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ランディングページ(LP)とは?ホームページとの違いやメリット・目的について解説

#マーケティング基礎知識
#マーケティング用語

LP(ランディングページ)といえば、よく広告をクリックした際に表示されるWebサイトを想像するのではないでしょうか。

実際にLP(ランディングページ)を活用している企業は多くいます。

しかし、LP(ランディングページ)といってもHP(ホームページ)と何が違うのか、LP制作の目的やメリットについては詳しく理解していない人も多いのではないでしょうか。

本記事ではLP(ランディングページ)について詳しくお伝えします。

ランディングページ(LP)とは?

LPとはランディングページ(Landing Page)の略であり、顧客がインターネット上で初めて「着地」するページで、特にマーケティングの観点から重要視されています。

広義の意味では、検索エンジンや広告、リンクなどから流入したユーザーが最初に閲覧するWebページ全般を意味します。
狭義の意味では、自社の商品やサービスに対する情報を1ページほどでまとめ、申し込みや問い合わせなどのアクションを誘導するための単体ページを指します。

ビジネスにおいてLPは基本的に狭義の意味で使用されることが多いです。

LPは、訪問者の行動を最適化する重要なツールであり、その効果的な活用はビジネスの成功に直結します。

ランディングページ(LP)目的

LPの目的は主に3つあります。

まず最も重要な目的は、「商品やサービスの購買促進」です。具体的には、LPへ訪問したユーザーに自社の製品やサービスを知ってもらい、その価値を理解してもらい、そして最終的にはCV(コンバージョン)につなげるという流れを作り出すことです。これがLPの最大の使命であり、そのためにはそのページ内で一つの商品やサービスに対する魅力を最大限に伝え、ユーザーの購買意欲を高める必要があります。

次に目指すべき目的は、「問い合わせや申し込みの増加」です。ユーザーに具体的なアクションを起こさせるためには、問い合わせボタンや申し込みフォームを設置し、ユーザーが簡単に申し込みができる環境を作り出すことが不可欠です。

最後に挙げられる目的は、「ブランド認知度の向上」です。LPは、特定の商品やサービスだけでなく、企業やブランド全体のイメージを伝える場でもあります。そのため、LPを通じてブランドの価値を伝え、ユーザーに良い印象を持ってもらうことが求められています。

以上の目的を達成するためには、LPの設計やメッセージング、そしてユーザーの動線を工夫することが求められます。そしてそれらを達成することで、LPはその存在価値を発揮し、ビジネスの成長に大きく寄与することとなります。

新製品のローンチ、イベントやキャンペーンの告知、セミナーやウェビナーの参加者募集、特定のニーズを持つユーザー向けの情報提供など、様々な場面で活用されています。これらの特徴を理解し、適切に活用することで、LPはあらゆるビジネスにおいて強力な武器となるでしょう。

CV(コンバージョン)について詳しい記事はこちら↓
CV(コンバージョン)とは?マーケティングに欠かせない基礎知識!webマーケティング用語を紹介

ランディングページ(LP)特徴

「商品購入」「問い合わせ」「資料ダウンロード」「無料相談」などLPには各々異なる目標(CV)が設定されていることが特徴として挙げられます。訪問したユーザーが迷わずCVに辿り着けるように1つのLP内で設置されるCVは基本的に1つなのです。

他の一般的なWebページと異なり、LPは高いCVR(CV率)を持つとされています。なぜLPは高いCVRを持つかというと、その理由は訪問者を最短で目標達成へ導く設計がなされているからです。

LPのもう一つの特徴は、「シンプルで分かりやすいデザインを持っている」ことです。必要な情報だけを厳選し、それを効果的に配置することで、ユーザーが求める情報を迅速に把握できるような設計が行われています。また、余計なリンクや情報は排除され、ユーザーが目的の行動を取りやすい環境が整えられています。

そして最後に、LPの大きな特徴は、「ユーザー行動への強力な呼びかけがある」ことです。これをCTA(Call To Action:行動喚起)といいます。CTAは「今すぐ購入する」「無料体験に申し込む」「メールで詳細を受け取る」といった形で、訪問者に対して具体的な行動を促すメッセージを伝えます。このCTAがLPにおいて重要な役割を果たし、訪問者を目標達成へと導いています。

ランディングページ(LP)とホームページ(HP)の違い

LPと混同されがちなのがHP(ホームページ)です。

どちらもインターネット上の情報発信ツールですが、その目的と特性には大きな違いがあります。

まず、LPは、前述しましたが、特定の目的達成のために訪問者を「着地」させる専用のWebページです。その目的は、商品やサービスの購入、会員登録、資料請求など、訪問者に何かしらのアクション(CV)を起こしてもらうことです。つまり、LPはCVを獲得するためのページとも言えます。

