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目標と目的の違いとは?メリットや重要性について解説

#マーケティング用語
#マーケティング基礎知識

「目標」と「目的」は日常でもよく使う言葉ですが、意味の違いをご存じでしょうか?

この2つは異なる意味を持つ単語ですが、混同して使っている人も多いかと思います。

普段の会話のなかではあまり意識する必要はないかもしれませんが、主にビジネスシーンで目的や目標を立てる場合は、2つの違いを理解し、正しい意味で使うことが重要になってきます。

本記事では「目標」と「目的」の違いからビジネスにおける「目標」にフォーカスし、目標設定のメリットや設定方法についても詳しくお伝えします。

目的と目標の違い

目的とは

目的とは、字の通り「目」で見える「的」のことであり、「最終的に目指す到達点、成し遂げたいゴール」を指しています。

個人でいう目的といえば、「こういう姿になりたい」や「将来こんな人になる」などの夢やビジョンのことを指します。

そして、ビジネスシーンにおいての目的とは「昨年よりも業績を上げる」や「社会に貢献する存在になる」などの将来の企業戦略や企業の経営ビジョンが該当します。

目標とは

目的とは目指す到達点だと説明しましたが、そこに到達する過程に立てられるものが「目標」なのです。

下記の図で説明すると、頂上の旗が目的で、そこまでの道のりにある〇が目標です。

そのため目的は長期的、目標は短期的に設定されます。

目標の画像

また、目標は漠然とした夢や、ビジョンという曖昧に表現されている目的を実現するために、何をすればいいかを明確にしたものであるため、数値などを用いて具体的に示されます。

例えば、ビジネスシーンであれば目的が「売り上げを上げる」の場合、目標は「月の売上高〇円以上」「アポ獲得数〇件以上」など、どのようにして売上を上げるかに明確に答え、かつ達成度合を測る事ができる目標が適切です。

上記のようにビジネスにおいて「目標」は業務内容そのものに関わってきます

そして、1つの目的に対して複数の目標が存在することは珍しくありません。企業の目的を達成するためには、さまざまな視点から複数の具体的な目標を設定することが重要です。

ビジネスにおける目的設定・目標設定の重要性

目的設定の重要性

目標と目的の関係性は上記にも記述しましたが、目標を設定するには目的を明確にする必要があります。目的がわからないまま、ただ設定された目標の数値を追ってしまうと社員のモチベーションの低下を招き、結果として効率も落ちてしまうのです。

また、目的が明確でないと目標が目的化してしまい、本質ではない点に固執してしまうということもあります。

目標設定の重要性

目標は日々の業務内容に大きくかかわってきます。そのため、適切な目標を明確に設定しなければ、何をすれば良いのかわからず業務への動きだしに時間がかかるうえに、動き出したとしても生産性や効率は低くなってしまうでしょう。

目標設定のメリット

やるべきことが明確になる

目指す目的に対して具体的な目標があることで、社員の業務内容としてやるべきことが明確になります。

目標を設定すると、方向性がわからないという状態を防ぎ、日々の仕事への進め方や、突然起きてしまうトラブルに対してもどのような行動をとるべきかがわかりやすくなります。

結果として組織として目指すべき方向性が統一され、より一層ゴールへ効率的に進むことができるでしょう。

達成感が得られる

目標なくただ仕事をするより明確な目標があるほうが、自身の成果が評価されやすくなり、目標を成し遂げた事による達成感を得ることができます。

目的に向け設定した目標をひとつずつ達成したという経験を積み重ねると、その達成感はもちろんですが、社員一人ひとりの大きな自信にもつながります。

目標を達成するためのスキルや経験に裏付けられた自信を持って目標に取り組むと、目標が達成しやすくなり、さらなる自信が得られる正の連鎖が生まれることも大きなメリットでしょう。

