- カテゴリ
- タグ
オウンドメディアを活用してコンテンツマーケティング強化!
昨今多くの企業からコンテンツマーケティングやオウンドメディアの注目度が高まり広まってきました。どちらも上手く活用・運用することで企業の顧客獲得・育成やブランディングに大きな効果をもたらします。
どちらもコンテンツを発信するという点で類似していますが、コンテンツマーケティングとオウンドメディアの違いやそれぞれの役割について詳しくご存知でしょうか?
本記事ではオウンドメディアとコンテンツマーケティングのそれぞれの役割や、コンテンツ発信のポイントなどについて詳しくお伝えいたします。
コンテンツマーケティングとオウンドメディアの違いとは
オウンドメディアとは
オウンドメディアは、「企業が保有し、発信するメディア」のことを指します。例えば、自社サイトやブログ、SNS、動画、出版物、パンフレットなど広義では紙媒体のものも含まれます。しかし、昨今のデジタルマーケティングの中では、自社で運営し情報発信を行うブログサイトのみを指す、狭義の意味で捉えられていることが多いでしょう。
オウンドメディアの主な目的はタッチポイントを増やし、顧客とのコミュニケーションの強化とブランドイメージの確立です。メディアへ多くのコンテンツを発信することで、Googleなどの検索エンジンに登録され、内容によっては検索結果の上位に表示される可能性もあります。このように露出が増えるとその分多くの顧客との接触を増やすことができます。
また、検索エンジンで上位表示を狙う対策を「SEO対策」といいます。
そして、ブランドイメージの面では、オウンドメディアのデザインやトーン、さらには価値観の一貫性を保ちながらメッセージを発信することで、顧客に自社のブランドイメージを確立することができます。
オウンドメディアについて詳しい記事はこちら↓
『オウンドメディアとは?始め方から運用までわかりやすく解説!』
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングは、コンテンツを用いて顧客を拡大していく手法のことを指します。そもそもマーケティングにおけるコンテンツとは、広告などではない「価値のある情報」を指します。その情報を共有し顧客からの関心を集め、ニーズを育成し、購買意欲を高めていくことを目指すのがコンテンツマーケティングなのです。
その核心には、ユーザーとのエンゲージメントの強化や、消費者の深い理解を基盤としています。具体的には、webサイトにブログやコラムといったコンテンツを発信しカスタマージャーニーの各ステップで信頼を構築し、感情の共鳴やインサイトの取得を目指し顧客を育成していきます。物語の構築や、コンテンツの質にこだわりながら、オリジナル性を持った情報提供を行い、顧客の心に響くメッセージを届けることで最終的には自社の「ファン」にまで成長させていき効果を最大化していくのです。
従来のマーケティングは「顕在層」へのアプローチが重きでしたが、このコンテンツマーケティングでは「潜在層」を掘り起こし育成していくことに重きが置かれています。
コンテンツマーケティングは自社サイト・ブログやホワイトペーパー、メルマガ、SNS、セミナー、など様々な手法で取り組まれます。自社が所持しているメディアでの発信も行うため、オウンドメディアもコンテンツマーケティングの一つの手法といえます。
コンテンツマーケティングについて詳しい記事はこちら↓
『コンテンツマーケティングとは?実施のメリットをわかりやすく解説!』
オウンドメディアとコンテンツマーケテイングそれぞれの役割
オウンドメディアとコンテンツマーケティングは、共にブランドの価値を伝える役割を持ちますが、そのアプローチや目的が異なります。
オウンドメディアは、主に情報提供やブランドの一貫性の確保を目的したメディアのことで、独自のコンテンツを通じて、ブランドの声を発信し続けます。オウンドメディアはコンテンツマーケティングの手法の一つと前述しましたが、オウンドメディアはより「ブランディング」に特化しているのです。
一方、コンテンツマーケティングは、顧客との関与を深め、顧客のニーズを育てていくことを中心に据えています。ペルソナ分析を行い、ターゲットの理解を深めることで、よりエンゲージメントの高いコンテンツを制作します。また、コンテンツ戦略を練りながら、適切なトピックを選定し、適切なメディア媒体でコンテンツの最適化を進めます。
このように、オウンドメディアとコンテンツマーケティングは異なるアプローチを持ちながら、ブランドの価値を最大化するための重要な役割を担います。
オウンドメディアとコンテンツマーケティングの相乗効果
オウンドメディアとコンテンツマーケティングが手を取り合ったとき、何が生まれるでしょうか。
オウンドメディアは、ブランドの力を最大限に引き出すプラットフォームです。
コンテンツマーケティングを運用する際にオウンドメディアを立ち上げ力を入れると、認知度向上やサイトへの集客増加だけでなくブランド強化や信頼構築といったことが、コンテンツマーケティングに、より高い効果を生むことにつながります。
