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リードナーチャリング課題の明確化はアンケート調査から
「リードナーチャリングを行っているが、コンテンツの企画の幅が広がらない、ウェブサイトやブログで語っている事と重複してしまう」など、コンテンツ制作に課題を感じている企業は多いでしょう。
リードへのコンテンツを考える際に重要なことは「そのリードが自社にどう思ってもらえれば(どんな評価をしてもらえれば)買いたい気持ちになるのかを知ること」です。
それを知るためには、リードに対してアンケート調査を行うことが有効です。
この記事ではアンケートの重要性と、その活用方法について解説していきます。
アンケート調査の重要性
伝統的マーケティングをやったことがある、すなわち新商品開発、新商品導入戦略立案、広告計画・販促計画等をやったことがある人なら、アンケート調査は大抵やったことがあるでしょう。
もちろん、これらマーケティングの計画立案には販売実績データ、購買データ、POSデータ、利用履歴データ等の行動データも使いますが、行動データだけでは顧客の深い心理までは分かりません。顕在・潜在ニーズ、商品利用に関する様々な意識、自社・他社商品への評価・満足不足等を知るにはどうしてもアンケート調査、もしくはインタビュー調査が必要になります。
例えば、ある商品を買った人と、買ったことがない人でアンケートを取ったとき、
・「形がかっこいい」という項目に対して、「イエス」と答えた人
▶︎購入者65%、未購入者60%
・「簡単に使えそう」という項目で「イエス」と答えた人
▶︎購入者が80%、未購入者は30%
という結果が、アンケート調査から判明しました。
このアンケート調査から、わかることは
- 「形がかっこいい」という認識は、購入する前から認識されている
- 「簡単に使えそう」ということは伝わっていないが、購入者はそう認識している
ということです。
実際に購入しないとわからない事実は、「簡単に使えそう」ということです。
そのため、このアンケートから導き出されるマーケティング施策の方向性は、「簡単に使えそうだという気持ちを起こさせる内容」になります。
例えば広告で「簡単に使えそう」を強くアピールする、あるいは実際に試しに使ってみて体験してもらえるモニターキャンペーン、無料体験イベントを行う、等です。それでも伝わりそうもないときは、実際に「簡単に使える」をさらに実体として強化した商品を開発し、リニューアル商品として大々的にアピールします。
このような調査は、残念ながらナーチャリングで行っている企業は少ないのが現状です。
自社商品のアピールポイントを把握し、顧客に届けたい情報を届けることができるコンテンツを企画する際にも必要な情報であるため、リードナーチャリングの際にも行う必要があります。
コンテンツ制作の指針
リードナーチャリングの課題を明確にする際は、次元の異なった2つの議論が必要です。
それは、
- 「顧客にどんな行動を起こしてほしいのか」という「行動をどのように促すか?」を考える場合
- 「どのように思って欲しいか」という「心理をどのように変容させるか?」を考える場合
の2通りです。
リードナーチャリングの施策を行った場合、顧客の行動を成果として計測することが有効です。しかし、「どのようなコンテンツを企画するか」という悩みを解決したい場合は、顧客の心理に基づいて考えることの方が有効です。
なぜなら、行動の前には必ず心理が先行しており、行動というのは結果論だからです。顧客が行動を起こすときには、「この会社が自分のパートナーとして最適だから」という心理状態になっています。顧客の行動は、心理が変化した結果であるため、顧客の心理にはたらきかけるコンテンツを用意する必要があります。
顧客の心理をベースにして考えることは、コンテンツ企画に効果的に反映されます。
コンテンツの企画を行う際に、「メールの開封率をあげる」という顧客の行動にフォーカスを当てても「どんなコンテンツを企画するのか」というアイディアにはなかなか結びつきません。
一方、「信頼できる会社だと思ってもらう」という顧客の心理にフォーカスを当てたコンテンツを考えると、どこからアプローチしていけば良いのかが考えやすくなります。
コンテンツのアイディアとしては、
- 誰でも知っている企業とも取引がある
- 実際に取引した顧客が何人も実名・写真入りで賞賛・推奨している
- 業界では権威ある◯◯賞を続けて受賞している
- 業界ですでに30年成長を続けている
- 社長や幹部の履歴・実績が申し分ない
- 社員の離職率が低く、イキイキと仕事をしている
- 書籍も出版しており、深い専門性を持っている
などが挙げられます。
「このコンテンツを見た顧客にどんな気持ちになって欲しいか」を考えながらコンテンツを制作すること、そして逆に制作したコンテンツを見て、「これを見た顧客は本当に狙った気持ち(評価)になってくれそうか」を考えることも重要です。
成果を客観的に把握するには顧客の行動に基づいた課題設定が有効ですが、コンテンツを企画する場合には、顧客の心理に基づいて考えた内容が有効です。
顧客心理の仮説の立て方
「顧客がどのような心理状態か?」という仮説を立てる際には何を基準にすれば良いでしょうか?