一方、HP(ホームページ)は、企業や組織の「顔」となるWebページで、その企業や組織の全体像を反映しています。ホームページの目的は広範で、企業情報の提供、公式ニュースの発信、製品一覧の提示、お問い合わせへの誘導など、訪問者に対する情報提供が主です。そのため、ホームページは一般的にナビゲーションが豊富で、多岐にわたる情報が掲載されています。

また、HPと一口で言っても、「サービスサイト」や「コーポレートサイト」「リクルートサイト」など様々な種類があります。

これらを踏まえると、LPとHPの最大の違いは「特定のアクションを求めるか」「情報提供が主か」であることがわかります。

ビジネスにおいて、LPとHPの違いを理解し、それぞれの特性を生かしたWeb戦略を展開することはより効果的なWebマーケティングの実現が可能になります。

ランディングページ(LP)のメリット

離脱率低下とCVR(コンバージョン率)の向上

LPは離脱率を低下させ、CVR(コンバージョン率)を向上させる効果があります。

まず、離脱率とは、Webサイトを訪れたユーザーが、何も行動を起こさずにそのページから去ってしまう率のことで、これは低いほど良いとされています。

一方、CVRはWebサイトの訪問者が、サイト運営者が期待する行動(CV)をとった割合を示します。これが高いほど、そのWebサイトは効果的なものと評価されます。

LPはそのCV率を高めるため、訪問者に対して明確な行動を促すCTA(行動喚起)を配置します。これにより、ユーザーは何をすべきか迷うことなく、目的の行動を起こしやすくなります。

LPは訪問者が何をすべきか一目でわかるようにデザインされているので、訴求力が高く、訪問者が迷うことなく望む行動をとる確率が高まり、結果として離脱率が低下します。

ユーザーの行動を可視化する

LPは訪問者の行動を可視化しやすいというメリットがあります。

LPでは、訪問者がどのコンテンツをどのように利用したのか、どの部分に興味を持ち、どのボタンをクリックしたのかといった情報を把握することができるのです。

これらのLPから収集したデータを活用することで、より効果的なWebサイトを構築することが可能になります。例えば、訪問者が最も多くクリックするボタンやリンクがあれば、それがユーザーの要求を満たす重要な要素であるということがわかります。また、訪問者がページを離れるポイントを見つけることができれば、その部分の改善に取り組むことができます。

また、LPの特性として、訪問者一人ひとりの行動を細かく追跡できるという点も挙げられます。これにより、ユーザーがWebサイトをどのように利用しているのか、具体的なユーザーエクスペリエンス(UX:ユーザー体験)を把握することができます。そして、それをもとにWebサイトの改善を行うことで、ユーザーの満足度を高め、結果的にCTRを向上させることが可能になります。

理想の順番で情報を提供できる

お問い合わせや申し込みなど、目的の行動(CV)をしてもらいたい場合、情報を伝える順番が重要になってきます。

例えば、商品の購入を促すLPだった場合、ページの最初にいきなり購入ボタンをおいても購入してくれる可能性は低いでしょう。まず商品について知ってもらうための、詳細やメリット、お客様の声などの情報などを提示し、段階を踏んで商品購入へ気持ちを高めてもらうことが必要になってきます。

コーポレートサイトなどのHPの場合、様々なページがありユーザーが自由に遷移できるため理想的な順番でページを見てもらえるとは限りません。

LPは基本的に1ページで全ての情報を伝えるため、理想の順番で情報を提供することができます。結果的にCVを獲得できる確率が高くなります。

ランディングページ(LP)のデメリット

ランニングコストがかかる

LPにはもちろん制作コストがかかりますが、運用していくにあたって、ランニングコストもかかることを加味する必要があります。

LPはリスティング広告やバナー広告など広告を出して運用することがほとんどです。広告は表示やクリックごとに費用が発生します。また、広告の運用を外部へ依頼する場合も費用がかかります。

LPはリスティング広告やバナー広告などで「運用」することが基本です。表示やクリックごとに、また運用を依頼する場合は月額で費用が発生します。

そのためLPの広告運用を続ける限り、ランディングコストが発生することを念頭に置き取り組む必要があります。

SEO対策にはならない

LPはその特性上、SEO(検索エンジン最適化)対策にはならないという点もデメリットといえます。

LPは一つのページに多くの情報を詰め込むため、ページ内リンクが少なくなります。これは、検索エンジンの評価を下げる要因となります。また、LPは更新が難しく、頻繁に新しいコンテンツを追加するのが困難です。これにより、検索エンジンから見て情報が新鮮でなくなり、既存のユーザーに対しても新鮮さを提供できない可能性が出てきます。これらの理由から、LPはSEO対策には向いていないのです。

SEO対策について詳しい記事はこちら↓
SEOとは?対策の基本をわかりやすく解説!

