュニケーションに課題を感じるすべての方へ。
今日から現場で使えるフレームワークやテクニックが満載の一冊。

著者紹介

堀越耀介

東京大学 共生のための国際哲学研究センター 上廣共生哲学講座 特任研究員/哲学コンサルタント
1991年生まれ、東京都出身。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。
学術的な知見と5000名以上に対する対話のファシリテーションの経験を融合させ、企業が課題解決や価値創造に取り組む活動を支援している。NECソリューションイノベータ株式会社、三井不動産株式会社、株式会社SBI新生銀行、株式会社LegalOn Technologiesをはじめとする多様な企業に対して、「哲学」と「対話」によって組織の潜在能力を最大限に引き出すコンサルティングを実施。また、株式会社ShiruBe(哲学クラウド)でコンサルタント/上席研究員を務め、株式会社電通と研修プログラムの共同開発をおこなうなど、活動の場を広げている。
著書に『哲学はこう使う―問題解決に効く哲学思考「超」入門』(実業之日本社)。『Forbes JAPAN』をはじめ、各メディアでも幅広く活躍する。

目次

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はじめに 職場の「言葉の壁」を乗り越える

なぜ同じ言葉を使っているはずなのに伝わらないのか
「共通言語」の欠如
「言語化」よりも大切な「共通言語化」の技術
「対話と哲学のかけ算」が職場を変える

 

 

第1章 なぜ共通言語が重要なのか

共通言語がカギとなる時代
(1)組織内のコミュニケーションの複雑化
(2)市場のニーズの変化
(3)組織形態の変化
ビジネスの世界で注目を集める哲学対話
ビジネスと哲学の親和性
企業における哲学対話の活用
人材育成・チームビルディングにかかわる事例
イノベーション促進にかかわる事例
理念の構築や浸透にかかわる事例

 

第2章 共通言語づくりの型

共通言語とは何か
ナラティヴ・アプローチと哲学対話
いつでもどこでも誰にとっても通用する知は存在するのか
共通言語づくりの型
(1)似ているイメージを見つける
(2)意味が似ている言葉同士の違いを明確にする
(3)1つの言葉に含まれている意味の違いを識別する
(4)まだ名前のない現象や感覚に名前をつける

 

第3章 共通言語をつくる「思考」の技術

哲学的思考とは何か
(1)批判的に考えること
(2)創造的に考えること
(3)関心にもとづいて考えること
哲学的思考を体験するエクササイズ
問いを立てる
見えてきたものを整理する
問いを立てる方法
「~について考える」という発想をやめる
問いを立てるのは悪いことか
「よい問い」を考えるための2つのポイント
思考に役立つフレームワーク
トマス・ジャクソンの「哲学者の道具箱」
クエスト・プロセス
クエスチョン・ワンダリング
バイアスを乗り越えるためのフレームワーク

 

第4章 共通言語をつくる「対話」の技術

対話とは何か
社内で対話することは可能なのか
「対話」という言葉の捉えにくさ
会話と対話
討論と対話
議論と対話
「よい対話」のマインドセット
(1)一歩立ち止まって考えること
(2)これまでの自分の考えにとらわれないこと
(3)相手との関係性にとらわれないこと
(4)合意や結論を目指すこと
(5)「話す」よりも「聴く/訊く」を優先すること
(6)自分の経験にもとづいて自分の言葉で考えること
対話から生まれる人間観にもとづいて組織文化を考える
確固たる自分自身なんて最初から存在しない
哲学的な問いが持っている「包摂する力」
社員のエンゲージメントを高めるために大切なこと
「よい対話」の場づくり
物理的な空間づくり
対話を始める前の準備
「知的安全性」の確保
対立を乗り越える方法
(1)2種類の対立を識別する
(2)経験と言葉を掘り下げる
(3)両者に共通の目的を見出す

 

第5章 共通言語が生まれる文化をつくる

共通言語が生まれる瞬間
(1)「あ、それって〇〇ということですね」という発言が生まれる瞬間
(2)「いままでモヤモヤしていたことが言語化された」と感じる瞬間
(3)「あのときの〇〇みたいな」と語る瞬間
(4)新しい言葉が生まれる瞬間
事例①「新しい」を共通言語化するワークショップ
(1)企業が抱える課題のヒアリング
(2)対話の準備
(3)似ているイメージを見つける
(4)意味が似ている言葉との違いを明確化する
(5)1つの言葉に含まれている意味の違いを識別する
(6)まだ名前のない現象や感覚に名前をつける
(7)ワークショップ後におこなうこと
事例②「信頼」を共通言語化するワークショップ
(1)企業が抱える課題のヒアリング
(2)対話の準備
(3)似ているイメージを見つける
(4)意味が似ている言葉との違いを明確化する
(5)1つの単語に含まれている意味の違いを識別する
(6)まだ名前のない現象や感覚に名前をつける
(7)ワークショップ後におこなうこと
日々の業務のなかで対話を生み出す工夫
(1)ミーティングを対話の場に変える
(2)1on1を対話の場に変える
(3)プロジェクトの振り返りを対話の場に変える
(4)共通言語を文書化する

 

 

おわりに 対話の力で企業は変わる

「荒れた学校」での日々
「哲学対話」を通して気づいたこと
教育現場での手応え
ビジネスの領域への進出
会社から社会を変える