独自性を持つコンセプトや、企業のパーパス、背景、代表者の想いなどを共有することで、ユーザーの自社へ対する深い理解をリアルな体験としてもたらせるのです。さらに、専門知識をもとにリサーチを行い、専門家の意見やリアルな体験を通して、ユーザーストーリーやケーススタディを展開することでより高い共感を得ることができるでしょう。オウンドメディアを活用することでコンテンツマーケティング目的となる顧客の拡大・育成、そしてファン化へ大きく寄与するのです。
オウンドメディアを活用したコンテンツ発信
成功するコンテンツ戦略のキー要素
まず、成功するコンテンツマーケティング戦略において最も重要なのは、「目的の明確化」です。具体的なビジョンを設定することで、その方向性を持って活動することができます。また、このビジョンとともに、具体的な目標設定を行うことで、実際の成果を可視化しやすくなります。
次に、受け手、すなわち「オーディエンスの理解」です。ペルソナを設定することで、誰のためのコンテンツなのかを明確にすることが可能です。さらに、そのペルソナのニーズやターゲットを理解することで、より共感できるコンテンツを作成できます。
そして「コンテンツの質」も非常に重要です。オウンドメディアのコンテンツは、オリジナリティを持ち、ブランドのイメージを一貫して伝えることが求められます。この際、ストーリーを取り入れることで、受け手に強く印象付けることができます。
また、「どこで、いつ、どのようにコンテンツを配信するか」も重要な要素です。適切なプラットフォーム選択と、そのプラットフォーム研究を行い、コンテンツの配信タイミングや更新頻度を考慮することで、効果的な情報発信が可能となります。この際、SEOの最適化やSNSの活用など、配信先を意識したアプローチが不可欠です。
最後に、すべての戦略には「予算&リソース管理」が欠かせません。限られたリソースの中で、最大の効果を目指すための計画と実行が求められます。
総じて、成功するコンテンツ戦略は、明確な目的とオーディエンスの深い理解、そして質の高いコンテンツ作成とその適切な配信、そして適切なリソース管理がキーとなります。これらの要素をしっかりと押さえ、コンテンツを発信を行なっていくことが大切でしょう。
オウンドメディアにおけるコンテンツ制作のポイント
WEBコンテンツ制作は、ただ情報を発信するだけではありません。効果的なコンテンツを作成するためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
ユーザビリティを考える
まず最初に考えるべきポイントは、「ユーザビリティ」です。これは、訪問者がサイトを使いやすく感じることを指します。特に、ユーザーが求めている情報やページに迷わずにたどり着くことができるように、ナビゲーションを工夫する必要があります。さらに、現代のWEBデザインでは、閲覧するユーザーが使用するデバイスの画面サイズに応じて表示を最適化するレスポンシブデザインやスマホファーストでウェブページを閲覧した際にも、読みやすく使いやすいデザインへと整えるモバイル最適化が不可欠です。
魅力を高めるための表現を考える
次のポイントは、「コンテンツの魅力を高めるための表現」です。感情に訴えかけるような表現や、訪問者の心に響くようなクリエイティブが求められます。その中で、感情の呼び起こしや、引き込み力のある語り口は特に重要であり、ストーリーや読者の共感を呼ぶエピソードを織り交ぜることで、コンテンツはさらに深みを持ちます。
そして、視覚的な要素も忘れてはいけません。サイトのデザインや、自社のオリジナルイメージ、さらには色彩の選定には、色彩の心理を念頭に置いてアプローチすることが望ましいです。また、ビジュアルの調和やブランドの世界観を保ちつつCTA(Call to Action:「行動喚起」)の配置やページ速度も念入りにチェックします。
SEO対策
最後のポイントは、「SEOの観点からのコンテンツ制作」です。ターゲットにコンテンツを届けるには、まず多くの人にみてもらうために、検索エンジン上位の獲得は大切です。特に、キーワード選定や内部リンクの最適化、そしてタイトルや見出し、キャッチフレーズの工夫は、WEBコンテンツの効果を一段と高めます。SEO対策についてはさらに詳しく後述いたします。
総じて、コンテンツ制作のポイントは、ユーザビリティの確保と情熱的な表現、視覚的要素の最適化、そしてSEOの最適化がキーとなります。これらの要素を踏まえ、訪問者にとって魅力的なコンテンツを制作しましょう。
SEOについてさらに詳しい記事はこちら↓
『SEOとは?対策の基本をわかりやすく解説!』
コンテンツ制作におけるSEO対策のヒント
SEO対策とは、ユーザーにとっての価値を最大化し、検索エンジンでの視認性を高めるための方法です。このプロセスの核心は、適切なキーワード選定と効果的なコンテンツマーケティングにあります。
まず、キーワード選定では、ユーザーの検索時その検索ワード(クエリ)を入力した目的となる「検索意図」や複数のキーワードを組み合わせる形で構成され、検索ボリュームが比較的少ないキーワードである「ロングテールキーワード」の理解が不可欠です。検索ユーザーが何を求め、どんな質問や疑問を抱いているのかを把握することが重要なのです。そして、その疑問に対する回答や、そのキーワードに関連する需要を的確に捉えることで、サイトへの内部リンクの関連性や遷移率を最適化します。
