本書は、建設コンサルタント業界や、建設コンサルタントの
過去、現在、そして未来のあり方についてまとめたものです。
建設コンサルタントは、戦後から現在まで、道路や鉄道、
電力や通信、港湾や空港といった、私たちの経済活動や安全・
安心な生活のために不可欠なインフラの整備や維持管理を担ってきました。
その一方で、一般の人々にとっては、馴染みのない職業になっています。
本書は、建設コンサルタントという職業や、建設コンサルタント業界に
対する理解を深めてもらえるように、これから就職を考える学生やその家族、
業界外の方々も読者対象に想定し、写真やイラスト、マンガも交えて、
以下のように親しみやすく読みやすい内容にしています。
1章は、建設コンサルタントにみられる新たな事業として、
フィリピンでの地域開発事業を取り上げて、ドキュメンタリータッチのマンガで紹介しています。
2章は、イラストを用いながら、建設コンサルタントの仕事を15のテーマで
分かりやすく解説しています。
3章は、建設コンサルタントである株式会社長大が、これまで国内外で関わった
代表的な26の事業について、各事業の担当社員が紹介しています。
4章は、長大の代表取締役社長である永冶泰司が、時代が大きく変わる中で、
建設コンサルタントはどうあるべきなのかについて解説しています。
著者紹介
永冶泰司/加藤聡/宗広裕司
[監修]永冶泰司(ながや・やすじ)
株式会社長大 代表取締役社長最高執行役員。1952年岐阜県生まれ。名古屋大学大学院工学研究科土木工学専攻修了後、1980年株式会社長大橋設計センター(現株式会社長大)入社。主に情報システム分野の業務に従事し、2006年取締役上席執行役員事業推進本部副本部長兼国際事業部長、2008年取締役上席執行役員事業推進本部長を経て、2009年より代表取締役社長最高執行役員。技術士(情報工学部門、総合技術監理部門)。一般社団法人建設コンサルタンツ協会常任理事、一般社団法人海外コンサルタンツ協会副会長、一般社団法人日本ミンダナオ経済開発協会理事長などを歴任。2015年度に建設事業関係功労者等国土交通大臣表彰を受賞。
[編著]加藤聡(かとう・さとし)
株式会社長大 経営企画本部財務・法務部部長(長大フィリピン・コーポレーション社長兼務)。1974年東京都生まれ。1997年早稲田大学第一文学部哲学科卒業、2004年立教大学大学院ビジネスデザイン研究科同専攻修士課程修了、2013年東洋大学大学院経済学研究科公民連携専攻修士課程修了、2018年東洋大学大学院国際地域学研究科同専攻博士後期課程修了。1997年教育出版大手の旺文社グループ入社、2004年に豪州最大の投資銀行のマッコーリー・グループに移り、その後、2009年株式会社長大入社。主に国内外の新事業開発やM&Aに従事し、2011年に事業推進本部リスク管理部部長、2016年より現職。2018年より東洋大学国際共生社会研究センター客員研究員。博士(国際地域学)。
[編著]宗広裕司(むねひろ・ゆうじ)
株式会社長大 事業推進本部事業企画部部長(経営企画本部新事業イノベーション準備室室長兼務)。1970年栃木県生まれ。1993年横浜国立大学工学部建設学科土木工学コース卒業、1995年横浜国立大学大学院工学研究科計画建設学専攻修了、2014年高知工科大学大学院工学研究科基盤工学専攻博士前期課程社会システムマネジメントコース修了、2017年高知工科大学大学院工学研究科基盤工学専攻博士後期課程修了。1995年株式会社長大入社。主に交通・ITS分野の技術者として業務に従事した後、2010年に事業推進本部事業企画部部長に就任。これまで、海外は東南アジア諸国を中心に、国内外の新事業開発の責任者として業務にあたる。2018年より東京都市大学客員教授。技術士(総合技術監理部門、建設部門:道路)、博士(工学)。