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出版実績

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仕事術・ビジネススキルの本
狙って売上を伸ばすデータ分析の思考法

狙って売上を伸ばすデータ分析の思考法

  • 著者:平尾喜昭
  • 定価:1,980円(本体1,800円+税10%)
  • 発行日:2025年11月28日
  • ISBN:9784295411598
  • ページ数:272ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

いま注目の起業家が教える データ分析の考え方

本書は、膨大な知見をもとにしつつ、データ分析を「6つのステップ」でわかりやすく解説する本です。

▼ データを「仕事の武器」に変える新しい教科書

とりあえず施策を実行し、結果に一喜一憂する。
成功しても、失敗しても、そこから確かな学びを得ることはなく、また次の機会も同じように手探りで進んでいく。

「頑張っているのに、手ごたえがない」――そんな状況から脱するための手法が、本書でお話しする「マーケティングサイエンス」です。

特に日本では、マーケティングは広告宣伝といった狭い範囲の活動と見なされがちですが、本来は「経営」そのものに限りなく近い概念です。
「自分たちのお客様は誰か(Who)」を徹底的に理解し、「その人たちに何を届けるべきか(What)」を考え抜き、「どうやって届けるのが最適か(How)」を設計する。
この問いを突き詰める営みこそがマーケティングの本質であり、経営の根幹と重なります。

マーケティングサイエンスは、膨大なデータを分析し、意思決定につなげる「データサイエンス」という学問を土台にしています。
マーケティング活動において、「運」「才能」「勘」といった不確かなものに依存するのではなく、科学的なアプローチで「再現性」をもたらす手法です。
偶然の成功を待つのではなく、成功するべくして成功する。
一度の勝利に満足するのではなく、「狙って勝ち続ける」ためのプロセスです。

「データ」や「サイエンス」という言葉に、少しとっつきにくさを感じるかもしれません。
しかし、本書で紹介するのは、データ分析の技術そのものではなく、「思考法」です。
データ分析の専門家の力を借りながら、プロジェクトを主導していく「マーケティングサイエンティスト」としての活用を前提にしています。

また、近年、急速に普及している生成AIの登場は、マーケティングサイエンスの重要性をより高めています。
データをどう解釈し、何を明らかにするためにAIという道具を使うのか。
その根幹となる思考法を知らなければ、いかに強力なツールも宝の持ち腐れになってしまいます。

本書では、誰でもマーケティングサイエンスを実践できるよう、6ステップに体系立てて解説します。
「マーケティング」という手法に落とし込んでいますが、ビジネスに関わるすべての人にとって必要な思考法です。

すべての成功と失敗を、未来への確かな糧に変える。
データを武器に未来を切り拓く「マーケティングサイエンティスト」としての一歩を、本書で踏み出してください。

著者紹介

平尾喜昭

株式会社サイカ 代表取締役社長CEO。慶應義塾大学総合政策学部卒業。父親が勤める会社の倒産を原体験として、大学在学中に出合った統計分析から経営支援の可能性を見出し、2012年に株式会社サイカを設立。エンタープライズ企業を中心にこれまで280社以上を支援し、「ビジネスの成長スパイラルをつくるデータサイエンスファーム」として、再現性の高いビジネス成長に貢献してきた。

目次

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はじめに

 

 

STEP 0 マーケティングサイエンティストの戦略

「狙って、勝ち続ける」ための方法
マーケティング組織はコストセンターではない
マーケティングとはサイエンスである
マーケティングサイエンスは凡人のための武器
マーケティングサイエンスの6ステップ
ステップの全体像をつかむ
順番通りにステップを踏む
成功・失敗に隠れた理由
重要なのは「知識」より「感性」
「マーケティングサイエンティスト」を目指す
「仮説」がプロジェクトの成否を決める
感性を高めるための習慣
生成AIは、なぜ自社の戦略を語れないのか
2つのコンテキストの欠如
AIを最強の参謀に変えるブリーフィング
「プロンプト」から「コンテキスト」へ

 

STEP 1 目的 解決すべき「問題」を定める

組織に実行力を生む「目的」とは
目的は「社会の都合」で設定されるべき
プロセスを誠実にやり遂げる責任を持つ
プロジェクトの目的を「自分ごと」にする
何のために6ステップを行うのか?
マーケティング活動全体を理解する
組織の目的を分解する手法
目的と目の前の仕事を結びつける
【対談】目的定義のカギは「新しい現実」の裏にある
データはあっても「目的」不在のマーケティング
「目的」があるから顧客の問題を捉えられる
目的がわかると知りたいことがわかる
簡単な方程式はない。「考える」しかない

