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知名度向上の方法~人が最初に記憶をするのは「名前」ではない!?~

#知名度・認知度

知名度を上げるために、自社の企業名や商品名を覚えてもらうための施策ばかり行っていませんか?

「売上アップのためにまずは知名度を上げよう。」
「商品名を覚えてもらうために、CMで商品名を大々的に伝えよう。」
「記事やSNSやメールタイトルで何度も商品名を伝えよう」
「商品名を知ってもらえたら、次に商品について理解をしてもらおう」

本当に、企業名や商品名を伝えることが大切でしょうか?

今回の記事では、知名度・認知度に関する基本的な知識とともに、「本当の知名度の上げ方」について詳しくご紹介します。

自身が何か商品を購入するときのことをよく考えてみて下さい。何か欲しい商品について、最初に記憶するのは名前でしょうか?

人が最初に記憶するのは名前?

例えば、学校時代を思い出してみましょう。入学当社は周り全員が初対面になるので、全員の名前を憶えることから始まります。

「凄く背の高い男子がいるな。名前は何だろう?」
「めっちゃ可愛い女子がいるな。名前は確か〇〇〇だったような気がする」
「隣のクラスに俳優の〇〇似の格好良い男子いるよね。名前なんて言うか知ってる?」

このような会話をしたのではないでしょうか。

最初に記憶したのは名前ではなく、「凄く背の高い男子がいる」「めっちゃ可愛い女子がいる」「俳優〇〇似の格好良い男子がいる」という、その人の特徴ですよね。

今度は1人の消費者として思い出してみましょう。

  • 友人宅で食事のときに飲んだビールはコクがあって凄く美味しかった。でも奥さんに聞いたら値段は安いらしい。たぶん、第3のビールのジャンル。缶の色は赤かったはず・・・
  • 今度旅行に行くときに、江戸時代の宿場町そのままの街並みのあそこに行ってみたい。確か福島県だったと思うけど、街の名前はなんだっけ・・・
  • 従業員も増えたし、売上も増えてきてやることも増えてきたし、そろそろウチもクラウド会計ソフトを使わなきゃ。無料のものから始められた気がする。たしかツバメのマークだったような・・・

このように、やはり最初に記憶したのは商品の名前ではなく

「安くてもコクがある 第3のビール 真っ赤な缶」
「江戸時代の宿場町そのままの街並み。福島県」
「クラウド会計ソフト 無料から始められる ツバメ」

というキーワードですよね。

ビジュアルや色、手がかりを記憶していることはあっても、名前と一緒に記憶していることは殆どないでしょう。

人が最初に記憶するのは名前ではなく本人の興味を引く「特徴」

「安くてもコクがある 第3のビール 真っ赤な缶」
「江戸時代の宿場町そのままの街並み。確か福島県」
「クラウド会計ソフト 無料から始められる ツバメ」

これらはすなわち自分にとって何らかの意味があり、関心を引く特徴であり、記憶の手掛かりとなる「真っ赤な缶」「福島県」「ツバメ」です。

「本麒麟(キリンビール)」「大内宿(福島県会津)」「クラウド会計ソフト Freee」という名前まで記憶している人は、特徴だけ記憶していた人よりぐっと少ないはずです。

実は、人は名前の記憶が苦手

じつは、人間にとって名前を記憶することは、記憶の中でも苦手な部類に入ります。なぜなら、名前を記憶するのには、記憶力をフル稼働しなければならない厄介なことだからです。英単語や歴史の人物名を、受験勉強で無理やり暗記させられるようなものです。無理矢理暗記したものはすぐ忘れてしまいますしね。

人にとって「名前の記憶だけ」というのは、やらないで済むのならやらないで済ませるものなのです。

それに対して

「安くてもコクがある 第3のビール 真っ赤な缶」
「江戸時代そのままの宿場町」
「クラウド会計ソフト 無料から始められる」

は自分にとって覚えておくメリットがあるため、無理やり記憶しようとしなくても覚えてしまいます。自分にとって興味がありメリットがある内容は、覚えておくべきものとして記憶するものなのです。

Awareness(知名度・認知度)は何を記憶することか?

