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売上10倍以上!事業拡大に大きく貢献した本の効果を体感して(株式会社トライエッジ )
中野 三四郎(なかの さんしろう)様
人材派遣会社に新卒入社後、一貫してマーケティング部門に従事。営業戦略の立案、SFA / CRMの企画開発・運用、顧客分析などを行う。その後、M&Aコンサルファームやメーカーの営業企画などを経て、株式会社トライエッジを設立。2019年『Zoho CRM 最強の教科書導入・実践マニュアル「あなたの会社、まだExcelで顧客管理してませんか?」』、2021年『営業は仕組みで9割決まる-「仕組み」で常勝営業チームをつくる方法』の2冊を出版。
自分たちの強みであるマーケティング領域で勝負
―はじめに、事業について教えてください。
中野:マーケティングオートメーションツール(MA)Hubspotや、顧客管理ツール(CRM)Zohoの導入に加え、それらを利用した営業・マーケティング支援が主な事業内容です。
お客様のご要望によっては、ツールの提供や使い方のレクチャーはもちろん、実際にWebサイトをどのように運用していくのか、サイト訪問ユーザーをどのように増やすかなどの売上向上のための具体的な施策も一緒に提案しています。
―起業までの経緯や現在の事業に至るきっかけを教えてください。
起業当初は学童保育所やマーケティングコンサルに携わる仕事など様々な事業に取り組んでいました。現在のメイン事業であるZohoの運用支援に注力するようになったのは、SaaSがビジネスとして今後展開していくのでは、と考えたのが大きいですね。あと、起業しひたむきに働いてるなかでふと立ち止まり、自分の強みや得意を見直した結果今の事業にたどり着きました。元々マネジメントやマーケティングの仕事の経験があったので、その強みを活かした事業で実際にお客様に喜んでいただけたことが現在のビジネスモデルに到達した理由でもあります。
本のコンテンツ二次利用で問い合わせが約10倍に
―トライエッジ様はクロスメディア・マーケティングで2冊出版されていますが、1冊目の出版に至ったきっかけを教えてください。
中野:クロスメディア・マーケティング様とは、ZohoCRMを使用する上でのアドバイスが欲しいと声を頂いたことが最初のご縁でした。そこからやりとりをしていく中で出版のご提案を頂きました。実は、最初は本の出版に対してあまり期待していませんでした。また、私自身忙しかった事もあって1冊目は社員の一人に任せて書いてもらい、私はほとんどノータッチでした。
1冊目の書籍の内容はZohoについて書くと決まっていたので、一番Zohoに詳しい社員がZohoのスペシャリストとして認知され、箔付けになればいいなという思いで出版に踏み切りました。結果的に出版によって多くの反響を得る事ができたので、出版してよかったです。
―そうなんですね!多くの反響とのことですが、具体的にはどのようなものがあったか教えていただけますか?
中野:本をせっかく出版したのだから他に使い道が何かないかと考えたとき、第1章、第2章をダウンロード資料として自社サイトに掲載してみる事にしたんです。そうしたら、想像以上のリアクションがあって本当に驚きました。有料で売っているものの一部が無料で読めることや、今までZohoについて詳しく解説している本が無かったこと、また、書籍にはZohoの日本責任者の方からもコメントをもらったことも信頼に繋がり、結果として沢山のリアクションを頂けたのかなと思います。
以前はダウンロード資料を自社サイトに掲載しておらず、「お問い合わせ」のフォームだけ設けていました。当時はそこからのリードはまったく獲得はできず、月1件にも満たなかったと思います。しかし、そのダウンロード資料を掲載してから、Webサイト経由のリードが格段に増えました。今は月10件くらい来ています。
他にもすでに本を読んでくださっているお客様からZohoについてお問い合わせが来るなど、本の力を実感しました。
―ではそこから2冊目の出版に至った経緯についてもお聞かせください。
1冊目の出版で本は非常にパワーがある媒体だという事を感じたので、もう一冊出してみたいと思ったのがきっかけです。そして次に出すなら、Zohoだけではなく、営業とマーケティングの会社としての知識や経験を生かした内容を書きたいと思っていました。また、知り合いの経営者にどうぞと渡せるような本がいいと考えていたので、ターゲットとコンセプトは最初から決まっていました。
反響としては、2冊目も期待を裏切らない結果だったなと感じています。元々のターゲットだった経営者の間でもリアクションを頂き、著者である私自身にも箔がついたなと感じました。読んでいただいたお客様からもお声をかけていただき、案件化のきっかけになったこともあり、非常に役に立ったなと思います。
また、2冊目では外部媒体でコンテンツを配布する取り組みも行い、毎月100人くらいの方に見て頂いています。
―1冊目を経て2冊目の出版社選びなどについてはいかがでしたか?
2冊目を出す際の出版社、違う会社というのは選択肢として無かったわけではありませんが、他に頼もうとは思わなかったです。1冊目の成功もありましたし、そのままの流れで行きたいと思いました。
本の制作過程ではサポート体制が非常にしっかりしていて、タイトル、内容などの相談はもちろん、編集の方がかなり細かく校閲してくださり、的確なアドバイスを沢山頂きました。
また、2冊目の書籍出版後に行ったセミナーイベントもクロスメディア・マーケティング様と一緒にやらせていただいて、販促にも協力してくださいました。
結果的に2冊目も上手くいきましたし、クロスメディア・マーケティング様に依頼してよかったです。
本出版による専門性・信頼性獲得が事業拡大の鍵に
―書籍を出した際の感想をnoteに掲載されているのを拝見しましたが、これもまた本の二次活用ですね。
中野:noteにはベンチャー経営・マーケティングネタを中心に、5分で読めるビジネスネタを投稿しています。これは自分自身の考えや挑戦を知ってもらうために発信していて、実際にそこから繋がりが生まれています。
書籍をつくる過程や出版後の影響や反響も記事にしています。
1冊目「書籍を出版したら売上が10倍になった話をします」
2冊目「ビジネス書籍の執筆から出版までをまとめました」
―1冊目を出版した際のnoteのタイトルで「書籍を出版したら売上が10倍になった話をします」と書いてありますが、実際にどのように10倍になったのでしょうか?
中野:ダウンロード資料による成果ももちろんですが、それ以外も複合的に考えて10倍かそれ以上だなと思います。
実際に本のおかげで商談に繋がる問い合わせが大幅に増加しました。
特にZoho社からの紹介が増えました。Zoho社からも本を出せるほどの専門性がある代理店として認識していただけたのか、お客様からのお問い合わせがあったときにトライエッジを紹介してくださるんです。
1冊目の執筆を始めたのはZohoの事業開始から半年が経った頃で、出版時でちょうど1年ほどでした。まだ新規事業と言える時期に出版しましたが、この本のおかげで事業が大きくなったと感じています。
―2冊の書籍出版という経験を経て、本を出版する際に気を付けるべきことがあれば教えてください。
書籍を出版するうえで重要なのは本の内容であり、コンテンツ力だと思います。内容がつまらないと信憑性が下がりますし、ブランディングとしても逆効果です。
読者が理解できなかったりクオリティが不十分だと思われたりしないように、作成途中の段階で色々な人に読んでもらい、修正を重ねました。本はずっと残るものですし、中途半端なものは作りたくなかったので、特に内容はしっかりしたいと思いました。今後書籍出版を考えている企業は、コンテンツをしっかり練ることに是非注力してほしいと思います。
―本日は貴重なお話ありがとうございました。