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株式会社リフレム 代表取締役 緒方 大介様
株式会社リフレム 代表取締役(https://reframe.co.jp/)、一級建築士/公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士/CPM(米国不動産経営管理士)、CCIM認定不動産投資顧問。
1976年、長崎県諫早市生まれ。青山学院大学中退後、早稲田大学専門学校(現早稲田大学 芸術学校)卒。建築設計事務所、不動産会社、地域工務店を経て、2014年に株式会社リフレムを設立。資産家、地主向けの不動産運用、相続対策コンサルティングのほか、建築から不動産、金融まで、幅広い知識と経験を活かし、東京23区の城南・城西エリアを中心とした新築一棟マンションプロデュース事業や、低稼働・低収益不動産を再生するストック活用事業を手掛ける。不動産関連セミナー講師としての実績多数。著書に『建てずに儲かる土地活用』『損する土地活用 得する資産活用』(クロスメディア・パブリッシング)、『地主のための相続対策(共著)』(幻冬舎)がある。
読者の反響から生まれた、二冊目の土地活用本
——緒方さんは、これまで二冊の著書を出版されました。『損する土地活用 得する資産活用』(2023年)、『建てずに儲かる土地活用』(2025年)を出版するに至った、それぞれの経緯を教えてください。
緒方:まず一冊目は、土地を持つ資産家の方々に、「土地活用の選択肢」を広げていただきたいという思いがあったからです。「土地の活用」というと、必ずと言っていいほど「建築」がセットで語られます。Amazonで「土地活用」と調べれば、出てくるのは「建築会社の選び方」「管理会社の選び方」「銀行との付き合い方」など、持っている土地に「不動産を建てる」ことを前提とした本ばかりでした。
しかし、土地の活用には、建築する以外にもさまざまな方法があります。たとえば、駐車場を経営することや、より好立地な物件に組み換えることもできます。土地を活用する手段は、必ずしも建築に限らず、他の選択肢を取るほうが適している場合があります。不動産コンサルティングや住宅開発をしてきた経験と知見から、そうした土地活用の考え方やノウハウをまとめたいと考え、一冊目の本を書きました。
——二冊目を出版したのは、どのようなきっかけだったのでしょうか。
緒方:きっかけは、一冊目の出版を通じて事例紹介の必要性を痛感したことです。出版後、土地活用のセカンドオピニオンに関するご相談が圧倒的に増え、なかでも5億円前後の大型案件が目立つようになりました。また、昨今の建築費高騰により、土地活用を取り巻く環境は今後さらに厳しくなると実感しています。
土地活用は、状況や条件によって最適な活用方法が異なります。相談を受けるなかで、そうした個別具体的な活用方法に対しては「事例」が必要であるということに気づきました。そこで多くのお客様から受けた相談を参考にしながら、具体的な状況やシーンを想定した事例を増やした本を発刊しようと考えました。
——多くの出版社があるなかで、なぜクロスメディアを選んだのでしょうか。
緒方:他社に比べて広い流通ネットワークがあるからです。いくつかの出版社を検討しましたが、書籍を出版しても「Amazonでしか流通できない」など、流通チャネルを限定されている会社が多くありました。クロスメディアの場合は、Amazonだけでなく、全国の書店に流通させることができる点が魅力的でした。
社長からは「全国の書店を回って営業している」という話を伺い、書店に並べてもらうために地道な努力を積み重ねて、その流通ネットワークができていることもわかりました。書店に届ける確かな体制がある点は、大きな決め手でしたね。
——本を出すにあたり、プロモーションはどのように行いましたか?
緒方:出版後のプロモーションについては、広告の運用をクロスメディアにお任せしました。新聞広告や継続的なAmazon広告の運用をしていただいたことで、ターゲット層に情報をしっかりと届けることができました。クロスメディアの発信から、業界紙に取り上げられたこともあり、書籍の存在をより多くの方々に知っていただけたと思います。

出版でお客様の問い合わせ・相談数が10倍に増加
——書籍出版によって、ビジネスに影響はありましたか?
緒方:書籍から多くの問い合わせをいただくようになりました。以前は、税理士などのパートナーによる紹介が中心で、直接の問い合わせはたまに来る程度でした。それが出版後は、問い合わせの数が約10倍に増えました。問い合わせ数に伴って、そこからご来社いただいてのご相談も増え、住宅建築の受注や、コンサルティングの契約に至ったケースもあります。集客が増えたことで、出版費用は十分に回収できました。
——出版の成果が出た要因は、どこにあったと思われますか?
緒方:成果が出たことの要因は、二冊それぞれにあります。まず一冊目では、「読者ターゲット」を絞ったことが良い結果につながったのではないかと思います。ターゲットにしたのは、地主や資産家の二代目・三代目でした。親が資産を持っていて、都内で会社勤めをしているような方は、「いつか自分が承継するかもしれない」と、資産活用の当事者になる可能性があるため情報を集めようとします。まとまった情報を得るにはやはり書籍が使いやすいため、ファミリービジネスの後継者には、書籍は届きやすいと考えました。
エリアも、首都圏をはじめとした「都市部」に住む人々に絞りました。もちろん地方にも、ファミリービジネスを営む一族はいます。ただ、地方の場合、家族や親族など身近な人との相談で意思決定することが多く、本を読んで情報を得ようとする人は少ない印象でした。もちろん都市部に住む人々も身近な人に相談することはあるでしょう。しかし、大きな書店など多くの情報にアクセスしやすい環境であるせいか、書籍を読む人が多くいます。そうした人々にターゲットを絞ったことで、特定の読者層に深く届く本になったのではないかと思います。
また、書籍を読んだ人は熱量があります。書籍から情報を得ようとするのは「能動的」な行為です。自らすすんでアクションする人が多い傾向にあるせいか、書籍をきっかけに連絡いただいた人は、対面でのご相談や契約に多くつながっていると感じています。
二冊目で効果を発揮したのは、「読者特典」をつけたことです。書籍によって特典はさまざまだと思いますが、何かしらの特典をつけると読者の皆様に喜んでいただけると感じています。書籍を通じて、お客様との接点が着実に増えています。
出版の効果は、ビジネスだけじゃない
——緒方さん個人として、出版による変化はありましたか。
緒方:業界内で、一目置かれるようになったと感じています。不動産業界はB2Bでの取引が中心であるため、マスに向けた「書籍」をわざわざ書く人は、あまり多くありません。そのため、出版後は著者として認知されることで、一目置かれる場面も増えました。
問い合わせの他にも、税理士向けのセミナーでの講演など、登壇の依頼もいただくようになりました。近く、公認不動産コンサルティングマスターとして、業界向けセミナーに登壇する予定です。従来のコンサルティング業以外での仕事が増えており、本をきっかけに少しずつ認知が広がっていると実感しています。
当社は税理士からの紹介案件が多いのですが、先方にもメリットのある提案が出来ています。今後は税理士とのパートナービジネスを更に伸ばしていきたいと考えています。この記事をお読みの税理士の方がいたら、ぜひ連携させて頂きたいです。
——いま出版を検討している人が、知っておくべきことはありますか。
緒方:知っていただきたいのは、書籍は自分への投資にもなるということです。出版によってビジネスへの効果があったと同時に、思考をひたすら言語化する過程で「自分はこう考えていたのか」「事業や業界をこう捉えていたのか」と多くの気づきを得る機会にもなりました。もちろん、制作過程には時間の捻出など苦労も多くありますが、出版を通して自分の考えを言語化することは、経営者にとって大きな価値があると思います。

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