次に、コンテンツマーケティングにおける顧客育成の側面では、ライバルの分析やブログの投稿、SNSシェア、メルマガの配信などの手法を駆使します。特に競合との差別化を図る戦略を練り、投稿の頻度や形式を考慮しながら、読者のクリック数や目的地への誘導を最適化する必要があります。そして、最終的には行動を喚起するCTAの設定や効果測定を行い、戦略の修正や強化を図ります。
このように、SEO対策は、ユーザーの検索意図を理解し、適切なコンテンツを提供することで、サイトの認知度とトラフィックを増加させることが可能です。
自社のリソースが足りない場合の対応
前述しましたが、コンテンツ戦略にはリソースの管理は重要です。しかし、企業活動を進める中で、自社のリソースが足りない状況に直面することは少なくありません。特に、記事制作などの専門的な業務では、十分な人員や知識がないと難しいこともあるでしょう。そんな場面で考える選択肢の一つが、業務の外注です。
記事制作自体を外注したいと考える企業は多いですが、ここでのポイントは依頼先の選び方です。得意とする記事のジャンルやテーマ、そして過去の実績などをしっかりと見極め、依頼することが必要です。
安さばかりを求めてしまうと、思ったような記事があがってこないというリスクも含んでいます。確かに、コストを抑えることは重要ですが、質の低い記事が提供されてしまうと、結果的にはその投資が無駄となってしまったり、逆ブランディングになってしまう可能性もあるのです。
一方、記事単位での設計や構築を丁寧に行い、調査設計が充実しているサービスを提供している場合、価格が少し高めに感じるかもしれません。しかし、その価格に見合うだけの価値と結果を期待できます。
外注する際の重要なポイントは「成果」です。安さだけを追求するのではなく、そのサービスがどれだけの成果をもたらすかを考慮し、適切なパートナーを選ぶことが大切です。
オウンドメディアの新しいコンテンツ活用の形
ブランド力を高めるブックマーケティング
コンテンツの活用方法の一つとして、ブックマーケティングが注目されています。この手法は、単に情報を伝えるだけでなく、ブランドの価値を高める役割も果たしています。
「ブランディング」とは、ブランドを形成・確立するためのさまざまな活動を指す言葉です。「ブランド」には、商品名、商標、ロゴマーク、パッケージデザイン、サウンドロゴなど、多くの要素が組み合わさって形成されています。これらの組み合わせにより、ブランドが世の中での認知度を高め、市場のニーズを把握しながら自社の利点や強みを明確にすることが「ブランディング」なのです。
ここで、「ブランディング」の施策の一つとして、ブックマーケティングがあります。ブックマーケティングとは、出版することでブランディングを強化するマーケティング手法と言えます。出版というとアナログなイメージがあるかもしれませんが、オンライン面でも有効活用が可能な媒体なのです。
ブックマーケティングについて詳しい記事はこちら↓
『出版マーケティングとは?取り組み方や成功事例を詳しく解説』
オウンドメディアのコンテンツ発信と出版のシナジー効果
ブックマーケティングの一つの手法として、オウンドメディアのコンテンツを書籍化し、逆に書籍のコンテンツをオウンドメディア用にリユースするという二段階の使い方ができるのもブックマーケティングの特徴です。コンテンツ制作は多大な労力を要するため、できればさまざまな形での利用を目指したいというのは多くの企業が思うところでしょう。リスティング広告と比べ、コンテンツマーケティングの集客効果は即効性が低いため、さまざまな媒体でコンテンツを展開することで、効果を早めることが期待できます。
特定キーワードの上位表示は時間や努力が必要ですが、書籍とオウンドメディアを組み合わせることで、集客の幅を広げることができます。書籍は書店というweb上とは異なる集客経路を持っているため、オウンドメディアとは違った読者層へのアプローチが可能です。さらに、書籍からオウンドメディアへのアクセスを促すことで、読者のリーチを最大化し、コンテンツ制作の労力を最大限に活かすことができます。
コンテンツマーケティングと書籍の活用について詳しい記事はこちら↓
『コンテンツマーケティングに本(書籍)を活用する方法を解説』
『潜在顧客獲得のコンテンツマーケティングを実現!〜書籍のWEBコンテンツ化〜』
まとめ
オウンドメディアとコンテンツマーケティングはそれぞれ似たものに捉えられがちですが、それぞれ役割や目的が異なるため、双方十分な理解のもと取り組むことが大切です。
また、コンテンツ発信において成功するためには自社が発信したいことだけを一方的に発信するだけではユーザーに見向きもされません。コンテンツの制作や発信では様々な要素を考慮して多くの人が共感してくれるように多角的な視点で取り組むことが大切でしょう。
また、コンテンツの発信はついweb上のものと思われがちですが、書籍化やそれを活用したブックマーケティングという手法もオンライン上だけでないリーチを広げる施策として有効です。
近年ではChatGPTなどAIが注目されていますが、将来的にもAIのコンテンツ生成や解析力を利用して、さまざまなコンテンツ作成の最適化が図られるでしょう。しかし、全てをAIに丸投げしてしまうと、ありきたりなものしか生まれず、自社の独自性を欠いてしまいユーザーに見向きもされなくなってしまう可能性が高いでしょう。AIを利用してコンテンツ制作を行う場合は上手くバランスをとって行う必要があるでしょう。