Awarenessは、言わば「存在の認知」ですが、「名前の記憶」とは限りません。

商品の名前をしっかり記憶してもらわなくても、

「安くてもコクがある 第3のビール 」
「江戸時代そのままの宿場町がある」
「クラウド会計ソフト 無料から始められる」

という、本人にとって興味がありメリットがある内容の記憶でも構わないのです。

「商品名まで記憶してもらわないと、探して購入してもらうことが出来ない」と思う方もいるでしょうが、それは本当でしょうか?

名前を記憶していなくても特徴の記憶があれば購入できる

人は商品名を記憶してなくても、何らかの覚えやすい目印や特徴的な商品の見た目(真っ赤な缶等)、シンボルマーク(ツバメ)で記憶していれば店頭でもネットでも認識が出来るので購入が出来ます。

店頭で広告タレントの出ているポスターや、記憶に残る売り文句の書かれたPOPが近くに置いてあることがあれば「ああ、例の商品だな」と認識出来ます。

「安くてもコクがある 第3のビール 真っ赤な缶」
「江戸時代の宿場町 福島」
「クラウド会計ソフト 無料から始められる」

と、スマホで検索してみて下さい。

本麒麟、大内宿がいきなり目に飛び込んできますよね。freeeのロゴ横にはツバメがいるので探しているのはfreeeだとすぐに分かります。

何か買おう、何か選ぼうと思ったら、まずはその場でスマホで検索するのは、今日の代表的な購買行動です。つまり、商品の名前を記憶していなくても特徴の記憶が手がかりとなって、探して購入できるのです。

商品名の連呼は一つの方法ではあるが・・・

「バイトするならタウンワーク」「仕事探しはインディード」

こういったCMの音楽やリズムは、確かに記憶に残りますよね。ですが、これは名前を連呼するテレビ広告の大量投下の結果に過ぎないのです。もちろん、名前連呼のテレビ広告の大量出稿は確かに知名度を上げる効果があります。

先ほどのCMを覚えていたら、バイト探しをする人は最初にタウンワークを思い浮かべる可能性が高いですよね。仕事探しをする人もインディードは有力な選択肢になるでしょう。多くのライバルとの競争で確かに有利になります。しかし、テレビ広告で大量出稿を行うためには、〇十億円といった広告費が必要になります。

名前の連呼に頼らない知名度・認知度の上げ方

名前連呼のテレビ広告大量出稿、あるいは選挙カーでの候補者名連呼、メールのタイトルでの名前多頻度露出等、連呼による知名度アップは確かに一つの方法です。しかし、人は興味のない名前を連呼されると鬱陶しい、煩わしいと感じるものです。上手なやり方をしないと嫌われる可能性もあります。そして、名前を連呼する方法は、続けてないとすぐ忘れられてしまいます。

それよりも、商品に興味・関心をもってもらうことで「あの赤い缶のビールはなんて名前だったっけ・・・」とネットで検索されることを狙った方が、大量の広告を出稿するよりも安く、自然で効果的です。

そのためには、相手にどのような存在として記憶されたいかをまず考えることです。

「安いけどコクがある 第3のビール」
「江戸時代そのままの宿場町」
「クラウド会計ソフト 無料から始められる」

という、特徴をしっかり決めましょう。

+αで記憶の手掛かりとなる、「真っ赤な缶」「福島」「ツバメ」という特徴があれば、更に発見されやすくなるでしょう。

「『記憶して欲しい特徴』なんて厄介なこと言わないでくれ。名前さえ記憶してくれれば良いんだよ。」と思いますか?じつはそちらの方が難しいのです。遠回りのようですが、「記憶してほしい特徴をしっかり見定め、それを記憶に残す」方が、近道になるのです。

知名度についてさらに詳しい記事はこちら↓
知名度・認知度をあげる秘策!これを読めばすべてが分かる!