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出版実績

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マネジメントの本
人生後半からうまくいく人が考えていること

人生後半からうまくいく人が考えていること

  • 著者:足立晋平
  • 定価:1,870円(本体1,600円+税10%)
  • 発行日:2026年10月2日
  • ISBN:9784295412588
  • ページ数:288ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

五十歳の春、人は「透明」になる。

昨日まで「○○部長」と呼ばれていた人が、今日から「○○さん」になる。
鳴っていた電話が、鳴らなくなる。会議に呼ばれなくなる。

二十年来の部下に提案すると、返ってくるのは「参考にします」──丁寧な形をした拒絶。
これは特別な誰かの話ではありません。

野村総合研究所の調査(2025年)では、40代・50代正社員の53.0%がミッドライフ・クライシスを自覚。役職定年後にモチベーションが下がった人は59.2%(JEED調査)。

およそ二人に一人が、声を上げないまま「静かな危機」の中にいます。
しかもこれは、肩書を失う人だけの話ではありません。

子育てが終わり「母」という役割を終えた人。親の介護が始まった人。体力の衰えを感じ始めた人。

50歳前後という季節、私たちは「失うこと」から逃げられません。
だからこの本は、「どうすれば失わずに済むか」を問いません。

問うのは、失ったあと、どう立ち上がるか。そして──失う前より、豊かになれるのか。

■ なぜ「桃太郎」なのか

主人公は、鬼退治の英雄・桃太郎。ただし本書が描くのは、その「後日譚」です。

鬼を退治した英雄が、50歳で役職定年を迎え、窓際で立ち尽くす。

かつて犬・猿・雉を従えた「きびだんご」=肩書・決裁権・人を動かす権限。その魔法が、一枚の辞令であっけなく解ける──。
失意の桃太郎は、「教養の館」と呼ばれる不思議な書庫に迷い込みます。

そこにある三つの扉の向こうで待つのは、人生後半で「荷物を詰め直した」三人の先人。

第1の扉|ベートーヴェン ── 「手段」を詰め直した人
音楽家の命である聴覚を失い、それでも新しいやり方で最高傑作を生み出した。

第2の扉|伊能忠敬 ── 「定義」を詰め直した人
50歳で家業も身分も手放し、「仕事とは何か」「自分とは何者か」を書き換えて日本中を歩いた。

第3の扉|ニーチェ ── 「目的」を詰め直した人
職も友も読者も失い、孤独のどん底から、生きる意味そのものを掘り当てた。

三人に共通するのは、詰め直す前より、詰め直したあとのほうが、はるかに偉大な仕事を残したという事実です。

この本は「捨てろ」とは言いません。「詰め直せ」と言います。
いま苦しいのは、能力が落ちたからではない。30代で詰め込んだ荷物が古くなったことに、まだ気づいていないだけです。

■ こんな方に読んでいただきたい
・役職定年が近い、あるいは迎えたばかりの方
・キャリア研修の「棚卸し」や「強みの再発見」が、どうにも腹に落ちなかった方
・失ってはいないが、その予感だけを感じ始めている40代後半の方
・子育てや介護など、仕事以外の「役割の喪失」に直面している方
・人生後半を「下り坂」ではなく「本番」にしたい方

音楽・歴史・哲学の専門知識は一切不要。必要なのは、三人の人生にしばし耳を傾けることだけです。

■ 著者より
15年以上、企業研修の現場で40代・50代と向き合ってきました。

正直に申し上げます。キャリアの棚卸しも、強みの再発見も、正しい。
正しいのに、50代には届かなかった。

空気が変わったのは、伊能忠敬の話をした日でした。腕を組んで聞いていた人たちの背筋が、伸びた。

あの瞬間の手応えが、この本の出発点です。

そして、これは五年前の私に読ませたかった本でもあります。
五十歳を目前にした著者から、五十歳前後のあなたへ。

著者紹介

足立晋平

株式会社スプリングボード代表取締役
神戸大学経済学部卒。大手人材サービス会社、グローバル組織人事コンサルティング会社を経て2012年にスプリングボードを設立。「人が飛躍するための場と仕組み」を提供する人材育成・組織活性化事業を展開する。リーダーシップ、マネジメント、交渉などをテーマとした研修・講演は毎年200日、累計2000回以上に及ぶ。これまで新入社員から経営幹部まで、延べ5万人以上を指導してきた。自身の新規事業での大きな失敗経験から「努力が空回りしないための“押さえどころ” 」の重要性を提唱。誰でも実践可能で、現場で役立つ具体的な手法が好評を博し、多くの組織で行動変容をもたらしている。

目次

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はじめに──この本を手に取ってくださったあなたへ──

1 五十歳の春、人は「透明」になる
2 なぜ、正しいアドバイスは五十代に効かないのか
3 なぜ、「桃太郎」なのか
4 なぜ、二百年前の他人の話が、あなたに効くのか
5 本書の読み方─荷物を、詰め直す