モチベーションが維持できる

目標が設定されていると自身の働きによる成果がわかりやすくなり、モチベーションを高く保ち仕事に取り組むことができます。

また、自身の業務に対し自分で設定した目標がある場合は、社員一人ひとりが主体的に仕事に取り組むことができます。

目標を成し遂げていくことで身についた自信は社員のモチベーションに大きく関わります。目標に対する成功体験を繰り返すことで、モチベーションを高く保ったまま自身の仕事に向き合うことができます。

目的と現状の差がわかる

目標は目的への過程の指標と説明した通り、目標として具体的で測定可能なものを掲げていれば、現時点で、どれだけ目的(ゴール)に向かって歩むことができているかが把握できます。

目的に対して進捗状況の把握ができると、どのようなペースで進めばいいかというのも計画を立てやすくなり、もし遅れが生じているようなら、どこでリカバリーをするかということも計画を練りやすくなります。

PDCAサイクルが回しやすくなる

ビジネスシーンではよくPDCAサイクルという言葉を耳にしますが、PDCAサイクルは継続的に業績を上げていくために必要とされる手法として多くの企業が実践しているかと思います。改めてご紹介すると「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(反省)」「Action(改善)」の頭文字で構成されており、この4つの行動を繰り返すサイクルを表しています。

しっかりとした目標を立てこのサイクルをまわすことで、ただやりっぱなしではなく、計画に対しての成果や、改善点を見つけ、次の行動に活かす事ができれば次の目標に対してさらにいい結果が望めます。

ただ漠然とPDCAサイクルを回すのではなく、目標という指標があることでPDCAサイクルを回しやすくなり、ビジネス活動をより効率的にすることが期待できます。

目標設定の方法「SMARTの法則」

目標設定によく使われる「SMARTの法則」というフレームワークがあります。以下の要素を加味し、ルールを守って目標を立てることが、実際の行動や成果へとつながります。

・Specific:具体的
前述しましたが、設定する目標は明確かつ具体的である必要があります。抽象的で人によって解釈が分かれるようなものではいけないのです。

・Measurable:測定可能
目標は最終的に目指す目的に至る指標であるため、そこに至るまでの達成度合や進捗を数字などで測定できることが望ましいでしょう。

・Achievable:達成可能
実現不可能な目標設定ではなく、達成可能な目標を設定する必要があります。
しかし簡単に達成できるような目標では意味がありません。チャレンジしたくなるような現実的な目標水準を探る必要があります。

・Relevant:関連性
目指す目的(ゴール)や方向性に基づき関連性を持った目標である必要があります。最終目的と達成するためのプロセスにおける目標がリンクしている必要があります。

・Time Bond:時間制限のある
目標達成までの期限が明確に設定されていることが重要です。また、その期間は妥当な期間でなければなりません。漠然とした期間の目標設定では計画的に動くことはできません。

目標設定の注意点

目標を沢山立てすぎない

目的に向けて目標を複数立てる場合もあるという話はしましたが、だからといってあれもこれもと目標を立てすぎてしまうと、結局どれに労力をかけるべきかわからなくなってしまいます。結果的に全て中途半端になり目標が達成できないという自体になりかねません。

「SMARTの法則」のAchievable(達成可能)にもあるように、目標は頑張れば達成可能な範囲である必要があります。複数目標を立てる場合は、達成できる目途がたつ数をしっかり見極める必要があるでしょう。

定期的に見直す

定期的に目標やそれに対する行動計画を見直し、軌道の修正や目標水準の見直しをすることも重要です。

職場の状況や企業の成長は日々変化しています。同じ目標を掲げ続けていてもその目標を達成する必要がなくなることもあるのです。

設定した目標は目的とずれていないか、簡単に到達できてしまわないか、期間や数値は適正か、定期的に確認しましょう。

まとめ

目標と目的は似ていますが、特にビジネスにおいてはこの2つの違いを明確に把握しておくことは重要です。

この2つを適切かつ明確に設定することで、お伝えした通りさまざまなメリットが得られます。

自社の目標設定は正しくできているのか、本記事でご紹介した「SMARTの法則」などワークフローを用いて今一度見つめ直してみてはいかがでしょうか。