▼「未来社会」を思索する技術をこの一冊に
本書は、著者が日米のビジネスの現場を通して整理した、長期的な未来の「世界観」と、それに向かうための「現実のアクションをデザインする技法」をまとめたものです。
より速く、より高品質に、より安く……。
今「良し」とされる世界観の延長的な思考では、明るい未来を描くことが難しくなってきています。
そうであれば、これまでとまるっきり異なる生き方や働き方、人間観や世界観を再発明しなければなりません。
遠回りに見えますが、最初に長期的な未来を「想像」し、そこから振り返ることで、今、真に自分たちが社会のために「創造」すべきものが見えてくるのです。
本書はこれまでの教育やビジネスで重要視されてきた、「一つの解」を論理的に導く能力ではなく、「複数の可能性」を想像力を駆使して探索する能力にスポットライトを当てています。
そのため、夢見ることや情熱を忘れかけている若手、SF好きな学生や教職員、新しい領域にはみ出したいデザイナーなど、右脳と左脳両方を駆使する・したい方に幅広く届くことを願っています。
また、そうした方たちが、それぞれの所属する組織や立場で活用できるよう、
・現実を学際的・多面的に捉える洞察力
・敢えて常識を逸脱し、飛躍した未来を思い描く夢想力
・想像や妄想をかたちを通じて伝える実装力
・夢を夢で終わらせず、現実と繋げる着地力
などの要素を交えつつ、今世紀に生まれた種々のデザイン理論のほか、現場の組織や事業の中で活用するためのプロセスと実践ツールを紹介します。
なお、本書を読み進めるためにデザインの事前知識や経験は必要ありませんので、安心してください。