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出版実績

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社会・経済の本
稼ぐ地方 日本のさまざまな地域で「新しい価値」を生み出す人たち

稼ぐ地方 日本のさまざまな地域で「新しい価値」を生み出す人たち

  • 著者:近藤 繁
  • 定価:1,760円(本体1,600円+税10%)
  • 発行日:2025年12月26日
  • ISBN:9784295411628
  • ページ数:224ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス
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「人口減少」や「産業の空洞化」に直面する日本のさまざまな地方で、いま静かに「新しいビジネスの波」が起きています。
本書は、テクノロジーの進化が地方の中小企業にどんな可能性をもたらすのか、さまざまな事例を取り上げながら、「地域で輝くためのビジネス戦略」を考える一冊です。

▼ 儲かる会社がいま見ている「未開拓」エリア

1871年(明治4年)の廃藩置県のあと、日本は中央集権国家として急成長を遂げ、欧米列強の仲間入りを果たすことができました。
ただその一方で、「地方の自立性」は失われ、「中央に依存する時代」がこれまで150年以上も続いてきました。

そうなる以前、幕末の頃には、国内の約300の藩がそれぞれ独自の産業や教育をつくり上げ、地方分権的なネットワークができていました。
つまり、近代以前の日本は、中央集権国家ではなく「地方が主役」の国だったのです。
そしていま、インターネットやAI、電子商取引などのテクノロジーの進化により、中央からの「距離の制約」が取り払われ、地方が再び動き出す時代がきています。

本書では、まず「地方のいま」を各種のデータから明らかにし、地方の中小企業にとっての課題を浮き彫りにします。
そして、人口減少を嘆くのではなく、それを前提とした考え方の方向性を提示。
地域通貨の活用事例から街おこしの実際まで、現場で利益を出している会社、注目の会社や起業家、それを支える金融機関などの事例も挙げつつ、地方企業が全国で、あるいは世界で戦うための考え方を解説します。

著者紹介

近藤 繁

株式会社ココペリ 代表取締役CEO
1978年生まれ、愛知県春日井市出身。名古屋市立菊里高校、慶應義塾大学理工学部情報工学科を卒業。2002年に株式会社みずほ銀行に入行し、中小企業向け融資業務に従事。その後、ITベンチャー企業を経て、2007年に株式会社ココペリを設立。中小企業向けにバックオフィス業務のアウトソーシングを請け負うITサポートサービスを提供開始。その後、さまざまなITソリューションを開発し、2018年に中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」をリリース。全国の金融機関と提携し、中小企業の成長支援を進める。2020年12月に東証マザーズ市場(現東証グロース市場)に上場。2025年には「地域発世界」をコンセプトにグローバル展開構想を発表し、「BIG ADVANCE GLOBAL」を開発。「日本でいちばん中小企業を応援する会社」を目指している。

目次

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はじめに  テクノロジーの進化が、地方を再び「主役」にする

 

プロローグ なぜいま「地方」なのか

地方の時代、中央の時代を経て、再び地方の時代へ
廃藩置県がその後の日本にもたらしたもの/なぜ東京に「すべて」が集まっているのか?/「決める側」ではなく「決められる側」になった地方/テクノロジーが、失われた〝地方の自立〟を取り戻す
「地方創生×テクノロジー」で流れは大きく変わる
地方創生1.0から2.0へ/テクノロジーの使い方は地域によって違う/ホームページがなければ「存在」を知ってもらえない/作り手の「想い」を発信する必要性

 

第1章 地方創生の現在地

地方の「いま」 ①人口動態
地方は一律に衰退しているわけではない/高齢化率の「まだら模様」/可視化される「若者の流出」
地方の「いま」 ②産業構造
地域経済が大都市圏へ流出している/「地方創生2.0基本構想」に表れている既存産業の苦しい実態
地方の「いま」 ③観光
観光関連のデータが「インバウンドの偏り」を示す/「地方創生2.0」が推進する「稼ぐ観光」
地方の「いま」 ④地方創生
「地域おこし協力隊」の成果/「関係人口」がなぜ重視されているのか?
地方の「いま」 ⑤人材育成
「新しい仕事」を担う人材は不可欠/データにも表れている、「分岐点」に立つ地方/優秀な人が都会から地方に戻ってくる!?
地方の企業が抱える6つの課題
時代の変化に対応するために投資は欠かせない/地方企業の課題 ①販路開拓/地方企業の課題 ②商品開発・新規事業/地方企業の課題 ③情報発信/地方企業の課題 ④人材不足/地方企業の課題 ⑤DX・AIへの対応/地方企業の課題 ⑥後継ぎ問題
[事例1]新しい芽を育てる挑戦