例えば、Salesforce社が提唱している「4つの不」(「不信の解消」「不要の解消」「不適の解消」「不急の解消」)と言われる、BtoB課題のフレームワークからコンテンツを考えるのは一つの有効な方法です。
ここから課題を設定するのも一つのやり方ですが、この4つは元々営業における考え方でした。マーケティングであるリードナーチャリングを行っていく場合、必ずしもこれにこだわらなくても良いでしょう。
リードナーチャリングを行っていく際に一番良い方法は、実際の顧客の声を手掛かりにすることです。
「御社はなぜ弊社を選んだのですか?」
「あなたは自社商品のどこが気に入って買い続けてくれているのですか?」
「そういえばコンペで自社が勝った時、クライアントは当社のここを評価してくれたようだ」etc…
この顧客の声にナーチャリングに重要な手がかりがあるのです。特にリピーターからの声には多くの手掛かりが隠れています。なぜなら、そこにはリピートしてくれるだけの理由が必ずあるからです。
顧客の声は、顧客の心理状態の仮説を立てる際の突破口になります。
このような自社や商品、サービスに対する顧客の声こそが、顧客から得たい評価ではないでしょうか。マーケティングの手掛かりは常に顧客の声、特に自社を選んでくれた顧客、リピートしてくれている顧客の声の中にあるものです。
スコア比較方法
実際に顧客アンケートを集めた際に、どのように課題抽出を行うのでしょうか。
課題抽出の方法とは「理想の姿」と「現在の姿」のギャップを発見し、そのギャップを埋めることを課題とします。2者のギャップが大きいものほど、優先順位が高くなります。
リードナーチャリングは、「コールドリード⇒ウォームリード⇒ホットリード」の変遷を目指すものと考えれば、と「ホットリード(理想の姿)」と「コールドリード(現在の姿)」を比較し、そのギャップが大きいものを解消することを目指します。
「ホットリードにするために、コールドリードに何が足りないのか?」を考える必要があります。
さらにシンプルに考えると、スタート地点となる「リードになりたての人」とゴール地点である「商談化に至ったリード」あるいは「受注に至ったリード」のスコア比較がギャップが大きいため、わかりやすいでしょう。
ギャップの少ないものでなく、ギャップの大きいもの、さらに理想の姿である人の大多数が抱えているスコアを重要課題とします。
例を用いたスコア比較
このグラフを見たときに注目すべきは「使い勝手がよさそう」「購入後も丁寧に支援してくれそう」の2つの項目です。ギャップが大きく、しかも有効商談化したリードの大多数がそのように評価していることがわかります。
比較の結果①
「十分なノウハウと実績を持つ」「自社の今の課題解決に役立ちそう」「機能が一番優れていそう」「費用が弊社に見合っている」のスコアを見ると、リードになって2ヶ月未満のリードと有効商談化したリードのスコアの差が殆どないことが分かります。
つまり、リードになって2ヶ月未満のリードにこれらの評価を高めようとしても、これ以上に高まる可能性は低く、仮に高めたところで有効商談化に結び付くとも限りません。
比較の結果②
「使い勝手が良さそう」「購入後も丁寧に支援してくれそう」のスコアは両者に大きな開きがあります。特に「使い勝手が良さそう」は両者に60%近くの開きがあり、かつ有効商談化したリードの80%以上が「使い勝手が良さそう」と評価しています。
つまり、リードナーチャリングで一番訴えなければならないのは「使い勝手が良さそう」という項目です。次に注力するのが「購入後も丁寧に支援してくれそう」となります。この評価に結び付くコンテンツについて、質・数ともに、十分に準備することが早急に求められます。
比較の結果③
「十分なノウハウと実績を持つ」「自社の今の課題解決に役立ちそう」は、有効商談化したリードの7割近くが回答しているため、重要な評価であることは間違いありません。
しかし、リード化して2ヶ月未満のリードですら7割近くがそのように感じているため、その評価を下げない程度に訴求すれば十分だと言えます。
リードナーチャリングの前段階であるリードジェネレーションでこの訴求が成功した成果であり、リードジェネレーションでは今後もこの評価を高める努力をする必要があります。
是非一度、アンケート調査によって心理課題を明確化してみましょう。
まとめ
リードナーチャリングで、顧客に提示するコンテンツの制作において重要なことは、顧客の心理に基づいたコンテンツを制作することです。
なぜなら、顧客の行動はあくまで結果であり、原動力は顧客の心理の変化に基づくものだからです。
本記事では、その顧客心理を把握するためにも、顧客アンケートを実施することが一番有効、ということをお伝えしました。
成果を正しく把握するには、行動で課題設定をした方が良いのですが、コンテンツを企画するには、行動ではなく心理で課題を設定する方が良い、というのは既に多くのマーケターが体験した経験則です。
是非皆さんも、アンケートを活用したコンテンツ制作を行ってみてはいかがでしょうか?顧客が実際に目にするのは戦略でもシステムでもデータでもなく、コンテンツです。顧客を動かすコンテンツができなければ、成果を生み出せないのがマーケティングです。
最後はコンテンツ勝負、それがマーケティングです。