サイトの回遊率には繋がらない

また、LPはサイト全体の回遊率には繋がらないというデメリットもあります。回遊率とは、Webサイトを訪れたユーザーが複数のページを見て回る割合のことを指します。

LPはCVに落とすことが目的のため、リンクがほとんどなく、自社サイトへの回遊を見込むことはできません。サイトの回遊を目指すサイトはコーポレートサイトなどのHPで行うと良いでしょう。

ランディングページ(LP)作成時の重要な要素

ペルソナの設定

ペルソナ、つまりターゲットユーザーの具体的なイメージを設定することがLP作成において非常に重要です。なぜなら、ペルソナはLPの設計やコンテンツ作成をガイドする役割を果たすからです。

具体的には、ペルソナの年齢、性別、職業、趣味、価値観、問題意識などを定義します。これらの情報は、ユーザーがランディングページで何を求めているのか、どのようなメッセージに反応するのかを理解するために必要です。さらに、ユーザーがどのような経緯でLPに辿り着くのか、そのカスタマージャーニーについても理解しておきましょう。

例えば、ある商品のランディングページのペルソナが20代の男性で、アウトドア活動が好き、という設定だったとします。それならば、その人が興味を持ちそうなアウトドアの画像を使用したり、彼が価値を見いだすであろう商品の利点を強調したりすることで、LPはより魅力的に感じられるでしょう。

サイト・フォームの最適化

LP作成における重要な要素として、「サイト・フォームの最適化」を挙げることができます。これは、訪問者がサイトをスムーズに利用し、目的の行動を取ることをサポートするための重要なステップです。サイト・フォームの最適化には、ナビゲーション性の向上、操作簡便性の確保、アクセス速度の改善、モバイル最適化、リンク切れのチェックなどが含まれます。

ナビゲーション性の向上については、サイト内を簡単に移動し、必要な情報を迅速に見つけられるようにするための要素です。良いLPは、訪問者を迷わせずに目的地へと誘導する役割を果たします。そのためにも、メニューの配置やリンク先の明確化など、ユーザーが迷わずにサイトを利用できるように注意を払う必要があります。

操作簡便性の確保では、ユーザーがサイトをスムーズに操作できるかどうかが、そのサイトの評価に直結します。煩雑な操作や、わかりにくいインターフェースはユーザーを混乱させ、サイトから離れる可能性を高めます。そのため、シンプルで直感的な操作性を保つことが重要です。

また、アクセス速度の改善も重要な要素です。ローディング時間が長いと、訪問者はすぐにサイトを離れてしまう傾向にあります。画像や動画の最適化、コードの最適化などにより、ページの読み込み時間を短縮させることが求められます。

そして、モバイル最適化は今日のウェブ環境では必須の要件です。多くのユーザーがスマートフォンやタブレットからインターネットを利用しています。そのため、デバイスに関係なくページが正しく表示され、操作が容易であることが求められます。

最後に、リンク切れのチェックです。存在しないページへのリンクや、エラーページへのリンクはユーザー体験を大きく損ないます。定期的にリンク切れを確認し、適切に修正することが必要です。

CTA(コールトゥアクション)の配置

LPの目的は、訪問者を企業が設定した具体的な行動(CV)に促すことです。その行動を誘導するためにCTA(コールトゥアクション:行動喚起)が極めて重要となります。

CTAとは、前述しましたが、「購入する」や「ダウンロードする」など、訪問者に対して具体的な行動を促す指示やメッセージのことを指します。

CTAの配置は、LPの効果に大きな影響を与えます。訪問者がエンゲージメントを示す可能性が高い位置にCTAを配置することで、CV率の向上を実現できます。具体的には、画面の中央や上部、記事の終わりなど、訪問者の目が自然と向かう場所へCTAを設置するとよいでしょう。

さらに、CTAのテキスト選定も忘れてはなりません。単純な「クリックしてください」ではなく、具体的な行動を促す表現を用いることで、訪問者の行動を引き出す可能性が高まります。「今すぐダウンロード」や「無料で始める」など、訪問者にメリットを伝える表現を採用すると効果的です。

キャッチコピー・アイキャッチの活用

LP作成において、キャッチコピーとアイキャッチは無視できない要素です。

まず、キャッチコピーとは一言で言えば「商品やサービスの魅力を簡潔に伝えるフレーズ」です。これを見ただけで、訪問者がどんな経験を得られるのか、あるいはどのような問題を解決できるのかが分かるようになるのが理想的です。

また、アイキャッチは訪問者の「目を引く」要素で、グラフィックや動画などのビジュアルコンテンツを指し、キャッチコピーと同様に重要な要素です。アイキャッチは、一目で訪問者の興味を引き、彼らがサイトで何を期待できるのかを伝える役割を果たします。

キャッチコピーについて詳しい記事はこちら↓
買いたくなるキャッチコピーとは?事例と共に作り方のポイントを解説!