 

第2章 地方の中小企業は何に困っていたのか

銀行員時代に痛切に感じたこと
「どの会社か」ではなく「どんな仕事か」/社会人1年目で感じた違和感
中小企業を支援するための起業
ゼロから仕組みをつくって人を巻き込みたい/抱える問題は、会計よりも労務や法律面のほうが多い
本当に支援したい人たちをどう支援するか
いちばんサービスを届けたい人に届かないもどかしさ/従来のマッチングシステムにあった課題/日本全体を元気にする循環
手段に執着するな、課題を愛せ
中小企業が元気になれば日本が元気になる/「地方企業」の支援だけが重要なのではない
[事例2]地元への想いをどう事業に昇華させるか

 

第3章 地域の魅力を引き出しながら課題を解決する

地域のよさを上手に伝える
アメリカで見た「地域の特性」を活かした取り組み/日本も地域の特性を活かすべき
地域の魅力の「見つけ方」と「魅せ方」
インバウンドに気づかされたこと/駅周辺以外を掘り起こす
「地域通貨」は課題解決のツール
創生の「単位」はもっと細かくていい/地域によって違う課題解決に貢献する/自治体や金融機関にも情熱を持ってもらうことが大切/フィノバレーが目指す地域創生
人口を増やすのではなく「らしさ」を追求する
人口減少・高齢化とどう対峙するか/街のリーダーになるのではなく、街をよくする人をつくる/井波のアイデンティティとは何か?/「次のフェーズ」を構想するジソウラボ
「成長」と「変化」の多様性
GDPとは違う指標を持つ/現状維持は成り立たない/「世代交代」は新しい動きの大きなきっかけになる
あなたの会社で人が働く理由は何か
「ここで働きたい」と思える会社の条件/社員の成長と企業の成長の好循環
DXは地方企業の武器になる
DXに必要なのは「目的」/「守りのDX」と「攻めのDX」/小さな成功体験を重ねていく
[事例3]商品開発・コンセプトづくりと発信の妙

 

第4章 地方企業は「つながり」で価値を育もう

ビジネスマッチングの可能性
あらゆる価値は「共感」から生まれる/機能や価格では差別化できない
Case 1 大企業とのマッチング
〝ダメもと〟で大手運送会社に商談を申し込みスピード契約/何がよかったのか?
Case 2 商品開発
異業種と協業し、廃棄物から新商品を開発/何がよかったのか?
自社の「強み」と「弱み」を明確にする
「強み」と「弱み」で見つけてもらう/「強み」は自社オリジナルの武器になる/「弱み」はパートナーを呼び込む
ビジネスパートナーを選ぶ視点
取引先の企業を変えた理由/共感できない相手とは取引しない
共感を生み出す商談の進め方
パートナーを見極める3つのポイント/「誰に」「何を」「いつ」「誰から」話すか/相手はこちらに共感してくれているか
商談における仮説のすすめ
仮説が「対話のきっかけ」をつくる/仮説は間違っていてもいい
「応援者」を増やすには?
「共通点」を設計したコミュニティ/「応援団」をつくるファンマーケティング
[事例4]地方と地方をつながりで結ぶ

 

第5章 地域のつながりを「世界」へ広げる

「地域発世界」に向けて
国境を越えて企業同士を近づける/海外展開での販路開拓に興味を持つ中小企業は約40%/うまくいかないことがあれば、力を合わせて改善する
海外進出は中小企業に何をもたらすか
海外と組むことのメリット/輸出を通して企業はより強くなる
[事例5]現場から見える、地方のリーダーシップの新しい形

 

おわりに