 

プロローグ きびだんごの魔法が解けた日──鬼退治の英雄が、窓際で腐るまで──

1 「参考にします」
2 きびだんご=肩書という魔法
3 透明人間の日々
4 「善意」という名の復讐
5 妻の背中、「つつがなく」の正体
6 誰にも言えない。言う資格がない
7 十月の散歩道
8 古びた扉
9 教養の館
10 案内人の問い
11 三つの荷物─手段、定義、目的
12 三つの扉と三人の先人

 

第1章 手段の荷解きと詰め直し──ベートーヴェンに学ぶ、「正しいやり方」の手放し方──

1 最初の扉の向こう側
2 二十五歳の夜─耳が聞こえることの贅沢
3 聞こえない笛─崩壊の夜
4 「正しいやり方」に殺される
5 ハイリゲンシュタットの遺書─音楽家が音を失うということ
6 「耳で聴いて作曲する」という唯一の正解
7 ピアノに歯を押し当てた男
8 ベートーヴェンの影―甥カールへの執着
9 古典派の「型」を壊す―失うことで得る自由
10 第九交響曲―聴衆の喝采が聞こえない指揮台
11 桃太郎の耳は何を失ったのか
12 残されたもので、何ができるか
13 桃太郎、自ら気づく―「俺はまだ英雄のつもりだった」
14 「教える」から「問いかける」へ
15 若い世代は、あなたの「何」を見ているか
16 聞こえない音楽を信じる力
17 英雄の卒業式
18 高揚する桃太郎―しかし案内人は「現実に戻れ」と言う

 

第2章 定義の荷解きと詰め直し──伊能忠敬に学ぶ五十歳からの人生地図──

0 教養の館、二つ目の扉の前で
1 飢饉の冬―「三郎右衛門様がいなければ死んでいた」
2 縁側の空―満たされているはずなのに空っぽ
3 現実に戻る―「変わった」はずの桃太郎が全部裏目に出る
4 桃太郎、江戸時代の佐原へダイブする
5 五十歳で隠居した男―「自分のために歩いたことがない」
6 妻を置いて江戸へ―忠敬の「影」
7 五十歳で弟子入り―十九歳年下の師に頭を下げる
8 「地球の大きさを知りたい」―師の夢が忠敬を変えた
9 蝦夷地への第一歩―五十五歳、四万キロの始まり
10 桃太郎の反論―「あなたは特別だ。俺は凡人だ」
11 「余生」という呪いの言葉
12 忠敬の地図が完成したのは死後だった
13 古い地図を捨てろ―仕事の定義をテーブルの上に出す
14 白紙の地図
15 教養の館に戻る―壁にゴッホの『星月夜』
16 対話型鑑賞―同じ絵が、こんなに違って見える
17 「正直、ほっとしました」―猿の告白
18 桃太郎の謝罪―告げ口、妨害、怪我を喜んだことの告白
19 「導く人」から「共に見る人」へ
20 ゴッホの声―「火を絶やすな」

 

第3章 目的の荷解きと詰め直し──ニーチェに学ぶ「永劫回帰」の人生観──

0 教養の館、最後の扉の前で
1 二十四歳の教壇─史上最年少の教授
2 段ボール箱の中の三十三冊─誰にも読まれない
3 十九世紀のスイス山中へ
4 仮面を暴く─「お前は三回、昔の話をした」
5 永劫回帰─最も恐ろしい思考実験
6 「つつがない毎日」を永遠に繰り返せるか
7 ニーチェの影─発狂への道、孤独の代償
8 ニーチェのほころび─「理解者がいないことは事実だ」
9 アモール・ファティ─運命を愛する
10 桃太郎、過去を正直に語る
11 「成長」の再定義─上昇ではなく深化
12 妻への手紙─会話帳に嘘の全告白を書く
13 「踊れ、この人生を」
14 教養の館を出る
15 案内人の最後の言葉

 

エピローグ 鬼退治から、村の未来づくりへ──きびだんごの代わりに手にしたもの──

1 教養の館を出た朝
2 味噌汁の温度
3 妻に手紙を渡す
4 刀を箱にしまう
5 犬・猿・雉への謝罪
6 「鬼退治」ではない目的が見つかる
7 きびだんごの代わりにあるもの
8 白紙の地図に一本目の線を引く
9 これで正しいのか、まだわからない
10 半年後─不格好に踊り続ける
11 犬の一言

 

おわりに──五十歳を目前にした著者から、五十歳前後のあなたへ──

1 告白から始めさせてください
2 なぜ、この三人だったのか
3 三人から、私が受け取ったもの
4 著者自身の荷物の詰め直し
5 会社の代表、家族の中の自分
6 この本を書いた理由
7 結びに