ランディングページ(LP)の効果的な運用方法

A/Bテストの実施

LPを運用する上で欠かせないのが、A/Bテストの実施です。A/Bテストとは、2つ以上のバリエーションを用意し、どちらがより効果的かを比較する手法です。例えば、デザインAとデザインBの2種類のLPを作成し、どちらがユーザーにとって魅力的であるか、より多くのアクションを引き出すことができるかを検証します。

A/Bテストを行うことで、LPの各要素が目的を達成するためにどれだけ貢献しているのかを把握することができます。また、ユーザーの行動を予測しやすくなり、LPの改善点を見つけ出すきっかけにもなります。

A/Bテストを実施する際には、テストの目的を明確に設定し、テスト対象を適切に選ぶことが重要です。例えば、ボタンの色やフォント、レイアウト、画像など、具体的な要素を一つずつ変えてテストを行います。一度に多くの要素を変えてしまうと、どの要素が結果に影響を与えたのか判断しきれず、テストの意義が薄れてしまいます。

ヒートマップなど分析ツールの活用

LPの運用においては、ヒートマップなどの分析ツールの活用が大切になってきます。

ヒートマップは訪問者の行動を可視化するツールで、ページ上でのマウスの動きやクリックした場所、スクロールの深さなどを色分けして表示します。これにより、訪問者がページのどの部分に興味を持ち、どの部分を無視しているのかを把握することができます。

ヒートマップを活用することで、訪問者が最も関心を示すエリア、つまり「ホットスポット」を見つけることが可能となります。これらの情報を元に、CTAの配置や、キャッチコピー、製品・サービスの紹介方法を最適化することができます。また、訪問者の視線が集まらないエリアは、デザインやコンテンツの見直しを検討するきっかけとなります。

その他にも、訪問者の動線を追うSession Recordings(セッションレコーディング)や、訪問者が離脱したタイミングを見るExit Intent(エグジットインテント)など、様々な分析ツールがあります。これらをヒートマップと組み合わせて使うことで、より深く訪問者の行動を理解し、LPの最適化に活かすことができます。

ただし、ツールの結果に一喜一憂するのではなく、定量的なデータと自社のビジネス目標やマーケティング戦略を照らし合わせて考えることが大切です。ヒートマップなどはあくまで訪問者の行動を「視覚化」するツールであり、それがなぜ起きたのか、どう改善すべきなのかという質的な判断は自社の目線で行う必要があるでしょう。

KPIの設定と分析

LPの効果を測るためには、KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)の設定が欠かせません。KPIとは、ビジネスの成功を測るための指標のことで、LPの場合は特に「訪問者数」「バウンス率」「CV率」などが重要となります。

「訪問者数」ですが、これはLPに訪れた人の数を示します。訪問者数が多ければそれだけ多くの人々がページを見ているということになります。しかし、訪問者数が増えても、アクション数が少なければLPの目的は達成されません。

それを補うために必要なのが「バウンス率」です。

「バウンス率」は、ページを訪れてすぐに離れてしまった訪問者の割合を表す指標です。この数値が高いということは、訪問者がLPに興味を持てず、すぐにページを閉じてしまったと考えられます。バウンス率が低ければ低いほど、訪問者が購買行動に至る可能性も高まると言えるのです。

そして、「コンバージョン率」ですが、これは訪問者が何らかのアクション(製品の購入、メルマガの登録など)を起こした割合を示す指標です。この数値が高ければ高いほど、LPの目的である「購買行動への誘導」が達成されていると言えます。

これらのKPIを設定し、それぞれを定期的に分析することで、LPの強みや弱み、改善点を見つけ出すことが可能になります。

LPの運用は、設定したKPIの数値を見て、その数値を上げるための改善策を考え、それを実行し、再度数値を見るというサイクルを繰り返すものです。その中で、KPIの数値を向上させるための施策を打つことで、LPの効果を最大化させることができます。

まとめ

LPは、訪れたユーザーから問い合わせやお申し込みなどのアクションを誘導するための自社の商品・サービスを紹介するためのWebページになります。LPはCVに直結するため、自社の売上や成果に直結します。最大限に効果を出すためには自社の求める目的やターゲットに合わせたコンテンツやデザインなどの構成を検討していくことが大切でしょう。

また、LPの運用は、一度作成したら終わりではなく、常に改善と最適化を求められます。さまざまなツールやそこから収集したデータを活用し、PDCAサイクルを回しながら活用していくことが大切です。