出版は最高のブランディング戦略。認知拡大と採用強化を実現

クライアントインタビュー
1977年生まれ。株式会社いつも取締役副社長。
東証1部の経営コンサルティング会社を経て、株式会社いつもを共同創業。同社はコンサルティング会社として、現在までのべ1万2000社以上の企業にデジタルマーケティング支援を提供している。自らはデジタル先進国である米国・中国を定期的に訪れ、最前線の情報を収集。デジタル消費トレンドの第一人者として、消費財・ファッション・食品・化粧品のライフスタイル領域を中心に、ブランド企業に対するデジタルシフトやEコマース戦略などのコンサルティングを手掛ける。
著書に『2025年、人は「買い物」をしなくなる―次の10年を変えるデジタルシェルフの衝撃』『買い物ゼロ秒時代の未来地図―2025年、人は「買い物」をしなくなる〈生活者編〉』(以上、クロスメディア・パブリッシング)がある。

※本記事は、STORY AGEに掲載の記事より、書籍出版に関する内容を抜粋したものです。インタビュー全文は下記よりご覧ください。
『EC好きな仲間と、世界に日本を伝える。いつも.のブランディング戦略』
——今、企業が成長を継続するためにはブランディングが不可欠だと感じます。いつも.は競合他社との差別化・差異化を図るためにどのような取り組みをしていますか?
望月:当社はロゴや会社名が特徴的なので、それらをクリエイティブの前面に打ち出しています。例えば、メルマガや広告ではロゴや社名をはっきりと表示して、ユーザーの目に触れるように工夫しています。コンサルタントとして相談を受けるときも、第一想起になるということを重視しています。定期的に潜在顧客の目に触れることで、ユーザーが行動を起こすときに一番に思い浮かべてもらうことが重要なんです。
また、会社や事業についての情報発信は、量だけでなく質にもこだわっています。例えば、前回、クロスメディア・パブリッシングから出版した『買い物ゼロ秒時代の未来地図』の中で書いた「デジタル消費の普及による未来予想」というテーマは、他者がまだ知らない情報をいち早く取り上げたことで話題性があったと感じています。他と同じ情報を発信するのではなく、独自の情報を提供することが、ブランディングにとても効果的です。
クロスメディア・パブリッシングと一緒につくった本は、その意味でとても大きなブランディングツールとなりました。
——本はベストセラーになりましたね。『2025年、人は「買い物」をしなくなる』というタイトルが衝撃的で、私のまわりでも話題になっていました。Amazonや多くの書店でベストセラー1位を獲得して、多くの人に読んでもらっています。いつも.の認知拡大の一助になったことをとてもうれしく思います。
望月:本書は“買い物”という幅広いテーマで企画したのが良かったと思っています。ECに関する本はニッチなカテゴリーに分類されがちで、書店でもITのノウハウ本と一緒に置かれることが多いです。もしECカテゴリーだけで扱われていたら、ヒットはしていなかったんじゃないかと思っています。
——本の出版は、マーケティング、ブランディング、リクルーティングに効果的な試みだと思っています。本を出したことで、何か変わったことはありますか?
望月:本を出版したことで、著名なイベントやメディアから講演依頼が来るようになりました。そして、メディアへの露出が増えることで、自社ECという分野の認知が広がり、その分野の第一人者として業界を超えて認識されるようになりました。
今までメディアでECの専門家と紹介をされる人はいませんでしたが、本を出したことで初めて、ECの専門家として紹介されたんです。認知の広がりを実感したエピソードのひとつとして、大手ブランドメーカーが主催したセミナーに約80名が参加し、そのうち7割の人が私の本を読んでいたということがありました。
他に出版したことによる価値を最も感じたのは採用です。本を読んで当社を知り、就職を希望する人が大幅に増えました。特に、デジタルマーケティングの経験を持つ中途採用者からの応募が増加したんです。当社を知らない人も面接前に本を読んでくれるので、会社の方針と大きくズレた応募は減り、採用効率が大幅に上がりました。
出版によるマーケティングとブランディング、リクルーティング効果は非常に大きかったと感じています。
——今、3作品目の本を一緒につくらせていただいています。新しい本の内容はどのようになるのでしょうか。
望月: 今回のテーマは「消費者の感覚の変化」です。単に買い物がデジタル化するという話ではなく、消費者の考え方、行動、趣味や思考がどのように変わっているかに焦点を当てています。これからの時代、企業は消費者の感覚に合わせて変化しなければ生き残ることが難しいという点を掘り下げています。
——なるほど。そのことに関係して、新しく取り組んでいることはありますか?
望月:最近、当社でもいくつか新しい事業を始めました。ひとつはライブコマースです。この分野は日本ではまだ珍しいものの、アメリカや中国では注目を集めています。私たちは日本で最も大きなライブコマースアプリの企業を買収し、今、売上げを伸ばしています。
もうひとつは、インターネットを通じた国際的な取引、越境ECです。今は特に中国市場への打ち出しが成功しており、今後世界への展開を視野に入れています。
さらに、7、8年前から力を入れているのがBPO(Business Process Outsourcing)という業務プロセスの一部を専門業者に外部委託するシステムです。中小企業にとってECに精通した人材を確保することは難しく、ECの分野でのBPOは必要になってくると考えています。
会社が拡大し続ける中で、グローバルな事業や大手メーカーのサポートをすることが増えました。とはいえ、創業当時から中小企業が私たちにとって大事なお客様なのは変わりません。
——設立から今まで会社が成長し続ける中でも、一貫した考えがあるんですね。今後の展望についてもお聞かせください。
望月:私たちは会社を立ち上げた当初から、ECを中心とした中小企業向けのマーケティング支援をメインに行ってきました。その中で、日本の中小企業がつくる製品が、世界に通用する素晴らしいものだと感じました。世界と日本はもっと繋がることができるはずです。私たちは、日本の製品をECを通じて世界中に広めたいと考えています。
日本の経済を支える中小企業が元気であり続けることで、日本経済、日本社会を明るく楽しくしていきたいのです。そのためには、中小企業の直面する問題に寄り添っていくことも重要だと考えています。
中小企業は人手が不足しており、マーケティングだけでなく、オフィス機器や通信設備など、さまざまな面でサポートを必要としている場合があります。このようなニーズにいつでも応えられるように“いつもそばにいる”という想いを込めて「株式会社いつも」という社名にしました。この想いを実現するために、より多くの企業をサポートできるようなスタッフを増やしていくのが、私たちの今の使命だと思っています。
そして、私たちの役割は、企業にこれから訪れるであろう未来を提示することです。EC業界はまだ成長を続けており、顧客の期待も高まる一方です。これまで以上に一生懸命に世の中のニーズに応えていきたいです。「いつもお客様のそばにいる」という想いは、今も未来も変わりません。
※本記事は、STORY AGEに掲載の記事より、書籍出版に関する内容を抜粋したものです。インタビュー全文は下記よりご覧ください。
『EC好きな仲間と、世界に日本を伝える。いつも.のブランディング戦略』
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