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ビジュアルアイデンティティ(VI)とは?その目的や作り方を解説!

# マーケティング基礎知識
# 経営理念

ロゴやカラーといった視覚的要素(デザイン)の統一は企業のブランディングには欠かせません。

ブランドや企業のイメージを視覚化する「ビジュアルアイデンティティ(VI)」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

本記事ではビジュアルアイデンティティとは何か、その目的や制作方法についてお伝えします。

ビジュアルアイデンティティ(VI)とは

ビジュアルアイデンティティ(VI:Visual Identity)とは、ロゴや商標、シンボルマーク、ブランドカラー、フォントなど、企業を表現する統一された視覚的要素の総称を指します。

視覚情報は人間の五感の中でも最も影響が大きいと言われており、VIを確立することは企業やそのブランドのイメージを大きく左右します。

ブランドが持つコンセプトを視覚化し、デザインに落とし込み、分かりやすいビジュアルとして表現することで、そのブランドが何者であるか一目でわかるように世の中へ浸透させることができます。

このVIはこれから企業が作り上げていく制作物(商品・サービス)の基礎となるビジュアルのルールとなります。ロゴや商品のみならず、Webサイトやパンフレット、店舗やオフィス、制服など全てにVIに従い、一貫した世界観を展開していきます。

多くの企業はVIの展開方法や使用規定などの細かなルールをVIマニュアルやVIガイドラインにて設定し、社内で管理・共有がされています。

コーポレートアイデンティティ(CI)とビジュアルアイデンティティ(VI)の関係性

まず、コーポレートアイデンティティとは(CI:Corporate Identity)企業の軸となる「企業戦略」です。企業理念や社会的責任、スローガンやステートメントなどを要素にし、企業イメージの構築のために、企業が歩んでいきたい方向性を、ロゴや商品、サービス、プロモーションなどさまざまな顧客とのタッチポイントを通して市場に認知させ、自社の立場や優位性を確立していくための企業武器なのです。

要するに、企業が「何者」であるのか、その存在価値を伝える軸となるものがCIなのです。

このCIを構成するのが、「理念=マインド・アイデンティティ(MI)」「行動=ビヘイビア・アイデンティティ(BI)」「視覚=ビジュアル・アイデンティティ(VI)」という3要素です

つまり、VIはこのCIを構成する一部なのです。VIは企業理念やビジョンといったMI(マインドアイデンティティ)を元に可視化しデザインとして企業を表現するものなのです。

CIやVI、MIなど構成要素について詳しい記事はこちら↓
コーポレートアイデンティティとは?その構成要素とメリットを解説!

ビジュアルアイデンティティ(VI)を定める目的

世界観(ブランドイメージ)の理解と浸透

人間関係において第一印象は非常に重要ですが、これは企業も同じです。企業理念(MI)を視覚化したものであるVIは一目でその企業を印象付けます。

自社のブランドパーソナリティや企業理念、企業が目指す理想像を可視化したVIとしてビジュアルルールができていると、その色やカタチで視覚的に企業の世界観を認知してもらう事ができます。

例えば、「さわやか」という印象を抱いてほしいのならば、「赤」や「ピンク」のようなビビットカラーではなく、「緑」や「青」といった寒色系のカラーを使用しているほうが、顧客もそれに近いイメージを抱いてくれるでしょう。このように、色やカタチから抱くイメージを通して、世の中の人々にある程度共通した世界観を感覚的に捉えてもらう事ができます。

このように統一したデザインでその企業、ブランドの世界観を世の中へ訴求することができれば、デザインを見ただけで顧客に「あの企業だ」と気付いてもらえます。
VIは、世の中へ企業イメージや世界観を効果的かつ効率的に伝える事を可能にしてくれるのです。これは自社のブランディングにも大きく貢献します。

企業イメージについて詳しい記事はこちら↓
企業イメージと企業ブランディングは同じ?ブランドイメージとの関係性を解説!

ブランディングとデザインの関係性について詳しい記事はこちら↓
ブランディングデザインとは?企業ブランディングにデザインが必要な理由について

統一感による信頼関係の構築

VIによって統一されたデザインルールがあることで、企業は制作物や広告、店舗の雰囲気などさまざまな場面で一貫性のあるイメージを作り上げる事ができます。

これは、世の中へ向けて自社がどのような企業であるかという視覚的なメッセージになります。

頻繁にビジュアルのテイストが変わってしまう企業やブランドよりも、統一されたビジュアルで発信を続けている方が顧客もそのデザインを見たときにすぐに同じ企業だと判断しやすくなり、自社の商品やサービスを選んでもらいやすくなります。

