ブックマーケティング特設サイト

出版実績

出版実績

仕事術・ビジネススキルの本
良い政策保有株式 悪い政策保有株式

良い政策保有株式 悪い政策保有株式

  • 著者:山中裕/山口瞭/中村明日
  • 定価:1,980円(本体1,800円+税10%)
  • 発行日:2026年10月2日
  • ISBN:9784295412243
  • ページ数:312ページ
  • サイズ:188×130(mm)
  • 発行:クロスメディア・パブリッシング
  • 発売:インプレス

非上場政策保有株式売却の実務を、投資家と企業の両視点で描く実践書 理論だけでなく現場の成功・失敗事例を豊富に収録

日本の上場企業は東証・金融庁の資本コスト経営改革により持ち合い株式の整理を進めてきたが、非上場政策保有株式4万2558銘柄は市場・価格・出口設計の三つの壁に阻まれ、手つかずのまま残されている。
本書は、少数株買い取り専門会社を創業し投資家と企業側の両方の実務を経験した著者が、譲渡制限株式でも売却可能であるという法的根拠、価格交渉の実務、会社法上の少数株主権の活用法、そして売却資本の再配分までを解説する。ネスレ×アルコン、ソフトバンク×アリババなど国内外14の事例を通じ、「持つべき株式」と「手放すべき株式」を見極める視点も提示する、日本経済に残された最後のフロンティアに挑む実務書。

著者紹介

山中裕/山口瞭/中村明日

少数株ドットコム株式会社

少数株主が保有する非上場株式の売却の相談に応じており、ご希望者には株価算定のうえ買取価格の提案から買取までを自社で行っている。専門スタッフの他に弁護士や税理士といったアドバイザリーも対応している。
現在は、創業者山中裕の最先端の経済学や経済史研究に対する洞察を用いて、上場企業の政策保有株式の買取事業のほか、AIによる生産性の向上、不動産の有効活用や系統用蓄電池などへの投資をはじめとする、国内外での新規事業への投資、最適資本配分や事業ポートフォリオ、経営戦略、後継者計画作成やその実行についても、多数の上場企業や非上場企業経営者や投資家に対して、助言業務を行っている。

目次

目次

MORE

エピグラフ 『マネーボール』より

はじめに

 

 

 

第1章 日本経済に残された最後のフロンティア─非上場政策保有株式という空白地帯─

1 4万銘柄の「出口なき株式」
2 上場株式では改革が進んだ─そのメカニズム
3 包囲網の外側─なぜ非上場株式だけが残るのか
4 「割安の放置」が招くもの─2人の投資家の警告
5 資本を眠らせる国は成長できない
6 フロンティアの先にあるもの

 

第2章 非上場企業株式はなぜ売れないのか

1 流動性の欠如─市場がないということの意味
2 価格の物差しがない─市場価格なき交渉
3 取引先との関係という壁
4 受け皿の不在と、新しいプレイヤーの登場
column 静かな生活のコスト─なぜ非上場の政策保有株は売られないのか
【付記】2026年の会社法改正論議─「目」を減らすと何が起きるか

 

第3章 世界の戦略的投資に学ぶ─「良い政策保有株式」とは何か─

1 戦略的少数株式投資の論理
2 少数株式投資が生む3つの価値
3 日本企業の勝ちパターン─マイノリティ出資と「地域権利」の組み合わせ
4 「良い保有」と「整理すべき保有」を分ける基準─日本の18事例
5 日本の外で何が起きてきたか─世界の12事例
colmun 少数出資の3つの落とし穴─CVC(インテル)、ベンダーファイナンス(ノーテル、エヌビディア)、そして早すぎた出口(トヨタ)─
6 世界の事例が教えること
7 事例が教える共通項─そして日本企業への示唆
colmun 正しく売って、1兆円を逃す(HOYA)

 

第4章 非上場企業株式の売却戦略─なぜ売るのか、誰に売るのか─

1 なぜ売るのか─売却判断のフレームワーク
2 誰に売るのか─8つの出口
3 出口の選び方─3つの軸で決める
4 取引先との関係を壊さない売却の進め方

 

第5章 株価算定と価格交渉─非上場株式の「値段」はどう決まるか─

1 なぜ評価はひとつに定まらないのか
2 3つの評価手法─インカムマーケットコスト
3 数値例─同じ会社に5つの「値段」がつく
4 2つのディスカウント─マイノリティと非流動性
5 裁判所は何と言っているか─判例に学ぶディスカウントの限界
6 税務評価との危険な混同
7 価格交渉の実務 ─情報代替案時間
8 価格決定申立ての実務─裁判所が値段を決めるとき

 

第6章 会社法と少数株主の実務─権利を知る者だけが対等に交渉できる─

1 なぜ会社法の知識が「価格」を変えるのか
2 保有比率で変わる少数株主の権利─階段構造の全体像
3 株主提案権の行使─対話を公式の場に乗せる
4 帳簿閲覧請求─情報の非対称を突き崩す
5 株主代表訴訟─経営への最終的な規律
6 重要判例の解説─裁判所は少数株主をどう扱ってきたか
7 少数株主が会社を変えるメカニズム

 

第7章 売却資金の使い道─戦略的資本配分─

1 売却は「終わり」ではなく「始まり」である
2 自己株式取得─最も直接的な資本効率の改善
3 成長投資への再配分─眠っていた資本を働かせる
4 「整理」と「戦略的保有」のポートフォリオ再構築
colmun 非上場株式の価格と、少数株主抑圧の法理─2つの最高裁判例が示すもの

 

第8章 ケーススタディ─買い取り流動化の現場から─

ケース1 上場メーカーの「40年前の出資」─バルク売却という解
ケース2 「簿価100万円、配当ゼロ」の株が6,000万円になった話
ケース3 相続で来た株─「塩漬け20年」からの出口
ケース4 失敗例─順序を誤った売却が招いた3年の停滞
ケースのまとめ─現場が教える5つの共通則

 

終章 非上場企業株式が日本経済を変える

1 本書が歩んだ道
2 非上場株式の流動化は「社会課題」である
3 アクティビストは悪か─実証研究が示す答え
4 上場企業CFOへの提言─「最後の宿題」から着手する
5 オーナー経営者への提言─少数株主は敵ではない
6 少数株主への提言─権利は行使されて初めて存在する
7 買い取りという事業の社会的意義─「三方よし」の構造
8 弁護士法違反論への反論─裁判例の現在地
9 制度への提言─「少数株主の抑圧」法理の確立を
10 次の10年─非上場株式流動化市場の未来

 

補論 理論を知るための読書案内

1 なぜ実務家が金融理論を読む必要があるのか
2 3つの理論が政策保有株式に突きつけるもの
3 段階別の読書案内
4 理論が「壊れる」4つの場所
5 1冊だけ選ぶなら