 

STEP 2 課題 ギャップを生み出す「真因」を捉える

実データから課題をあぶり出す
課題の根っこを特定する
「思い込み」が認識を狂わせる
シンプルかつ当たり前の指標で
一気に状況を好転させる「センターピン」
まずは現状を正確に把握する
本質的な原因を深掘りする
着目すべき課題を特定する
【対談】ブランド成長のために解き明かすべきもの
コモディティ化が進む食品市場で見えた課題
データ分析から生まれる「モチベーション」
仕事の「手触り感」が「直感」につながる
何がお客様の生活を豊かにしているのか

 

STEP 3 仮説 課題の「正体」を考える

「課題がどう成り立っているのか」を考える
「原因仮説」と「打ち手仮説」
6ステップは1回では終わらない
仮説を間違うことは失敗ではない
仮説立て① 要素の洗い出し
「Who」「What」「How」のフレームワーク
要素の洗い出しの例
「ヌケモレ」や「重複」がないか
仮説立て② 優先順位づけ
「どの要素から分析するか」を決める
優先順位を決める2つの基準
仮説立て③ 関係性の想定
課題と要素の因果関係を考える
関係性の想定の例
「打ち手仮説」を考える
プロジェクトをスムーズに進めるために
マーケティングで最重要なのは「スピード」
意思決定者を巻き込む
【対談】より強く、持続的に「勝つ」ための設計図
感動を創造する原動力はEX
「徹底した科学」と「終わらない探求」
勝つための準備をしたうえで直感を優先する
「仮説通り」は面白くない
「観察」と「妄想」の繰り返しで仮説を磨く

 

STEP 4 データ 要素を「数字」に置き換える

データは意外とシンプル
データには2種類しかない
データの整理方法は3つしかない
データの整理方法の選び方
どこまでデータを集めるべきか
データは実態に即しているか
どこまでデータ収集すべきか
「重要度」と「難易度」で判断する
「集められないデータ」はほとんどない
「データがない」という勘違い
データの収集方法は経験から学ぶ
自社データ活用のルールづくり
【対談】マーケターの主権を取り戻す
テレビからデジタルへの変換で生まれた課題
「データ」を共通言語にPDCAを回す
重厚な分析プロセスを実行する原動力
データは過去の実績でしかない

 

STEP 5 分析 データを「情報」に変換する

まずは「見る分析」から
「分析」はデータを解釈可能な状態にする作業
「見る分析」でわかること
「見る分析」は3パターン
「見て」わからないものは「解く」
「解く分析」は2パターン
「レコード」に着目した分析
「変数」に着目した分析
分析結果は「答え」ではない
分析手法を決める際の2つの注意点
信頼に足る結果かどうかを見極める
人の心理が冷静な判断を阻む
【対談】仮説の成否を判断できる分析設計を
観点の違う複数のファクトをまとめて解釈する
自分が注目していない要素にも目を向ける
複数の事業でデータ分析を行うメリットと注意点
生成AI時代に差をつけるのは「仮説力」

 

STEP 6 解釈 分析結果に「示唆」を与える

アクションを決める最後の砦
3つのフィルターでステップを振り返る
プロセスは一気通貫していたか
関係性の想定通りの結果だったか
取るべきアクションを決める
判断はいつもケースバイケース
仮説通りでも効果が見込めない場合
6ステップは課題をシャープにする作業
アクションの基準はROI
「100点満点」の施策は存在しない
ROIの正しい計算方法
すべてはROIで計算できる
巻き込み・実行
巻き込みには原因仮説と打ち手仮説が必要
打ち手仮説は組織設計から考える
実行に大事なクイックウィンと監督
【対談】「都合の悪いデータ」こそ信じる
過去の成功体験が目隠しをしてしまうもの
ドレッシングのキードライバーは「サラダ以外に使う」
ビジネスとしてのアウトプットに求められるもの
組織を巻き込むためには「翻訳」が必要

 

 

おわりに

 

 

【Overview】6ステップのサイクルを回す

人材に依存せず価値を生み続けるために
「量の分析」×「質の分析」
4象限で6ステップを考える