このように、ビジュアル面に一貫性をもたせ、視覚的なメッセージを継続的に発信し続けることで、企業やブランドから受け取る印象がいつも同じになり、それは安心感や信頼感につながるのです。

他社との差別化

VIは消費者や顧客が瞬時に企業やブランドを認識する大きな材料です。

そのため、流行りのデザインなどに左右されず、このVIに自社独自のブランドアイデンティティをビジュアルにしっかりと落とし込めていれば、それは唯一無二のものになります。

そうすることで、競合他社との差別化が可能になります。

商品やサービスが飽和する昨今において、自社を他の企業と差別化することはビジネスを大きく左右するため、とても重要なのです。

ビジュアルアイデンティティはロゴだけではない

VIと聞くとロゴのことだと思う人は多くいますが、VIはロゴだけではありません。

前述したように、VIは企業を表現する統一された視覚的要素の総称ですので、企業やブランドのビジュアルに関わるもののほとんど全ての範囲を指します。

例えば以下のようなもの全てがVIであるといえます。

  • ロゴ
  • コーポレートカラー
  • フォント
  • 商品パッケージ・紙袋
  • 店舗外装・内装
  • 制服
  • ウェブサイト
  • パンフレット
  • 名刺
  • 広報など発信に使用される制作物(CMなど動画広告・ポスター・SNS)

さまざまあるVI要素はどれも重要ですが、やはりこのなかでもロゴは非常に重要視されています。

ロゴについて詳しい記事はこちら↓
企業ロゴ(logo)デザインの重要性を解説!ロゴデザインに込められたストーリーとは?

ビジュアルアイデンティティの作り方

ブランドパーソナリティの確立

ブランドパーソナリティとは、企業の「らしさ」「キャラ」、すなわち企業の性格・人柄を規定したものを指します。顧客に企業やブランドの個性を感じ取ってもらうにはこのブランドパーソナリティの確立は必要不可欠です。

ここで決めたブランドパーソナリティを軸としてビジュアルアイデンティティを作っていきます。

また、ビジュアルアイデンティティを決定するときは、一人ではなく複数人でチームを作り意見を出し合い、決定していくことが重要です。

ブランドパーソナリティの決め方はこちらの記事をご覧ください↓
ブランドパーソナリティーとは?企業ブランディングに欠かせない有効な一手!

カラー・デザインイメージの考案

次に考えるのはコーポレートカラーまたはブランドカラーと言われるものです。この前に決めたブランドパーソナリティを元にカラーを考察していきます。

例えば、「知的で洗練された企業」というパーソナリティなら、そのイメージにあうカラーを何色か出し合って決めていきます。

あなたは何色をイメージしたでしょうか?VI制作チームで実際の色を見せあいながら意見を出し合い決めていきましょう。

このとき、1色だけではなく3〜5色設定するのがいいでしょう。ロゴですと1色が推奨されることもありますが、さまざまな制作物に展開していくためには複数色の組み合わせが有効なのです。

色が決まったら、次に考えるのはビジュアルイメージ(デザイン)です。ここではロゴやフォント、シンボルマークなどを考えます。

ビジュアルイメージは言葉で伝えるのはバラつきが生まれてしまうこともあるため、世の中にある既存のものなどから自社のパーソナリティに近いものを選出し共有することで、イメージを全体で固めていきます。

また、フォントも明朝体であれば「大人っぽい」「落ち着いた」といった印象があるように、さまざまある中でブランドパーソナリティに沿った選択をしていく必要があります。

このようなデザインの考案は可能であればアートディレクターなどクリエイティブの専門家を交えて考えていくほうがいいでしょう。

決めたルールをガイドラインへ落とし込む

ここまでに定めたビジュアルをまとめ、さらに使用するときのルールを決めます。このルールとは、デザインの一貫性や統一性を守るためのもので、デザインを適用する制作物の範囲や取り扱いの権限などを決めます。

そして、これをVIガイドラインに落としこんでいきます。

このとき、しっかりと一貫したブレのないデザインになっているか俯瞰して確認しましょう。チームメンバーだけではなく、他社員に確認するのも客観的な意見を得られるため有効です。

このガイドラインは基本的に社外秘にし、今後の制作物やサイト整備、広告などさまざまな場面に展開していきます。

VIガイドラインの事例としては、デジタル庁や国土交通省が公表していますので、参考にできるでしょう。

参考:デジタル庁国土交通省 「Handbook of 3D City Models」

まとめ

企業理念(MI)を可視化したVIは消費者や顧客にとって最初のタッチポイントになる可能性が高い要素です。自社「らしさ」を最大限に活かしたVIは、自社の魅力を適切に伝えてくれます。

一貫した企業イメージを世の中へ訴求するVIは自社のブランド戦略には欠かせないのです。